気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Vile Monarch開発、PC/Mac向けに4月11日リリースされた大麻育成・販売シミュレーション『Weedcraft Inc』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、米国を舞台とした大麻ビジネスを描くシミュレーション。プレイヤーは大麻の育成を行う傍ら、スタッフの雇用や管理、新種の開発や、政治活動などを行っていくことになります。記事執筆時点では日本語未対応。
『Weedcraft Inc』は2,050円で配信中。
――まずは自己紹介をお願いします。
Kuba Palyska氏(以下Palyska氏)Kuba Palyskaです。Vile Monarchにおいてリードデザイナーを担当しています。私たちはポーランドの首都ワルシャワを拠点とするハードロックなゲーム開発スタジオです。
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
Palyska氏すべてはDevolver Digital(注:本作のパブリッシャー)のアイデアから始まりました。彼らは大麻ビジネスについてのゲームをパブリッシングしたいと思っており、市場に出回っている他のタイトルよりももう少し野心的なものとしたかったのです。そこで、私たちが自分たちのビジョンを示したところ、契約することとなりました。他にもいくつかの会社がこのアイデアに挑みましたが、パブリッシャーはこのテーマに対する私たちのアプローチを気に入ってくれました。気楽なゲームですが、バカバカしい部分はありません。本作の開発は2017年の1月に始まりました。
――本作の特徴を教えてください。
Palyska氏見ればわかるように、本作は米国で大麻を売るシミュレーションゲームです。しかし、ただ生産して売るというものとは異なります。私たちはプレイヤーがツールとして使えるたくさんのシステムを用意しました。これにより、このユニークなビジネスを理解し、運営することができます。3人のビジネスマンを想像してみてください。一人はビジネス解析を通して自分の帝国を作り上げ、二人目は高品質な製品を作り、その製品に自信を持っています。三人目は人脈を生かし一番儲かる取引をします。本作では、科学者、ギャングスター、ビジネスマン、ロビイストといった、どんな人にでもなれるのです。医療大麻を栽培したり、娯楽用大麻のために政治家として活動したり、他者と競い合ったり、警察を脅迫したり、自分の製品を密輸したりします。このように、数多くの戦略と物語が紡がれていきます。何になるか選ぶ際、「利益が上がるか?」「自分のモラルに反しないか?」という二つの質問の答えを用意しなくてはいけません。プレイヤーは大麻王や無慈悲なドラッグ王、またはその間のような存在になることができます。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Palyska氏私たちは、『Capitalism』や『Pizza Syndicate(Fast Food Tycoon)』といった古典的なシミュレーションゲームから影響を受けました。映画やドラマで本作に一番大きな影響を与えたのは、「ブロウ」「The Wired」「Weeds ママの秘密」、あとはドキュメンタリー作品の「Rolling Papers」や「Dope」です。一つの映画ですべてカバーできるようなトピックではないので、影響を受けたものすべてをリスト化するのは難しいですね。
――本作の日本語対応予定はありますか?
Palyska氏現時点ではありませんが、需要があれば是非検討したいと思っています。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Palyska氏本作の扱うトピックが議論を呼ぶことであることは理解しています。ポーランドの私たちでもそうです。しかし本作は、このトピックがどのように複雑で不明瞭なのか、たくさんのディテールを提供しています。皆さんにはこの複雑さを理解した上で、本トピックについての意見を述べていただければと思います。
――ありがとうございます。
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