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米カリフォルニア州のゲームユーザー2人がレースシム『ザ クルー(The Crew)』に関して、開発・販売元であるユービーアイソフトに対し集団訴訟の準備を進めていることが明らかになった
2014年に発売されたドライビングシミュレーション『ザ クルー』は、すべてのプラットフォームのストア(PC/Xbox 360/Xbox One/PS4/Ubisoft+)から削除され、2024年3月末にサービスを終了。当時、オフラインで遊べるようにする公式パッチを望む声もありましたが、サーバーインフラやライセンスの制約といった観点から、プレイ不可となりました。
裁判所に本訴訟を認めるよう求めた内容によれば、原告のMatthew CassellさんとAlan Liuさんは、ユービーアイが2つの点で消費者を“騙した”としており、1つは「消費者にゲームを買ったと誤解させたが、実際にはゲームにアクセスするための限定的なライセンスをレンタルしていただけであった」こと、2つ目は「製品パッケージにオンラインサービスが停止する可能性を記載することで、オフラインモードがあるかのように誤解させた」ことで同社が虚偽の説明をし、消費者保護法に違反していると主張しています。
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買いきりゲーム=ゲームの所有ではない問題
2人はそれぞれ2018年と2020年に『ザ クルー』の物理パッケージ版を購入。サーバー停止後には一切プレイ不可となる事実を知っていればゲームを購入しなかったと述べ、他の『ザ クルー』プレイヤーも含む影響を受けた人々への金銭的救済と損害賠償を要求しています。
海外メディア「Polygon」は、メディアのデジタル化が進むにつれ、特にゲームにおいては「購入=所有か、ライセンスのレンタルか」の部分がより大きな問題となっており、本件についてユービーアイソフトにコメントを求めたが回答なしと述べています。