Unrealエンジンによる海洋探索ゲーム『UnderCurrent』が、VRヘッドセットOculus Riftに対応する方針をあきらかにしました。本作は、イギリスの大学生グループによって製作中のタイトル。ゲームのコアについてはまだ不確定なものの、すでに3つのレベルがOculus Rift向けに再編されたとのこと。今夏中には様々なビデオや作業状況が公開される予定です。ゲームとしては、(ちょっとエアの残量が少ない)小型潜水艇的な乗り物を操りつつ海中を冒険する内容です。
あらためて説明すると、Oculus Riftは昨年8月にKickstarterを開始し、目標の10倍ほど出資を集めることに成功した3Dヘッドマウントディスプレイ(HMD)。ゲームへの没入感を高めるため、従来のHMDと一線を画す仕様となっています。メジャーな対応予定タイトルとしては『TES V: Skyrim』や『Mirror's Edge』、『Team Fortress 2』など。詳細はGDCレポートなどをご確認ください。
さて、数々の大作がOculus Rift対応を表明するなか、なぜ『UnderCurrent』か。まだまだテクスチャやモデリングの品質・質感的にアルファ感がただようことは事実(砂地・岩場・海中植物など)。しかし注目すべきはOculus Riftで「水中に在ること」を表現しようとしている点です。
上記タイトルなどはファンタジーながら原則として大気中の世界ですが、本作はプレイヤー視点がキャノピー内にあるものの視界は水中。視認可能な距離も、光源の挙動も当然陸上とは異なります。そして、『UnderCurrent』チームがそうした部分のリアリティを追究しようとしていることはアルファのトレーラーからすら伝わってきます。
ゲームの演出的にいまだ開拓の進まない世界を、新奇性の高いハードウェアで再現しようとする『UnderCurrent』。海中の様相について、伝聞では知りえても実体験のあるゲーマーは少数派でしょう。「VR」なる用語をもちいるにあたり、これほど適切な題材もなかなかなさそうです。
(ソース: Oculus Rift forums, UnderCurrent website via Joystiq)