様々なハードウェア上で広く使われるようになったOSのLinux。Windowsを中心に扱うPCゲーマーでも、専用サーバーや、近年ではSteam Deckなど、その恩恵に預かることは少なくありません。2024年11月12日、ソフトウェアエンジニアのJeffry Alvarado氏は「Linuxの開発者がソースコードを数行変更したところ、パフォーマンスが2.6%向上した」とX上で報告しています。
たった2.6%の改善でも大きな改善。Linuxカーネルに反映されることも決定

今回の修正はLinuxの開発者の1人であるLinus Torvalds氏が行ったもので、「無効なアドレスが指定されたときに実行の遅い命令が実行されないようにする」修正が行われています。この修正によって、カーネルテストロボットによるベンチマークでは2.6%の性能向上が確認できたとのことです。
たった2.6%の性能向上?と思われるかもしれませんが、Linuxはサーバー用途のOSなど、思った以上に広く使われています。Jeffry Alvarado氏は、「Metaのような大企業であればエネルギーコストが数百万ドルも節約できるだろうと言われている」と解説しています。
海外メディアPhoronixによるとこの修正は11月後半にリリースされるLinux 6.12に導入され、それに先立ちLinux 6.12-rc6 kernelの一部としてリリースされるということです。なお、該当の修正のコードは実際には十数行のようです。それでもすごい効果ですが……。
ゲーマーでLinux使い……という方は少ないかもしれませんが、普段Linux系統のディストリビューションOSを使っている方ならばこの修正がOSに反映されればわずかながらスペックアップが見込まれますし、またSteam DeckのOSである「SteamOS」もLinuxベースのOSなので、将来のアップデートでこの修正を取り込んで性能が向上する可能性もあるかもしれません。