2025年1月29日、海外メディアGameDiscoverCoの配信したニュースレターの中で、ローグライトクレーンゲームRPG『ダンジョンクロウラー 幸運ウサギと魔法の爪』の売り上げが20万本以上に達していることを報告しています。
日本から注目されたインディーゲームは売れる!?「日本からの売り上げ・注目度が2位」の海外インディーゲームは意外と多し
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『ダンジョンクロウラー 幸運ウサギと魔法の爪』は、Stray Fawn Studioが開発し2024年11月に配信開始されたローグライトクレーンゲームRPGです。「ローグライト」+「クレーンゲーム」という組み合わせが評判を呼び、先述のニュースレターによればSteamで165,000本、スマートフォンで80,000本を売り上げたとされています。
また、ニュースレター中では「2025年1月の初めに日本のストリーマーやソーシャルメディアで取り上げられたことにより、非常に素晴らしい"ロングテール"型の売り上げが見られた」としています。国別の売り上げでは米国が31%、日本が19%、中国が9%、ドイツが8%、その他の国は4%以下ということで、売り上げの2位が日本からの売り上げであったことがわかります。
この「日本から2位」の売り上げ・注目度を誇る海外インディーゲームは『ダンジョンクロウラー 幸運ウサギと魔法の爪』に限った話ではなく、直近ではローグライト宝探しFPS『SULFUR』や、日本からの注目には和訳もひとつの要因であると見るのであれば『ダンジョンクロウラー』と同じくMatsurika Gamesが翻訳を担当し高評価な冒険者ギルド運営シミュレーションRPG『Our Adventurer Guild』にも同様の例が見られます。
「なぜ日本から2位なんですか?売上・注目度ともに日本が1位にはなれないんですか?」と思われた方もおられるかもしれませんが、そこはSteamを利用している人口比が関係しています。Steamが毎月公開しているハードウェア&ソフトウェア調査結果のページから、2024年12月のデータからユーザーの言語比率を見ると英語が42.14%、中国が29.95%、ロシアが10.18%、その下にスペイン、ポルトガル、ドイツ、フランスと続き、日本はSteamの言語比率ではその下の8位、割合にしてわずか2.53%なのです。
普通に考えればゲームの売り上げや注目度はこの人口比率や対応言語に従って数が決まりそうなものですが、「日本からの注目度・売り上げが2位」というとSteamの多くのユーザーを占める(そして人口比で言えば日本のユーザー数の10倍をゆうに超える)英語圏・中国のどちらかを抑えて2位であるわけで、この現象がいかに異例な事であるかがわかって頂けたかと思います。
ところで、「1位じゃなきゃいけないんです!」という人のために日本が1位、という外れ値の例を挙げておくと、Game*Spark Publishingより好評配信中の『ウィザードリィ外伝 五つの試練』は「日本からの売り上げ・注目度」がともに圧倒的に1位のゲームです。(2025年1月29日調べ)
何はともあれ、日本のSteamユーザーは数は少ないとはいえ、何らかのきっかけで注目に至ったゲームに対する熱意は高いと言えそうです。
※UPDATE(2025/1/29 15:30):本文中の乱丁していた部分を修正しました。