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『FF』モチーフのTRPGも!「ゲームマーケット2024春」取材レポート。アナログゲームは新たな時代へ【特集】

国内最大規模のアナログゲームの祭典を記者側と出展側両方の視点からレポート。未来のアナログゲームの始まりがここに。

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『FF』モチーフのTRPGも!「ゲームマーケット2024春」取材レポ―アナログゲームは新たな時代へ【特集】
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みなさん、アナログゲームやTRPGは好きですか?筆者は両方とも大好きです。コロナの影響もほぼ無くなったこともあり、アナログゲームやTRPG関連の商品が最近多く展開されその勢いは加速しつつあります。

そんなアナログゲーム関連の最新の流行や商品が展開・販売されるのが「ゲームマーケット」というイベント。このイベントではただ商品を購入するだけではなく、購入前に体験したりあるいは買ったゲームをその場で遊ぶことができたりとアナログゲームがすでに好きな人は勿論のこと、アナログゲームを余り遊んだことがない、もしくは知らない人にとっても非常に楽しめるイベントとなっています。

そんな「ゲームマーケット2024春」が4/28(土)・4/29(日)の2日間で東京ビックサイトの東1・2・3ホールを貸し切って開催。今回、筆者は記者と出展側の2つの立場で参加し会場を沢山回ることができたので、そこから気になったブースを皆様に紹介していきたいと思います。非常にパワー溢れるものばかりですよ。

◆スクウェア・エニックス

まずは「スクウェア・エニックス」から。大手ゲーム企業ということで、アナログゲームも多数展開しています。その中でも今回私も含め来場者が一番注目していたのはやはり『FINAL FANTASY XIV TTRPG』でしょう。大人気MMORPGである『FF14』をTRPGに落とし込んだということで、FF14プレイヤーは勿論TRPGプレイヤーも大きな期待を本作には寄せています。

今回の出展では残念ながら体験会は実施されず。しかしキャラクターシートや戦闘時の盤面・ジョブクリスタルを並べたキャラクターの一覧などが展示され、実際に遊ぶ時のイメージが掴める形にはなっていました。沢山の人が写真撮影しており、改めて注目度の高さが伺えます。

そして今回のイベントで初お披露目となったのが、「ファイナルファンタジー モーグリ6兄弟のモブハント(仮称)」です。デザイナーは名作アナログゲーム『ラブレター』で知られるカナイセイジ氏、イラストは『FF12』のアートデザイナーである伊藤龍馬氏が担当しています。

こちらは先行体験可能ということで実際に筆者もプレイ。ゲームのルールとしてはプレイヤーはタイトル通りモーグリ6兄弟の中から1体のモーグリになり敵をハント、つまり倒し貢献度を他のモーグリよりも沢山獲得することを目指します。

プレイ自体は非常にシンプルで、自分の手番が回ってくる度に4枚ある手札の中から1枚、3箇所ある場から好きな場所を選んで表もしくは裏にして出し、最後に山札から1枚引いてカード補充。これだけです。これを各プレイヤー順番に6回繰り返します。

ただ、最初に選んだ(あるいはランダムで決めた)モーグリによって山札に入っているカードはそれぞれ異なるほか、『FF12』でお馴染みのキャラクターも1枚お助けカードとして各プレイヤーにランダムで配られ、それぞれカード効果やパワーが大きく異なります。さらに倒すべきモンスターもランダムで選ばれるため、毎回全く違う展開になるのが非常に面白い点だと感じました。

ちなみに体験会で筆者は、全員が戦える一番貢献度が稼げるモンスターを無視して他の2つの場で勝ち切ろうと思ったのですが、最後の最後で貢献度を捲くられて勝利点負け。相手の思考の読み合いなどが深く、かなり面白いゲームだと感じました。

発売日はまだ未定ですがスタッフから話を聞くと「次回のゲームマーケット(2024年9月~10月)には製品版を出したい」とのこと。今から楽しみです。

◆WAZAgames

次は「Wazagames」。このブースでとにかく目立ったのは、大抵のコンビニに置いてあるマルチコピー機。なぜこの様なものがあるかというと、コンプリボドゲと呼ばれているサービスを提供しているからです。

このサービスは全国のファミリーマート・ローソンにあるマルチコピー機からお金を支払うことで、24時間365日いつでも該当のボードゲームが印刷され遊ぶことが出来るというもの。このサービスによりプレイヤーは遊びたいゲームをすぐに遊ぶことができ、ゲーム制作側は余計な在庫を抱えてしまうことが無くなるという、今の時代ならではのサービスになっています。

そして、新たなコンプリボドゲを求めWazagamesでは5月1日より「コンプリボドゲコンペ2024」も開催予定。その告知も大々的に行われました。今回のテーマは「クリアファイルに入るボドゲ」。最優秀作品には賞金が出る上、一次審査を突破すれば実際に「コンプリボドゲ」のブランド作の1つとして販売。販売実績に基づき売上の還元もありと非常にチャンスの多い企画となっています。

こういった斬新な企画がゲームマーケットの会場内で募集され、注目を集めるのもまた新しいアナログゲームの形です。もし良いアイデアを思いついた人はぜひこちらの企画に応募してみるのもありですね。

◆ボウケンワークス

次は「ボウケンワークス」。ここでは「ナゾストア」として"物語を楽しむ謎解きキット"を販売しています。いわゆるマーダーミステリーと呼ばれるジャンルや、謎解き系作品を多く取り揃えているブースです。

目玉商品はなんといっても、名作2Dホラー探索型アドベンチャー『Ib』とのコラボ商品でしょう。家でじっくりと『Ib』の世界観に浸りながら謎解きを楽しめるナゾグッズ『静寂の間からの脱出』は話題性も高かったこともあり、多数のユーザーが買い求め、両日とも早い段階で完売していました。

