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先月末よりサービスが開始されたSteamの新機能“Steam Greenlight”。ローンチ直後から数百本のゲームプロジェクトが投稿されるなど大きな賑わいを見せているGreenlightですが、今回はそんな大量の作品の中から筆者が幾つかの作品をピックアップ。Steamでプレイしてみたい!と思った7つのタイトルをご紹介いたします。
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■『Routine』
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新鋭スタジオLunar Softwareの『Routine』は、恐らくSteam Greenlightで最も期待されるべきホラーFPSの1つ。謎の失踪事件が発生した月面基地での孤独なサバイバルホラー体験が描かる本作。HUD無し、コンテニュー無し、シークレット含むノンリニアな探索要素など、ハードコアゲーマーの興味を惹きそうなキーワードを用意。80年代オールドSF風に描かれる月面基地という世界観も、今までありそうで無かった感じのある、ユニークな設定となっています。
■『Akaneiro: Demon Hunters』
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『Alice: Madness Returns』のSpicy Horseが新たに繰り出すF2PアクションRPG『Akaneiro: Demon Hunters』。『Alice』シリーズの開発らしいと言うべきか、注目すべきはF2P作品としてはあり得ないほどの世界観の濃さ。正式発表時には、ペリーの黒船がやって来る江戸時代後期の北海道アイヌ村と、童話「赤ずきん」をテーマに選んだことや、また時代と情勢による“旧から新への移り変わり”といった重厚な主題がスタッフ達より語られました。和のテイストが感じられるアートワーク群も素晴らしく、ゲームの裏にある背景や世界観という意味では、同ジャンルの『Diablo 3』と同じかそれ以上に楽しみな存在となりそうです。
■『Project Zomboid』
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『Project Zomboid』はオールドスクールな見下ろし視点と、まだまだ根強い流行を見せつけるゾンビサバイバルジャンルが組み合わさったアクションRPG。アイテムクラフティング、自立AIでサバイバルを行うNPC、昼夜による視界の変化。また“Moodles”というプレイキャラクターの精神状態を示す独自の要素があり、プレイヤーは睡眠や食事、給水、時には本や新聞を読んで精神を奮い立たせる必要があります。既にアルファ版がDesuraにて先行配信(『Minecraft』と同様のリリーススタイル)されており、今後新たなシステムやメカニックなど多数の追加要素も期待できそうです。
■『Signal Ops』
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グラフィックは頼りないものの、インディーズゲームらしく目新しい独自のアイディアで勝負しているのが『Signal Ops』。政府秘密機関の指揮官となり、エージェント達に指示を出して任務の成功を目指すというのが本作の目的。RTSのように索敵して視界を確保するのでは無く、エージェント達の送信機から送られてきた映像で現場の状況を探っていくというシステムが用意されています。グラフィックから受け取る先入観は置いておいて、一先ずトレイラーをチェックしてその楽しげなゲームプレイを感じて欲しいタイトルです。
■『Incredipede』
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横スクロールアクション作品がGreenlightに数多く登場する中、埋れずにひときわ強烈なインパクトを放っているのが『Incredipede』。アートワークで示される奇抜なキャラクターと世界観に負けず劣らず、そのゲームシステムも非常に独特。プレイヤーはこの謎の単眼生物“Quozzle”に薬剤を注入し、彼女に新たな手と足、そして筋肉を与え、目標地点まで障害を乗り越えていく能力を与えます。開発者によれば手足を生やすことでヘビ、蜘蛛、馬、猿など様々な生物の動きを再現することが可能だそうで、斬新なパズルアクションを求めるユーザーと手足関節フェチにはたまらないゲームとなりそうです。
■『Miasmata』
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『The Elder Scrolls』をプレイしていて、山々や森の中をあてもなく探索することが好き?『Miasmata』はそんな未知のエリアの探索にフォーカスしたサバイバルアドベンチャー作品。プレイヤーは科学者Robert Hughesとなって過去に先住民が住んでいた孤島Edenに移り住み、島を探索しつつ伝染病の治療法を探すことになります。白紙の地図に見つけた遺跡や像の位置を記し、島内にある数十種類の植物や菌を収集。島内には独自のAIによって数マイルもの距離を追跡したり待ちぶせを行う謎の生物が存在しており、プレイヤーは彼らから逃げたり気付かれずに行動を行うなど、ステルスアクション的な要素もあります。
■『Postal 2 SPT』
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今年はあの最新作である意味話題となった『Postal』シリーズより、伝説の『Postal 2』がついにSteamへ登場(なおシリーズ開発のRWSによれば、『Postal 3』にはゲームデザインを提供しただけで、実際のパブリッシングと製作はロシアのスタジオが行ったそう)。牛乳を買ってテロリストに小便をかけることが出来るのは『Postal 2』だけ。しかもGreenlightのF&Qによれば今回の『Postal 2』は単なる再販では無く、ワイドスクリーンや実績、360コントローラーや64bit OSにも対応予定。可能であればSteam WorkshopでのMod対応や拡張パック“Apocalpse Weekend”の収録、更なるアップデートをリリース後も行うつもりであることが明らかにされています。
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既に700本ものゲームがSteamでの配信を待っている状態となっているGreenlight。上記では挙げなかったものの、当サイトで過去に紹介した『Slender: Source』や『DLC Quest』にはじまり、初代『Hitman』開発が手掛ける『Heroes & Generals』、『Dream』、『Contrast』といった独自の世界観を持ったインディーズタイトル、『Cry of Fear』や『NEOTOKYO』といったMod作品、さらに国内からは『ひぐらしのなく頃に』や『LA-MULANA』までもが登場しています。読者の方も、数百の作品の中からぜひプレイしたい作品をお教えください。
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《ishigenn》
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