本日12月13日に発売されたIntelの新世代GPU「Arc B580」ですが、性能は「RTX4060」をやや上回る模様です。
前世代より順当に性能向上果たすも競合に対し決め手欠く、国内での価格差もネックか?
Arc Bシリーズは上位モデル「Arc B580」と下位モデル「Arc B570」からなるインテルが開発した次世代GPUで、アーキテクチャに「Xe2」を採用し、「Arc B580」ではXeコア20基を、「Arc B570」では同コアを18基搭載。VRAMにはGDDR6メモリをそれぞれ12GBないし10GB搭載しています。
本日の発売を受けメディア各社からはレビュー記事が公開されており、「TechPowerUp」でも計25タイトルを使用したレビュー記事が公開されています。
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画像は「TechPowerUp」より
記事によればFHDでは平均83FPSを記録したほか、2Kで平均61FPSを、4Kでは36FPSを記録。概ねFHDから2K解像度をターゲットとした設計の模様です。
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画像は「TechPowerUp」より
また、相対性能では「RTX4060」と「RTX4060Ti」、「7600XT」と「6700XT」のほぼ間となっています。
性能面では前世代モデルからは順当に成長を果たしているものの、あくまで現行世代のミドルクラス相当の性能ということもありレイトレーシングなどを多用した重量級AAA作品相手にはやや厳しい様子。また、価格面でも「RTX 4060」の285ドルおよび「RX 7600 XT」の310ドルよりも安い250ドルという設定ながら、日本国内では一部メーカー製を除いては価格の逆転現象が発生しておりコスパ的にも今一つです。
さらに追い打ちをかけるように、来年1月に開催されるCES 2025でAMDとNvidiaともに新世代GPUを発表するかと注目の集まっている時期での発売もタイミング的にかなり厳しいところです。
性能第一のゲーマーなら発表予定の次世代GPUをじっくり見極めてから、安定性ないしコスパ重視のユーザーでも発売から時間が経ちドライバなども成熟している「RTX4060」や「7600XT」などの方を選ぶ人が多いのではないでしょうか?
競合との市場での競争ではやや旗色が悪めの「Arc B580」、現状買い替えを考えるほどの魅力には欠くものの、独自機能の実装や市場価格の変化など今後の動きが気になるところではあります。