スクウェア・エニックスによるメディア向けのHD-2D版『ドラゴンクエストI&II』先行試遊会が行われました。
本作は、1986年に発売された『ドラゴンクエスト』と1987年に発売された『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』を1パックにして、HD-2Dのグラフィック表現で蘇らせた作品です。
今回の試遊会では、それぞれ約15分間ずつ試遊させていただきました。どこがどう変わったのか、筆者が気づいた限りの情報をお届けしましょう。
ちなみに試遊会はスクウェア・エニックス本社のイベントスペースで行われました。ダンジョンをモチーフにした空間で、入るだけでドキドキしました。

近くにはHD-2D版 ドラゴンクエスト ロト三部作の巨大パネルも。

ゴーレムの自販機とカンダタのゴミ箱も置かれており、ついついニヤリとしてしまいました。

なお、ゲームはPS5版をプレイしましたが、提供いただいたスクリーンショットはPC版のものです。
不朽の名作シリーズ第一作が遊びやすく進化!

まずは『ドラゴンクエストI』から。今回の試遊会ではラダトーム城内からスタートしました。
早速ですが、NPCとの会話やシステムメッセージが平仮名だけでなく、漢字やカタカナも混じった文章になっていました。HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』と同じ仕様ですね。
フィールドに出て、□ボタンを押すと世界地図が開けます。こちらも非常に克明で、山林や河川が美麗なイラストで描かれていました。
今作には「べんりボタン」という機能が追加されていました。こちらは以前から「ドラゴンクエスト」シリーズにある機能で、「はなす」や「しらべる」といったことを一発で行ってくれるものでしたが、今作ではそれを細かくカスタマイズできるように。PS5版ではR1ボタンを押して呼び出し、4か所にじゅもん・とくぎ・どうぐを自在に割り当てられます。痒いところに手が届くアップデートですね(ちなみにこちらの機能は5月23日に行われた『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』のアップデートで対応されました)。
また、今回も難易度設定は「楽ちんプレイ」「バッチリ冒険」「いばらの道だぜ」の3種類から好きな時に切り替えられる形式でしたが「レベルUP時回復」を個別で変更することもできるようになりました。歯応えのある戦闘はしたいけど、MP回復のためだけに戻るのは面倒、という需要にもしっかり答えています。
そして「アイテムさくせん設定」という項目も用意されていました。こちらはどうぐをそれぞれどこまで使用するか(やくそうのような消費アイテムを使うのか、装備をどうぐとして使うのか)を逐一選べるようです。今までの『ドラゴンクエスト』シリーズに逆輸入してほしいくらいの至れり尽くせりであり、オプション設定については過去一の出来と言っていいでしょう。
冒険に入ると、やはりHD-2D……歩いているだけで風景に目を奪われます。特に水の表現が素晴らしく、王城の横を流れる小川はつい立ち止まって眺めてしまうほど。他にも、建築中の家や湯浴み場などディテールが細かく、それぞれをじっくり見物していきたいほどでした。試遊が15分なのが悔やまれる……!

今作の最大のフィーチャーは『ドラゴンクエストI』なのにモンスターが複数登場する点です。『ドラクエI』といえばスライムからりゅうおうまでサシの勝負しかありませんでしたが、今回はどうやら歴代シリーズのように、誰から倒していくか考えていく必要があるようです。ギラの使い方も変わってきますね。
ちなみにこちらについても、オプションの有利コマンド機能というものをONにしておけば、どのとくぎが有効かをアイコンで知らせてくれるようになります。
さて、スライムをバシバシと倒しながら、レベルアップしつつ北上していきます。道を一本外れるだけでまほうつかいが現れ、気を抜くと死にかけるところは原作と同じ感じがしますね。

しばらく歩いていると、ロトの洞窟に辿り着きました。そこでは駆け出しの冒険者たちがガヤガヤと何かを話していました。これは原作になかった展開!
薄暗い洞窟は雰囲気満点で、メーダやゴーストが徘徊し、なかなか危険です。じゅもんやとくぎにも頼りつつ、奥を目指していきます。
最深部には古い石板があり、ロトが遺した言葉が刻まれていました。いよいよ『ドラゴンクエストI』の物語がスタート、といったところで試遊が終了しました。
溜息が出るほど美しいビジュアルで蘇った『ドラクエII』
続いて『ドラゴンクエストII』をプレイしていきます。今回の試遊会ではムーンペタから始まります。まずはあたりを散策していきましょう。
こちらも溜息が出るほど美しいビジュアルで、スクリーンショットを撮りまくりたい気持ちに駆られました。木々の落とす影は緻密で、花々のあいだを跳ぶ蝶は陽光を受けてきらきらと輝いています。これぞ中世ファンタジーRPGのビジュアル……!王道ゆえの良さがありますね。

町の人々から役に立つ話を聞いたり、ツボの中にあるどうぐを探したりする遊びも変わらずです。特に、ツボのなかにアイテムが入っている確率は、シリーズの中でも高いように感じました。ちいさなメダルを見つけたときの嬉しさは相変わらずです。
今回のセーブデータではルーラで色々なところに行けました。□ボタンで地図を開き、そこからR2ボタンを押すだけでルーラができるのも簡単で良いですね。勇者3国はどこもそれぞれに特色があり、素敵です。道具屋や武器屋に!マークがついているのもわかりやすくてGOOD(なお、後から質問してみたところ、お店の品揃えに変更があるとアイコンが出る仕様になっているそうです)。
色々と散策しすぎたせいで、風の塔まで辿り着きませんでしたが、バトルについても文句なしの出来です。まさしく『ドラゴンクエストII』の面白さが詰まっていました。

今回はトレイラーに映っていた4人目の仲間(?)とは会えず、とてもさみしかったですが……続報を期待します!
80年代のビデオゲームを象徴するタイトルであり、国産RPGの草分けともなった伝説のIP『ドラゴンクエスト』。その始まりとなる2作品は、未だ色褪せない感動がありました。
HD-2D版『ドラゴンクエストI&II』は、ニンテンドースイッチ/PS5/Xbox Series X|S/PC(Steam/Windows)にて、2025年に発売予定です。

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※画面はすべてPC版の開発中のものです。













