今やPC/コンソール/モバイルそれぞれのプラットフォームでサバイバルジャンルの作品は定着していて、多くのプレイヤーがさまざまな世界を舞台にサバイバルを楽しんでいます。
Game*Sparkでは【クラフトサバイバル名鑑】として、同ジャンルが好きな筆者が、定番作品を中心にクラフトサバイバルジャンルの作品の魅力を紹介・解説しています。今回紹介するのは、孤島の過酷サバイバル『Don't Starve』『Don't Starve Together』です。
過酷でヘンテコな世界で生き残れ!
『Don't Starve』は、カナダのKlei Entertainmentが手がける作品。2005年に設立され、これまで『Oxygen Not Included』などのタイトル開発、『Rift of the NecroDancer』などのパブリッシング事業も行っています。2021年に中国のテンセントが同社の株式の過半数を取得したことで、子会社化しています。
本作は2012年からEarly-Access Betaをスタートし、2013年4月24日にSteamにて正式リリース。その後はコンソール/モバイル向けの展開が行われたほか、これまで「Reign of Giants」をはじめとした複数のDLCがリリースされています。


また、本作を語る上で外せないのが、マルチプレイスタンドアロン版『Don't Starve Together』の存在です。同作は2014年12月からPC向けの早期アクセスをスタートし、2016年4月22日にSteamにて正式版が配信。2022年にはニンテンドースイッチ版がリリースされるなど、今も展開が続くタイトルです。『テラリア』『Cult of the Lamb』とのコラボレーションなども行っています。
本作の目的は、ヘンテコな環境の孤島で生き残ること。舞台となる世界はランダム生成され、それぞれのバイオームには怪物や不思議な生物が生息しています。また、各地には謎の遺跡や洞窟への入口などもあり、危険を冒して探索することで、さまざまなアイテムや素材も入手できます。
正式リリースからおよそ9年弱の『Don't Starve Together』は、2024年9月にも大型アップデート「depths of duplicity」をリリース。季節限定イベントも継続的に行われるなど、今も開発が続けられています。また、現在PC版ではメニュー画面の言語選択から日本語Modが選択できるようになり、こちらでもプレイもしやすくなっています。

「飢えないでください(Don’t Starve)」
今回のプレイは『Don't Starve Together』で行っています。ゲームではまずワールドを作る必要があります。マルチプレイスタンドアロン版なので、フレンドや他の人々といっしょに遊ぶワールドを作ることもできますが、ソロプレイ用の設定も可能です。また、ワールド設定も細かく行えます。
ゲーム内では、プレイヤーの分身となるキャラクターを選択します。本作のキャラクター数はとても多く、それぞれが特徴を備えています。例えば本作の看板キャラクターWilsonは、初期装備を持っていない代わりに防寒性能やクラフトに使える“ヒゲ”が生えやすい特性を持っています。




他にも死んだ双子の姉妹を呼び出せるWendy、初期から調理用具を持っているWarlyなど、アンロックを含めて多くのキャラクターが使用可能です。ほとんどのキャラクターが大きな長所と短所を持っているので、選択によってプレイスタイルが変わるのも本作の特徴です。




さて、ゲームが開始したらプレイヤーはいきなり荒野に放り出されます。ゲーム内では特にチュートリアルというものはないので、周囲にある枝や石、草などを集めながら斧やツルハシといった最低限のツールを確保しましょう。また、ベリーの木や埋まっている人参があったら最優先で確保します。
本作は「Don't Starve(飢えないでください)」のタイトル通り、食事の管理が非常に重要です。安定した生活を送るためには、畑を作ったり、罠を仕掛けたり、釣りをしたり、定期的に食料を得る方法を見つけなければなりません。また、いずれ訪れる冬の季節への蓄えも重要です。



火を絶やさないでください
本作で管理するべき主なステータスは体力・飢え・正気度です。正気度は良くないものを食べたり、怪物に近付いたり、さまざまな要因で減少していきます。その中でも一番注意しなくてはならないのが「暗くなる」ことです。
この世界では昼、夕方、夜と3つの時間があり、プレイヤーの正気度は暗くなるにつれて少しずつ下がっていきます。正気度が下がりすぎると画面がゆがむ、雑音が聞こえるなどの影響が出始めるだけでなく、あまり下がりすぎると影のような怪物に襲われるようになってしまうのです。




さらに、完全に夜になってしまうと周囲は真っ暗になってしまい、光源がなければ何も見えなくなってしまいます。この状態になるとCharlieと呼ばれる恐るべき存在に攻撃されてしまい、あっという間に殺されてしまいます。また、暗闇の中ではほとんどの行動が取れなくなってしまいます。


そのため、生き残るためには火が必須です。ゲーム内では松明や焚き火などが初期から製作可能で、特に焚き火は簡単な料理にも使用できる心強い存在です。ある程度生活に慣れたら、拠点にするべき場所に再利用可能な炉(大きな焚き火)を設置することで本格的なサバイバル生活がスタートするのです。


正気度は食事や睡眠、特定の装備やアイテム、環境などで回復が可能です。また、火に近づけば回復するWillowなどキャラクターによってのボーナス行動もあります。

世界の開拓を忘れないでください
飢えや正気度を凌いでも、この世界は決して安全ではありません。周囲にいる怪物の脅威はもちろん、定期的なイベントで、さまざまな災害がプレイヤーに襲いかかります。生き残るためには、しっかりと脅威への備えが必要です。
まず考えたいのが拠点の構築です。拠点にする場所を決めたら生活を安定させるため、炉を設置しましょう。次にクラフトで「サイエンスマシーン」を設置すれば新しいアイテムやツールが作れるようになり、畑の開拓や植樹などもできるようになります。また、アーマーや武器を作れば弱い敵なら倒せるようになるでしょう。



それなりの準備ができたら、世界をあらためて冒険してみましょう。世界には洞窟や遺跡、船でしか行けない場所など、さまざまな秘密のエリアが用意されています。当然ながら危険が満載なのですが、魔法のアイテムなど貴重な品も多く隠されているのです。
奇妙で過酷な世界のサバイバルは、ちょっとしたミスで簡単に死んでしまいます。うっかり死ぬこともあれば、ランダム生成される世界の“いたずら”で万策尽きることも珍しくありません。ゲームに慣れない内は、臆せず色々なプレイを試してみるのがおすすめです。





生きるために何をするのか、どうやって生き残るのか、サバイバルと冒険の中で得た知恵は、必ずプレイヤーの次回プレイに活かされます。もし厳しすぎたら、ワールド設定で敵の出現や植物の成長速度、季節の進み方なども変えられるので安心してください!


『Don't Starve』『Don't Starve Together』は、生きるのが目的のゲームであり、その世界はあまりにも過酷です。初回プレイでは最初の夜を越すことができないプレイヤーもいると思います。必死に生きる方法を探し、足掻き、それでも死んでしまうなんて当たり前です。
しかし、少しずつゲームに慣れていくことで生存時間が伸びていくことで、驚くべき世界の広がりを感じられるでしょう。もちろん自分自身のサバイバル能力向上も嬉しく感じられます。癖になるような特徴的なグラフィックとBGMも本作の大きな魅力なので、こちらもぜひとも堪能してほしいポイントです。


『Don't Starve Together』でのマルチプレイでは、仲間と助け合うことで一味違ったプレイも楽しめます。もちろんソロプレイでもちゃんと面白い作品なので、ぜひともプレイして暗闇の脅威に怯えましょう!
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