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すっかり携帯型ゲーミングPCの定番となった「Steam Deck」ですが、Steam Deckを分解して画面やコントローラーを外して再構築し、電源ボタンとUSBポートだけを備えた「Steam Brick」なる超小型PCを作ってしまった海外ゲーマーが海外メディアPCGamerで取り上げられ話題となっています。
「ARメガネと外部コントローラーがあればそれでいい」「くっ、持ち運びに便利というわけか!」
この「Steam Brick」を制作したのはcrastinator-pro氏。「Steam Deckは旅行に革命をもたらしましたが、バックパックには入らず、使いたい時に取り出すのが面倒でした。そして私がDeckを使う際には、ARグラスかテレビに接続していました。そこで、私はDeckの内蔵コントローラーとスクリーンがなければもっとDeckを小型化・軽量化できるのではないかと考えました。それはバカげてるんじゃないかって?……そうですね」と同氏は言います。
まずはiFixItで公開されているSteam Deckの修理ガイドを参考にして、周辺機器をすべて取り外した状態でSteam Deckが起動するかという実験から始めたという氏。結果としてはマザーボードにファンが付いただけの状態で起動に成功し、外部USB経由でディスプレイ出力や周辺機器接続が行えたということです。
その後、いったんマザーボードから部品を全部取り外し、マザーボード金属フレームの飛び出している部分を電動のこぎりで切断。さらにこの切断したマザーボードを格納できる筐体をCADで独自設計し、マザーボードに一通りの部品を付け直して独自筐体に入れてネジ止めし、「Steam Brick」が完成しました。
完成後のサイズはSteam Deckの約1/3で、重量も25%削減され、持ち運びに便利になったといいます。但し消費電力は元のSteam Deckとあまり変わらず、インジケーターが付いていないため電源ON・OFF状態が外部からわかりづらいことを欠点として挙げています。
「Steam Brick」の詳細な制作過程は、crastinator-pro氏の特設ページで読むことができます。