
昨年2024年11月15日の発売以降品薄が続く「Ryzen 7 9800X3D」ですが、その原因が「競合がひどい製品を発売したから」だとメディアとのセッションにてAMD幹部が回答したとのことです。
ゲーミング性能で大苦戦のインテル、競合の失態に思わずほくそ笑むAMD
テック系メディアのTom’s HardwareはAMD幹部とのセッションの中で、供給不足が原因とみられる品薄を話題としたところ前述の回答が得られたそうです。
回答を行ったAMDのFrank Azor氏曰く「自分たちが素晴らしい製品を生み出したという自信はあったが、インテルがあのようなひどい製品を売り出すとは露も思わなかった。」とのこと。「その為に事前の想定よりも需要が少しばかり増加してね。」と氏。
冗談めいた口調ながらも、競合の失態が追い風となったという現実にほくそ笑むAMDの心の内が漏れ出ている様子です。
また、供給改善の見通しに関してはDavid McAfee氏が回答。氏によれば「四半期ごとに増産してはいるものの、需要の高まりは前例がないほどだ。」そうで、「従来の半導体製品では、ウェハーから完成品までおよそ12から13週間を要するところ、3D V-Cacheモデルでは追加プロセスとしてさらに多くの時間を必要としている。」とのこと。
David McAfee氏はさらに「需給バランスが落ち着くよう、今年前半を通じてさらに増産を進めていく。」としていることから、「Ryzen 7 9800X3D」を安定して購入できるようになるにはもう少し時間が必要なようです。

なお、Frank Azor氏に「ひどい製品」と呼ばれたインテルの「Core Ultra 200S」シリーズですが、ゲーミング性能を向上させる0x114マイクロコードおよびIntel CSME Firmware 19.0.0.1854 v2.2を含むBIOSアップデートの準備は現在進行中。
ただ、このアップデートに関しては導入後約17%近い性能低下を報告するユーザーや、向上も低下も確認できなかったとする報告も寄せられるなどその効果のほどは未知数。あくまで正式リリース前であることから正式版ではさらに改善されている可能性もあるものの、更新は少し慎重になった方がいいかもしれません。
新GPUの対決もさることながら、こちらの2大CPUメーカーの対決もなかなか熱い様子。どうやら今年1年もPCゲーマーにとって面白い年になりそうです。