次世代グラボへとまた一歩近づく、そんなニュースが入ってきました。
テック系メディアのTom’s Hardwareは、アメリカに本社を置く半導体製造大手のマイクロン・テクノロジが、グラボ向けの新規格メモリとなる「GDDR7」を2024年前半に投入すると28日に発表したと報じています。
「GDDR7」に関する詳細なスペックなどはまだ明らかになっていませんが、現行の「GDDR6」ないし「GDDR6X」より帯域幅や省電力性といった性能面での向上はほぼ確実で、次世代グラボへとまた一歩近づくこととなります。
待望の新規格も、製品化はまだ先
GDDRはグラフィックボードに搭載されるメモリーに関する一連の技術で、「JEDEC 半導体技術協会」によって規格化、標準化がされています。
現行モデルでは最大帯域幅16Gbit/sの「GDDR6」と最大帯域幅21Gbit/sの「GDDR6X」が一般的に使用されているほか、データセンター向けといったごく一部の製品には、より優れた帯域幅と引き換えにより高価な「HBM2」や「HBM3」が搭載されています。
今回発表された「GDDR7」は、「HBM3」を使用するほどではないが、ある程度の帯域幅を必要とするハイエンドモデルなどで採用される見込みとなっています。
ただし、製品化と言ってもあくまでメモリの話でGPUそのものではありません。
メモリーの世代交代には、それに付随して新しいメモリコントローラーの設計と搭載が必須で、加えて処理そのものを行うチップなども別途必要となることから、直ちに新製品となる次世代グラボの登場となるわけではありません。
ですが、メモリーはグラフィックボードの性能を大きく左右する重要な要素であることから、次世代グラボの先行きを大きく決めるのは間違いありません。
ゲーミングのみならずAI分野やマイニングなどグラフィックボードの需要が大きく伸びている現在にあっては、引き続き注視したい話題ではないでしょうか?