AMDは現地時間10月31日に3D V-Cache搭載型では最新となる「Ryzen 7 9800X3D」を発表しました。
ゲーミング性能前モデルより平均8%の向上で“ゲーミング最強”の地位は不動か?各種改良による冷却効率改善も期待大

本製品はAMDの現行最新世代である「Zen 5」アーキテクチャのCPUをベースに、大容量のL3キャッシュを立体的に積層した3D V-Cache搭載型CPUです。従来の3D V-Cache搭載型CPUは軒並み非常に高いゲーミング性能を有しており、本製品もまたPCゲーマーにとって狙い目というべき製品となっています。
AMDによれば、「Ryzen 7 9800X3D」は前モデルより平均8%、最大26%の性能向上を実現。競合となるインテル「Core Ultra 9 285K」と比べても平均20%、最大59%上回るとしています。
本製品からの採用となる第2世代3D V-Cacheでは、追加の3次キャッシュを従来のCCDの上ではなく下に配置する構造となっており冷却効率が改善、また、先代となる「Ryzen 7 7800X3D」よりベースクロックが4.2GHzから4.7GHz、最大クロックが5.0GHzから5.2GHzと向上しており、アーキテクチャ更新と相まってマルチスレッド性能の想像以上の伸びが期待できそうです。

なお、本製品の米国内での希望小売価格は479ドルで、先代の449ドルより30ドルの値上げとなっています。米国内での希望小売価格がホリデープロモーション込みで469ドルの「Ryzen 9 9900X」が日本国内では85,000円前後となっていることから、概ね「Ryzen 7 9800X3D」もこれに近い価格水準になるものと思われます。
その圧倒的ゲーミング性能から“ゲーミング最強”の呼び声高い3D V-Cache搭載型CPUですが、先代よりさらに性能向上を果たしていることからその地位に変わりはなさそうです。PCゲーマー垂涎とも言うべき「Ryzen 7 9800X3D」は、米国内では2024年11月7日からの発売予定となっています。