
2025年3月4日、任天堂がフランスのファイル共有会社Dstorageが海賊版サイトを運営していたことに対して訴えを起こした裁判で、フランスの最高裁判所にて任天堂の訴えが認められ、任天堂が完全勝訴したことを複数の海外メディアが伝えています。
長い裁判に任天堂、完全勝訴。海賊版撲滅に弾みが付くか
今回の判決は、2021年から続く任天堂とDstorageとの訴訟対決に決着をつけるものとなりました。
海外メディアEurogamerによると過去の裁判では2021年に地方裁判所でDstorageが海賊版ソフトを取り扱っていたことが認定されていましたが、Dstorageが控訴。2023年の高等裁判所の判決ではより重い損害賠償を任天堂に払うようDstorageに求める結果になったものの、Dstorageはさらに上告していました。
そして今回のフランスの最高裁判所による判決でも任天堂勝訴の結果は覆らず、Dstorageが違法に海賊版ソフトをサーバー上に保管していたことと任天堂への損害賠償が認められました。
海外メディアGamerantでは2023年の判決についてDstorageに対し「40万ユーロ(約6,400万円)を超える賠償金と訴訟費用の支払いが科せられた」としており、今回の判決でも同等の賠償金額が認められたものと思われます。
海外メディアVGCでは2024年に「Yuzu」「Ryujinx」といったニンテンドースイッチのエミュレーターを任天堂が公開停止に持ち込んだことに触れ、「この判決は、自社のソフトウェアやハードウェアの著作権侵害やエミュレーションとの戦いを続ける任天堂に有利な法的判決の最新のものとなった」と報じています。
最高裁判所までもつれることとなった今回の判決。「フランス最高裁での勝訴」という任天堂にとっては大きな判例ができたことで、同社の海賊版撲滅運動により弾みが付く形となりそうです。