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80年代風のSFをフィーチャーし、これまでの大自然を舞台にしたシリーズから大幅な変化を遂げた新作『Far Cry 3: Blood Dragon』。ボイスアクトには俳優のマイケル・ビーンを採用するなど、各方面で大きな話題を振りまいている本作ですが、この野心的な作品が実現に至った経緯をUbisoft MontrealのクリエイティブディレクターDean Evans氏が語っています。
「確かに、新武器とさらなる島を作り上げる事も出来ました」と当時を振り返るEvans氏は、『Far Cry 3』のポストリリースDLCを開発する代わりに、以前より構想にあったVHS全盛期の80年代アクションムービーに影響を受けたコンセプトの実現を目指したそうです。それに向けて同氏は50ページのプレゼンテーションを用意し、Ubisoftの役員に提案、すると3ページ目で見事ゴーサインとなり実現に至ったとのこと。
その後本作を開発する小さなチームが編成されるも、与えられた開発期間はわずか半年間。スタンドアロンタイトルとしてはとてもタイトなスケジュールです。しかしながらゲームの“B級映画スタイル”の側面がこの場合開発の面で手助けとなり、無事配信日も先日に決定。尚、そのスタイルで開発された本作では、トースターや、掃除機のパーツ、裁断したサラダボールなどのチープな素材を利用してゲームモデルが作られているそうです。
またエイプリルフールの発表は奇抜な本作を盛り上げる為の計画として当初より考えられていたそうで、結果的にエイプリルフールに公開されたティザー映像は既に60万再生を記録するなど大きな話題を呼ぶ事となり、ここ最近でUbisoftが投稿した映像の中でも飛び抜けた再生数を誇っています。
Evans氏によると、本作は『Far Cry』シリーズのゲームプレイスタイルやオープンワールドの枠組みを除き、シリーズとのつながりは何も無いとの事。また『Far Cry 3』のDLCではなく単体でプレイ出来る事から、Far Cryシリーズに興味を持つきっかけとなることも期待されているようです。
B級映画路線を狙う『Far Cry 3: Blood Dragon』は、PC/PS3/Xbox LIVE アーケードを対象に、2013年5月1日に配信予定です。(ソース: Shacknews)
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