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大自然を舞台に、戦闘および競争的要素を排除した独特のMMOタイトルとして、先日PlayStation 4版も海外発表されている『Wander』。Game*Sparkでは、先日のPlayStation Experience会場で、本作のデモを実際にプレイし、開発者に話を聞いてきました。
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クリエイティブ・ディレクターのLoki Davison氏
『Wander』は、オーストラリア・メルボーン出身のLoki Davison氏率いる小数チームによって開発が進められているMMOタイトル。CryEngineを採用しているというゲームのグラフィッククオリティーは非常に高く、数えきれない作品が並ぶPSXの広いインディーコーナーにおいても、一際目を引く存在でした。
ゲームの舞台は、64平方キロメートルのオープンワールド環境で構築される、不思議な建造物も点在する緑に覆われた孤島。陸地だけでなく、水中や洞窟など多彩なロケーションが広がり、以下4つのプレイアブル種族となって足を踏み入れることになります。
- ・Oren - 「指輪物語」のエント族のような歩く巨木。
・Griffin - 空を自由に飛ぶことができるグリフォン。
・Azertash - 水中呼吸が可能なトカゲのような生物。
・Hira - 敏捷性に優れた人間型種族。
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すべてのプレイヤーは「Oren」としてゲームをスタートし、島を探索して、何らかの秘密を解いたり、イベントに遭遇することで、別の種族に変身することができるそうです。Loki氏によると、この4つ以外にも、蝶々の群れなど個性的な種族を追加していく予定で、各種族ごとの追加スキンを収集していく要素もあるのだとか。
戦闘要素のないMMOということで、単純に歩き回る以外にゲーム内で何をすればいいのか、疑問に感じるかもしれません。各種族は、他のプレイヤーとインタラクト/コミュニケーションするための能力を備えていて、例えば「Oren」の場合、DUALSHOCK 4のタッチパッド操作で周囲に「蛍」を召喚して、島内にいる他のプレイヤーに合図を送ったり、夜間には明かりとして利用することも。
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昼夜の変化に加え、雨や風などの天候変化も実装予定
『Wander』では一般的なMMOゲームに存在するテキストチャットやネームタグ(キャラの頭上に表示される名前)は存在しないものの、近くにいるプレイヤーに対して笑うなどの感情表現をしたり、ボイスチャットで話しかけられるとのこと。メニューやユーザーインターフェース類もすべて取り払っていて、MMOとしてはやはり特殊なつくりだと言えます。
今回PSXで展示されていたのは、他のプレイヤーと交流できないオフラインの状態で、種族も「Oren」と「Griffin」しか使用できないビルドだったため、まだ本作の全容を見られませんでした。2015年3月にリリース予定という製品版では、自然に身を任せた平和的MMOゲームプレイ体験に期待したいところです。