さらにこのブースでは「コピナゾ すこしふしぎ通信局」という商品も紹介していました。こちらは先程紹介したWazagamesと同様、全国のファミリーマート・ローソンにあるマルチコピー機からお金を支払うことで、いつでも謎解きアトラクションを楽しめるというもの。みんなで集まってワイワイ話をしながら謎解きを楽しむには丁度良いものとなっているので、気になる方はぜひ調べて印刷してみるのもいいでしょう。

◆ココフォリア

次は「ココフォリア」ブース。名前を聞いて不思議に思うかもしれません。ココフォリアはTRPGオンラインセッションのスタンダードツールとして、オンラインでのTRPGセッションに必要な機能を沢山兼ね備えた無料のWebサービスとなっています。

ココフォリアの登場によりオンラインでTRPGを遊ぶ敷居が非常に下がり、今ではTRPGをオンラインで遊ぶ上で無くてはならない必須級の存在として君臨しています。

そんなココフォリアというツールがそのままの名前で今回ゲームマーケットに初参戦し、「ココフォリアガイドブック」を先行販売しました。こちらの本は名前の通りココフォリアというツールが一体どういうものなのか、そしてどの様に使えば良いのかを一通り纏められたいわゆるマニュアル本となっています。

普段オンラインでTRPGを遊ぶ筆者も勿論本書を購入。中身を見る感じ今までココフォリアを使ったことが無い人向けの導入マニュアルといった形だったので、すでに使いこなしている人には余り参考になる点は無いと思いますが、一方でココフォリアというツールがよくわからないという人には非常に良い導入本だと感じました。

本書を執筆したスタッフの方に話を聞いたところ、「ココフォリアはWebサービスである以上、今後もツールとして改変などが行われガイドブックの内容と最新のサービスが異なっていく可能性はあります。ただ、5年後とかにこの本を読んで"昔はこんな感じだったんだよな"と懐かしむための本としての意味合いもあり、こうして形に残すことができて良かった」という言葉が非常に心に残りました。

この言葉から察するに、今後もココフォリアはオンラインTRPGのツールとして色々進化をさせていくのでしょう。これからのココフォリアにも期待していきたいなと改めて思った次第です。ぜひオンラインでTRPGを遊ぶ人はこちらのガイドブックを買って、オンラインTRPGデビューするきっかけの1つにして欲しいと思います。

◆東海大学

最後に紹介するのは「東海大学」。まさかの学校法人そのものからの参戦です。

ここではアナログゲームを販売…ではなく「企業研修用ボードゲーム」を展示し、実際の一般企業へ導入を働きかけるブースとなっていました。

この「企業研修用ボードゲーム」は、新人社員が上司や先輩に助けを求めづらくなっていたり、あるいは上司が適切な仕事の指示が出せずギクシャクしてしまう、そもそもコミュニケーションが取りづらいといった問題に対して緩和・解決のきっかけを与えるものを指しています。

こちらのブースでは実際に4つの企業研修用ボードゲームが体験できるようになっていました。筆者も実際にその中の1つである『治癒魔法師は諦めない』というボードゲームを体験。このゲームはそれぞれのプレイヤーが治癒魔法師になり、病気にかかった村人を治療し魔物を倒すというもの。

ただ各プレイヤーが最初から使える治癒魔法は数が少なく、担当になった村人の病気が自分では治癒できないということもしょっちゅう発生します。そこでプレイヤーは他の人に治療をお願いしたり、あるいは該当する病気の魔法を他の人から習って治癒するという選択を取ったりして村人を助けていくことになります。

この「助けを求める」という行為をゲームのルールに則って行うことで、自分が困っていることを他人に伝える練習になります。また、他の人も盤面、つまり状況自体は簡単に把握できるので「今、あの人は何を困っているんだろう」ということが一目でわかるようになっており、手助けの助言がしやすくなっていました。

最終的に治療そのものはサイコロを振って一定の値を出さないと成功しないため、時には失敗してしまうこともあるのですが、ちゃんと話をしながら進めていくことで問題なく村人を救い魔物を倒すことに成功。非常に良いバランスかつ会社内のコミュニケーションのきっかけの道具として優れているものだなと感心しました。今後が楽しみなプロジェクトです。

◆アナログゲームは人も形も千差万別

今回2日間取材、そして自身の出展ブースで色んな場所や人を見てきましたが、アナログゲームの形が色々な形に変化してきたなという印象を受けました。

普段よくイメージするサイコロやカードを使って対面で遊ぶアナログゲームでも、アニメやゲームを元にしたものなどが沢山あったり、あるいはコピー機でゲームを出せたりオンラインやVRで遊ぶものも出たりとその形は非常に多種多様でした。

また、参加している出店者もユーザーも年齢から所属、はたまた国まで違うこともあり、アナログゲームというものが全国だけではなく全世界の人々に愛されているのだなと肌で実感できた、非常に良いイベントだと筆者は感じています。ここから先のゲームマーケット、そしてアナログゲームの未来がまた楽しみになりました。

最後に個人の宣伝になってしまいますが、筆者は「コノス」というTRPGとアナログゲーム、そしてアナログゲーム雑貨のブースで参加しました。ここでは自身を含むVTuberのコラボグッズを制作し販売し沢山の人に見てもらうことができました。こちらの商品は通販で販売しますので、ぜひお手にとって頂ければ幸いです。

『FF』モチーフのTRPGも!「ゲームマーケット2024春」取材レポ―アナログゲームは新たな時代へ【特集】

《げーまー哲》
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