先日お伝えした「RTX 5090」のコネクタ焼損問題について、あるテック系YouTuberが検証を実施しました。
その結果ストレステスト開始後5分で150℃以上のホットスポットが出現することなどが判明しました。
テック系YouTuberが自身の機材で検証、判明した“懸念事項”とは?
あるredditユーザーから寄せられた「RTX 5090」の電源コネクタ焼損の報告ですが、テック系YouTuberのder8auerさんは問題の真相に迫るべく当該ユーザーへの聞き取りと、自前の機材を用いた検証を実施しました。
der8auerさんはまずreddit上でも指摘されていたユーザーエラーの可能性は低いと指摘、その理由として当該ユーザーが50枚以上のGPUを所有する“エンスージアスト”であり、知識・経験ともに豊富である点を挙げています。
次にサードパーティー製のケーブルが原因ではとする意見に関しても、MODDIY社製のケーブルは品質と評判ともに良好でder8auerさん自身もかつて使用していたことを明かしつつそう決めつけるのは早計であるとしています。
また、der8auerさんは被害にあったユーザーから焼損したケーブルや電源、GPUを借りた上でその状態を詳細に観察、特定の1ピンのみ激しく損傷をしている点に何らかの手がかりがあるのではと考えた上で自前の機材を使用した検証を実施。その結果複数のケーブルのうち特定の2本のみが異常に発熱し、ストレステスト開始後5分でGPU側コネクタが80℃以上に、電源側コネクタが150℃以上となるなど明らかに異常なホットスポットが発生することが判明しました。
なお、der8auerさんは機材へのダメージを懸念し検証は途中で終了、異常動作や焼損などの実害は発生しなかったもののこの状態が長時間に及んだ場合の悪影響について強く危惧する結果となりました。
der8auerさんは今回の検証をもってコネクタ焼損の直接の原因だと断定はしなかったものの、検証で確認されたような不均一な負荷や発熱などは“懸念事項”であると指摘。発端となったユーザーも同様の現象により焼損に至ったのではないかとしています。
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「RTX 5090」のTDPは先行モデルである「RTX 4090」より125W高い575Wで、最上位モデルとして相応の電力消費量となっています。一方で、ハイエンド品のいわば選別品である点に注目しアンダークロックなどで性能低下を抑えつつ消費電力や発熱を低減させるのも手ではあります。
焼損に関して再現性の存在が示された形となったことから、今回のような挙動が仕様かそれともそれ以外の理由が存在するのか、Nvidiaからの公式報告が待たれる状況となっています。