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「日本のゲーミング会に翼をさずける」を標榜するゲーム大会『Red Bull 5G』採用タイトルアンケートの集計結果が発表されています。『Red Bull 5G』はプレイヤーを東西に分け、Racing/Sports/Fighting/FPS/Free Genreの5ジャンル5ゲームで日本一を決めるトーナメント戦。昨年から引き続き2年連続の開催です。今回の商品は「2013年F1グランプリ観戦ツアー & レッドブル1年分」。F1観戦は言うに及ばず、ガロン単位でレッドブルをキメたい方には垂涎の品です。
なお、アンケート1位がそのまま採用されるわけではなく、あくまでも選出の参考要素です。最終的な選定フローは、
1. タイトル候補をジャンルごとに数本決定する
2. 国内外のコミュニティやイベントなど、盛り上がりの調査を行う
3. パブリッシャー・デベロッパーにコンタクトを取る
4. (ここで大人のやりとりが行われます)
5. タイトル正式決定!
2. 国内外のコミュニティやイベントなど、盛り上がりの調査を行う
3. パブリッシャー・デベロッパーにコンタクトを取る
4. (ここで大人のやりとりが行われます)
5. タイトル正式決定!
「大人のやりとり」が決定打になりかねませんが、要はそういうことです。ちなみに参考までに去年の採用タイトルは『Battlefield 3』『グランツーリスモ5』『FIFA 12』『STREET FIGHTER X 鉄拳』『ぷよぷよ!!』。
それぞれの結果を見ていくと、まずRacingの断トツ1位が『グランツーリスモ5』、続いて『マリオカート (シリーズ)』、『Forza Mortorsport (シリーズ)』と妥当な結果。いずれの対戦も熱そうですが、とくに『マリオカート』は前提知識がさほどなくとも駆け引きや状況が把握しやすいなど、他のリアル系作品と比べて個性があります。
Sportsは『FIFA (シリーズ)』がトップで、『ウイニングイレブン (シリーズ)』、『パワフルプロ野球 (シリーズ)』、『みんなのGOLF (シリーズ)』と続きます。スポーツゲームといえばルールが比較的理解しやすく、それ故に煮詰まりきった勝負が期待できます。
FPSは最も票を集めたジャンルで、1位は総得票数のうち1/8を獲得したAVAこと『Alliance of Valiant Arms』。続くのは『Halo 4』。他に票が入ったのは『クロスファイア』『スペシャルフォース2』『サドンアタック』『Call of Duty(シリーズ)』『Battlefield(シリーズ)』など。Valveが半年ほど前から推していたe-Sports向けタイトル『Counter-Strike:Global Offensive』は残念ながら圏外だったようです。
Free Genreは『ぷよぷよ (シリーズ)』と『スマッシュブラザーズ (シリーズ)』の一騎打ち。いずれも投票の一割を集める人気タイトルです。また、どちらも超上級者の対戦が人智を超えた領域に突入していることでも知られています。果たして採用されるのがどちらになるか、また採用されたとしてシリーズのどの作品が選ばれるのかが気になります。
何が見えているかについて。
最後にFighting。3Dと2Dに分けて発表がありました。3Dは『ソウルキャリバー V』が1位、『鉄拳タッグトーナメント2』『バーチャファイター5 Final Showdown』と続きます。『SC5』は昨年のEVOで日本人プレイヤー"デコポン"氏で優勝の栄冠に輝いたこともあり、順当なところ。
さて気になる2Dの部。『北斗の拳(AC)』『スーパーストリートファイター IV Arcade Edition』『アルティメット マーヴル バーサス カプコン3』がほぼ同率。……また北斗か!EVO2012にも選ばれた『スパ4AE』や『マブカプ3』はともかく、AC『北斗の拳』は明確に異彩を放っています。さらに家庭用版PS2『北斗の拳 審判の双蒼星 拳豪列伝』にも数十票が投じられており、「これがまとまっていたら、もしかすると他の2タイトルを大きく引き離していたかもしれません」とのこと。
他のタイトルの多くが(シリーズ)としてまとめられているにもかかわらず、アーケード移植作であるPS2『北斗』だけが何故か分別されてしまっています。AC『北斗』とPS2『北斗』は、一部キャラ(主にユダ)の仕様変更やバグ修正などがあるものの、根本の部分ではさほど差ありません。実際、アーケード版の上級プレイヤーがPS2版でプレイしている動画等はたくさん出てきます。従って、「まとまっていたら」というより、なぜ分ける必要があったのか?という疑問は拭えません。いずれにせよ、(少なくともアンケート上では)『北斗の拳』が勝利したといっても過言ではないでしょう。そして繰り返しますが、このアンケート結果は採用に直結しません。
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ところで、Red Bullが何故ゲームのスポンサーをするのかピンと来ない方もいらっしゃると思うので解説します。モータースポーツやサッカーでRed Bullのロゴを見かけたことのある方は少なくないでしょうが、スポーツファンの間では同社がマイナースポーツを強くプッシュしている事でも有名です。その中には、いわゆるエクストリームスポーツも含まれています。
たとえば、
ウイングスーツで空を飛んでみたり、
自転車の限界に挑戦してみたり、
エクストリームなピタゴラスイッチを作ってみたり。
最近では、『RED BULL STRATOS』なるプロジェクト名の、成層圏からのスカイダイビングに成功していました。高度約40km・最高速度マッハ1.2、世界最強の飛び降りです。
かようにRed Bull社は、「エクストリーム」と「スポーツ」へ強力に紐付いた企業です。一方で、ゲーム対戦がe-Sportsと呼ばれるようになって久しく、また、プロゲーマーがレッドブルを飲みながら試合に挑んでいる光景も珍しくありません。Red Bull社がマイナースポーツの力を入れている以上こうした大会が開催されるのは不思議ではなく、「スポーツ」の既成概念に捕らわれない同社の積極性を表す一側面です。
さて、では今回アンケートに投票された各タイトルのうちどれが最も「エクストリーム」な「スポーツ」か? これは各論があるでしょうし、そもそもビジネスですから、最適解は簡単には弾き出せません。ただ、ほんの少しだけ思い出して欲しいのです。AC『北斗の拳』が「世紀末スポーツアクション」と呼ばれ、「バスケ」や「ドリブル」といった用語があることを。
※誤字を修正しました。コメントでのご指摘ありがとうございます。(ソース: RED BULL 5G via negitaku)【関連記事】 アーケード2D格闘ゲーム『北斗の拳』大会” 世紀末武闘会”が2月10日開催、参加者99名(+α)。150名の頂点に立ったのはチーム「天下人」 【UPDATE】
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