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ネクソンコリアとアイアンメイスの間で行われた『Dark and Darker』に関する訴訟について、ソウル中央地方裁判所が同作が著作権を侵害していないとする一方、営業秘密侵害について損害賠償を命じる判決を下したと韓国メディア朝鮮日報等で報じられています。
著作権侵害否定も機密漏洩に約9億円の損害賠償命令
朝鮮日報の記事によると約4年間にわたって審理が行われてきたという本裁判。ネクソンは2021年8月に発表されていた「プロジェクトP3」という作品の内部データをアイアンメイスが無断で流用して『Dark and Darker』を開発したと主張していました。
裁判所は著作権侵害については認めなかった一方で、アイアンメイスによるプロジェクト情報の流出がネクソンの営業秘密を侵害したと認定。これにより、アイアンメイスはネクソンに85億ウォン(約9億円)の賠償金を支払うよう命じられました。このうち10億ウォンは2024年3月から支払われており、残りの75億ウォンは2024年6月から全額支払われるまでの期間に12%の追加遅延損害金が課せられるとのことです。
ネクソン側は責任を徹底追及の姿勢。一方アイアンメイスは判決尊重と表明
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判決を受けての報道でネクソン側は「判決文を綿密に検討した後、上級裁判所を通じて再度法理的判断を受け取る予定」と控訴の意思を見せるとともに、民事のみならず営業秘密の不正使用、著作権法違反、業務上背任などの容疑で刑事事件としても本件が送致されていることを改めて主張しています。
一方でアイアンメイスは「現在サービスを提供している『Dark and Darker』は原告ネクソンのいかなる権利も侵害しないという点が確認された」と著作権侵害の否決を強調しつつ、裁判所の判断を尊重するとしたうえで判決文を受け取ったのち控訴など具体的な対応を検討するとしています。