
ValveのJoe Ludwig氏はGame Developers Conference(GDC)にて『Team Fortress 2』のFree-to-Play化における、Valveとコミュニティーとの関わりを説明するセッションを開催。その中で『Team Fortress 2』にアイテムストアを導入(2010年9月)した際は収入がゲームの月間売上高の4倍に、そしてFree-to-Play化(2011年6月)されてからは12倍にまで膨れ上がった事を明らかにしました。
「トリプルA級のボックスゲームで収入をもたらす事ができるのは、ゲームを購入していない人だけです。これは新たな人々を引き付ける新たなコンテンツを構築する事を強います。そして既存のプレイヤーを満足させるためにゲームを構築する事と、新しいプレイヤーを引き付けるためにゲームを構築する事の間には根本的な緊張があります」
Ludwig氏は上記のように話し、Valveはその緊張を解消するためにFree-to-Play化という究極の目標を定め、新マップや新ゲームモード、新武器に加えて、インゲームアイテムやマーケットプレイス、トレーディングシステムといった新たなゲームシステムを含むアップデートをリリースし続けました。
アイテムストアの導入はFree-to-Playのビジネスモデルに移行するために必要な事だったとLudwig氏は説明。そしてそれは『Team Fortress 2』が間違った方向へ進む危険を孕んでいたものの、それ以上の価値があると感じたと語っています。
ちなみに『Team Fortress 2』のアップデートと共にSteamに追加された新機能(Steam Wallet、Steam Trading、Steam Workshop)は『Team Fortress 2』のみならず、様々なSteam配信タイトルで使用されています。
2007年にリリースされたマルチプレイ専用ゲームが今もなお多くの人にプレイされているのは、プレイヤーコミュニティの意見を多く取り入れ、挑戦し続けるValveの努力の賜物ですね。ある意味ではSteam実験場とも言える『Team Fortress 2』。今後の更なる進化に期待です。
(ソース:Gamasutra via Strategy Informer)
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