100体を超えるゾンビが押し寄せるオープンワールドACT『The Black Masses』を再訪―戦闘は楽しい!ただし全体的な完成度は…【年末年始特集】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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100体を超えるゾンビが押し寄せるオープンワールドACT『The Black Masses』を再訪―戦闘は楽しい!ただし全体的な完成度は…【年末年始特集】

「ニワトリ5千匹vsアメリカ軍」などカオスな戦場作成ゲーム『Ultimate Epic Battle Simulator』開発のゾンビオープンワールド!

連載・特集 プレイレポート
100体を超えるゾンビが押し寄せるオープンワールドACT『The Black Masses』を再訪―戦闘は楽しい!ただし全体的な完成度は…【年末年始特集】
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『Ultimate Epic Battle Simulator(UEBS)』シリーズの開発で知られるBrilliant Game Studiosは、オープンワールドアクションアドベンチャー『The Black Masses』について、2024年10月4日にフルバージョンとなる1.0アップデートを実施しました。

本作は、謎の黒い物質によって人々がゾンビや悪魔のように変異してしまった島が舞台。プレイヤーは、わずかに生き残った人々と協力して、島内を冒険しながら問題を解決しようと奔走します。ゲームはシングルプレイのほか、オンラインマルチプレイにも対応しています。

「ニワトリ5千匹vsアメリカ軍」のようなカオスな戦闘シムが楽しめる『UEBS』の開発らしく、16平方キロメートルの島内には無数のゾンビが存在しています。また、パルクールを駆使することで、さまざまな地形を利用したアクションが可能なのも本作の大きな特徴です。

本稿では、フルバージョンとなった『The Black Masses』の現在の様子をお届け。2020年3月時点の早期アクセス版のプレイレポートと合わせて御覧ください。


『The Black Masses』ができるまで

『The Black Masses』が発表されたのは2018年4月。その後は2019年に無料体験版およびマルチプレイヤー対応の体験版を配信し、2020年3月12日にSteam早期アクセスを開始しました。

当初はごく一部のマップのみ解放されていた本作は、リリースから順調にアップデートを行います。2020年6月にはマップ拡張やアイテム追加(V0.95)、同年12月にはマップの半分を探索できるように(V0.98)なるなど、多くのコンテンツ拡充が続いていました。2021年には巨大な城エリアのベータテストも行われています。

しかし、そのベータ版アップデートからおよそ半年間更新が途絶えてしまい、2022年4月に「予算超過による一時的な開発停止」を宣言。同社の看板タイトル続編『Ultimate Epic Battle Simulator2』の早期アクセスに注力し、スタジオの運営存続を優先すると宣言しました。


その後は無事に『UEBS2』が好調だったことで、同作の正式リリースである2023年7月をもって再び『The Black Masses』の開発再開を宣言。2024年10月4日にフルバージョンがリリースされたのです。開発としては『The Black Masses』は“利益は出なくても完成させたいプロジェクト”だったのです。1.0アップデートでは全てのマップの解放とクエストラインの完成、レベルキャップの廃止、ゾンビのAI強化など多数の追加と調整を行っています。

無数のゾンビとの戦いは楽しい!

『The Black Masses』の物語は、海岸に寝ている主人公が謎の声を受けて目覚めるシーンからスタートします。主人公の右手には謎の文様も浮かんでいます。最初はチュートリアルとしてアイテムの探索や戦闘、クエストの達成の仕方などを簡単に学んでいきます。

鍵を入手して入った家にあるベッドに腰掛けた死体とは、早期アクセス時代からおおよそ4年ぶりの再会です。ネタバレですがこの人はあとでゾンビとなって襲ってきますよ。その後はセーフハウスとして近所の教会まで辿り着き、ここを拠点に人類の反撃が始まる……というのが簡単な本作の物語です。

お久しぶりです!
4年ぶりの手合わせありがとうございました!

