23歳で大学に通うHans Smithさんは大の野球ファンでしたが、脳性麻痺を患い車椅子の生活を送っているため、実際にバットを振ったりボールを投げることは決して出来ませんでした。しかし、プレイステーションの人気野球ゲームMLB: The Showに出会い、ゲームの中で野球が体験出来ることに感動し、2年前、メーカーのソニーに感謝のメールを送ったそうです。
“私は22歳の熱狂的な野球ファンの大学生ですが、あなたのゲームがものすごく気に入ってます。脳性麻痺なので球場のダイヤモンドを踏むことはできませんが、このゲームを作った皆さんは私に野球をプレイする体験を与えてくれたのです。
このゲームは本当にリアルで、実際と同じような興奮、緊張感、フラストレーションを体験することができました。”
Smithさんからの手紙を受け取ったSony Computer Entertainment AmericaのJennifer Kacizakさんは、「このような手紙をもらったのは初めて、開発チームは本当に励まされた」と話し、謙虚で感謝に満ちたSmithさんのメッセージに誰もが感激したと振り返ります。
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KacizakさんはSmithさんに連絡を取り、2009年の11月、彼をSan Diegoのスタジオに招待。当時開発チームは、シリーズ最新作MLB 10: The Showが完成間近だったそうですが、ゲームデザイナーはSmithさんをゲーム中に登場させるべく作業に取り組んだとのこと。
Smithさんの身長は病気が原因で150センチ程度でしたが、開発チームは長身だという彼の父親や兄弟の体型を参考に、頭部をキャプチャーしてキャラクターモデルをデザイン。お気に入りのチームであるセントルイス・カージナルスの選手として、Smithさんは有名プレイヤーと共にゲームの中で再現されました。
スタジオでの体験について、Smithさんは「どれほど感動したか説明することができません」とコメント。典型的な野球ファンである自分の送った手紙に対し、開発チームは簡単なお礼の返事をするだけでも良かったのに、気が付けばミーティングルームでゲームデザイナーと話していたのには、本当に驚いたそうです。
今回の出来事が感謝の力を証明したのだと話すSmithさん。人生の中で本来は体験できない部分を体験させてくれたゲームと開発チームに、ただ「ありがとう」と感謝の気持ちを述べています。
(ソース&イメージ: ABC News: PlayStation Develops Character Modeled After Hans Smith, an Avid Player With Cerebral Palsy)
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