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2025年2月25日、海外メディアThe Vergeは「3年の時を経て、Steam Deckは携帯型PC市場を席巻している」と題した記事を公開しました。
2025年までのSteam Deckの推定出荷台数は400万台以上。他の携帯型PCの合計の約2倍
海外でSteam Deckの流通が始まってから3年が経ち、The Vergeは市場調査会社IDCの協力を経て、2024年までの携帯型PC(Steam Deck、Asus ROG Ally、Lenovo Legion Go、MSI Claw)の合計出荷台数および2025年の出荷予測台数を公開しています。その数は以下の通りです。
2022年:約162万台
2023年:約287万台
2024年:約149万台
2025年(予測):約193万台
なお、上記のデータにGPD、Ayaneoなどの中国製携帯型PCは含まれていませんが、会社の規模やクラウドファンディングの支援数的にはこれらの会社のハードは無視しても構わないほどの規模であろうという事です。
こうしてみると携帯型PC市場は今後大きく膨らむことはないであろうものの、2024年までの売り上げが合計約600万台と確固とした立ち位置を確立していることがわかります。
さらに同記事によると以上の出荷数におけるSteam Deckの割合は2022年は100%、2023年は50%以上、2024年は48%ということで、計算してみると2024年までのSteam Deckの出荷台数は約370万台、2025年にはおよそ400万台を出荷しているだろうと推測されています。これは今回の集計対象であるWindows系携帯型PC(Asus ROG Ally、Lenovo Legion Go、MSI Claw)の約2倍で、同記事においては「Windows系携帯型PCの初期購入者が異常に高い割合で返品したという噂が本当であればなおさら」としています。
同記事では、Steam Deckがここまで躍進したのは優れたハード・チップ設計のほか、「ボタンを押すだけでスリープからゲームに復帰でき、Proton互換レイヤーにより高い精度でゲームが動作するSteam OSの優秀さ」「多少のカスタマイズによりSteam以外のゲームやPSのストリーミングも楽しめる多機能さ」「コストパフォーマンスの良い価格」を挙げており、他の携帯型PCではこのあたりが追い付いていないと指摘しています。
筆者も1台所有していますが、手元にあると何かと便利なSteam Deck。今後も、携帯型PCのデファクトスタンダードとなっていくのかもしれません。