マップ内には鉱山や城、謎の塔など多くのスポットがあり、生き残った人間もいます。そしてほとんどのスポットには100人を遥かに超えるゾンビたちがひしめいていて、主人公を見つければ波のように押しかけてくるのです。初期のクエストでこの“洗礼”を受けますが、こういう部分は強みを活かしているなと感じます。

無数のゾンビとの戦いの秘訣は「パルクール」です。屋根の上に登れば普通のゾンビは何もできなくなるので、クロスボウで撃ち下ろしたり、射程の長い武器で殴れば安全に戦えます。武器は耐久性がありますが、リペアキットは大量に手に入るので心配ありません。井戸の上や庇、柵の上などは人間様の領域です!

戦闘やクエストでレベルアップすれば、パッシブや特殊攻撃などのスキルを習得可能です。習得には使用している武器などによって伸びるステータスレベルが必要なので、爆発クロスボウを覚えたいなら重点的にAgilityを伸ばすなどの鍛錬も必要です。

画面を覆うような数のゾンビと実際に戦えるのは本当に楽しいもの。パルクールで家々を飛び回ったり、グレネードでまとめて吹き飛ばしたり、色々な遊び方が試せます。もちろん逃げるのも一つの手ですよ。

オブジェクトみたいな死体の山を作れるのは楽しい。

まだ完成度は高いとは言えない

今回新しいエリアを含めてクエストをプレイしていましたが、正直なところ早期アクセス時代と大きくプレイ感は変わっておらず、やや物足りないという印象を受けます。例えば家探しで手に入るアイテムの種類が少ない、ほぼどの街も同じような構成に感じるなど、あまり抑揚がないのです。

もちろん巨大な塔の下ではゾンビと剣士たちが戦争していたり、風車を使ってゾンビを蹴散らしたりといったイベントもあります。ただ、メインを含めたクエストが「目的地にいってアイテムと持ってくるorゾンビを一定数殺す」というものがほとんどで、こちらもやはり単調なイメージを受けてしまいます。

先程言った通り戦闘自体は楽しく、強力な武器やスキルを使えばとても爽快です。マップの先にはこちらを一撃で倒してくるような悪魔などもいて、ますますパルクールを活かした戦略も求められます。高レベル相手に戦えば一気に経験値を稼げるので、チャレンジもなかなかスリルを持って挑めます。

なお、早期アクセス時代から多数不具合があり、人によってはゲームがフリーズするなどの現象もあるようです。筆者は動作には問題ないものの、旅の途中で何度も判定のない岩に埋まってスタックしました。任意のセーブ機能はないので、そうなるとタイトル画面に戻らねばなりません(オートセーブはあり)。また、ドアにスタックすることもありました。

現時点ではまだまだ完成度が高いとは言えないのですが、フルバージョン配信後も定期的なアップデートは続いています。同社の『UEBS』シリーズもリリース後長く更新を続け、さまざまな機能を追加していったゲームです。“利益は出なくても完成させたいプロジェクト”である、本作の今後にも期待したいところです!


ついに完成を迎えた『The Black Masses』は、同社の『UEBS』シリーズのノウハウを活かした「無数のゾンビがマップに登場する」というコンセプトが見事に活かされています。そのゾンビは決して背景ではなく、実際に戦えるというもので、多勢に無勢である不利を覆す「パルクール」とスキルの存在で快適な戦闘も楽しめます。

一方で探索やクエストなどでは単調な部分があり、また、動作不良やスタックなど、不具合もかなり多めです。このあたりは開発チームの熱意を信じ、今後の展開を楽しみにしたい部分があります(筆者が経験した不具合は報告済み)。

『The Black Masses』はPC(Steam)にて配信中です。


ライター:Mr.Katoh,編集:TAKAJO

ライター/酒と雑学をこよなく愛するゲーマー Mr.Katoh

サイドクエストに手を染めて本編がなかなか進まない系。ゲーマー幼少時から親の蔵書の影響でオカルト・都市伝説系に強い興味を持つほか、大学で民俗学を学ぶ。ライター活動以前にはリカーショップ店長経験があり、酒にも詳しい。好きなゲームジャンルはサバイバル、経営シミュレーション、育成シミュレーション、野球ゲームなど。日々のニュース記事だけでなく、ゲームのレビューや趣味や経歴を活かした特集記事なども掲載中。

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編集/いつも腹ペコです TAKAJO

Game*Spark編集部員。好きな映画は「ダイ・ハード」、好きなアメコミヒーローは「ナイトウィング」です。

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