Xbox Liveのネットワークを、PCから携帯電話まで含めた標準インフラにする[b]Live Anywhere[/b]構想。コンシューマとPCを隔てている壁は、コントローラの他にも課金の問題があります。先日Microsoftの幹部が、Windows Vista上で行われるLiveサービスのマルチプレイヤーが無料であることを示唆しました。
1UPとの[url=http://www.1up.com/do/newsStory?cId=3157288]インタビュー[/url]の間、Microsoftの副社長Shane Kims氏は、PCユーザーがフレンドと遊ぶのに無料になるのか?と尋ねられて答えました。
「理論的に言えば、それこそまさに私たちが行いたいことなんです。」
「私たちがXbox Liveを作った時に、Xboxの世界で他のオプションはありませんでした。どちらかといえば、やりたいようにモデルと枠組みを確立しました。Windowsのゲーム世界に加わる場合、そこには既に他の選択肢が存在していますので、我々はそれを認識しなければなりません」
「Xbox360の環境と異なり、PCのオンラインスペースでは従来の競争があることを私たちは良く理解しています。ですからサービスを構築するにあたって、ユーザーが何に対して払って貰えるのか払って貰えないのか、それを計算に入れる必要があります」
元々サブスクリプション(購読)ベースのマッチングサービスというのは、PCでもオンラインゲームの黎明期には実にさまざまな会社がバラバラに行っていました(北米のセガなども)。
実際にゲームプレイを処理するサーバそのものを提供するMMOとは違い、一般のMOベースのごく原始的なマッチングというのは、オンラインゲーム初期には盛んに行われていたようにホスト役が自分のIPを提示してゲスト側がそれに接続するというもので、実際のプレイ中のやり取りはP2P間で行われるため、サーバサイドの基本的なサービスとしてはチャットやメッセンジャーと大差ないものでもあります。
結果的に、継続サービス分もソフトウェア価格に転嫁して当時から今まで一貫して無料で運営しているBlizzardの[url=http://battle.net]Battle.net[/url]などに、ユーザー数はもちろんサービスの質でも遥かに劣ることとなり、PCの世界では初期に乱立していたほとんどの有料サービスは停止するかその業態を変えてしまいました。
ただし一方でアカウントやサービスの質はゲームごとにバラバラな状態が続いており、同じ販売元のパブリッシャーですら開発デベロッパー単位でネットワークサービスが分かれていることもザラという状態。大半のタイトルは、ほとんどゲーム一本単位でのサービスに留まっています。
ことPCの世界では、さまざまな選択肢があることで競争が促進され、結果として全体のサービスが向上するというのが一つのモデルでしたが、最近は各ジャンルで垂直統合型のメリットが叫ばれることも多い今日この頃。今後Microsoftの動きが本格化すると、PCでも大きな転換期を迎えることだってあるのかも……。[size=x-small](ソース: [url=http://computerandvideogames.com/article.php?id=158382]CVG[/url])[/size]
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