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ValveはSteamの開発者向けガイドラインに作品中での広告に関する項目を追加、ガイドとしていくつかの例示を行っています。
開発者に告ぐ、これが「いい広告・悪い広告」だ!文脈に沿ったものはOK、スマホでよくある形式はNG
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今回追加された項目では作品中での「広告」に関してまとめられており、「サポートされるもの・されないもの」がそれぞれ例示されています。
項目では「サポートされるもの」としてまずプロダクトプレイスメントが例示されており、著作権保護コンテンツの関して関連する許可および/またはライセンスを取得を前提としつつゲームプレイの一部として実在のブランド、製品、人物などを登場させることが可能としています。
ただし、あくまで作中の文脈に沿ったものであり描写が混乱を招くものではないことが条件で、レースゲームにおける実在のスポンサーのロゴの使用やスケートボードゲームでの実在ブランドの使用などが例示されています。
また、バンドルやセールイベントといったクロスプロモーションやSteam外での有料広告などはサポートされるものとしており、キャンペーンの効果に関してストアウィジェットとUTMアナリティクスの活用を勧めるなど開発者向けのアドバイスも行われています。
逆に「サポートされないもの」として挙げられているものとして、ゲームを遊ぶために広告の視聴を義務付けたり広告をゲーム画面の前面に配置したりといった形式のものを例示。こうした作品には買い切り型の「有料アプリ」への切り替えやゲームを無料プレイとした上でのDLCやマイクロトランザクションによるアップグレードオプションの提供を検討するように呼びかけています。
また、広告視聴によりユーザーに対し見返りを提供したりといった形式のものも「サポートされないもの」の分類されており、普段モバイルゲームでは見慣れた形式の広告は軒並み禁止とされています。
New guidelines for Ads on Steam
byu/Stannis_Loyalist inSteam
なお、今回のガイドライン更新はRedditでは概ね歓迎されるなど前向きな反応となっているほか、スマートフォンとPCで現在マルチ展開中の作品での扱いを指摘する意見も寄せられています。
過去には2Kが『NBA 2K21』にて「スキップ不可のゲーム内広告動画」を追加したことから批判を浴びるなど、ゲーム内での広告が問題となることもしばしば。ゲームの開発者として重要なマネタイズに関わる要素であるとともに、ユーザーの作品への印象に大きく影響する部分でもあるだけに今後より慎重になる必要があるようです。