無骨で粗暴で醜く不潔。さまざまな作品にて化け物のようなイメージが描かれてきた種族「オーク」ですが、海外にてそんなオークが平和かつほがらかに宿屋を営む2Dドットビジュアルのシミュレーションゲーム『Orcish Inn』が正式発表されました。開発はドイツのインディーゲームデベロッパーSteven Colling氏が中心となって担当しています。
『Orcish Inn』はオークの宿屋マスターを主人公とした運営シミュレーションゲームです。プレイヤーは農作物を育てビールを醸造し、建設した宿屋を訪れてくるオークのゲストたちを満足させなければなりません。開発者Colling氏は子供のころに農業や運営シミュレーションゲームをプレイしてきたそうで、そのころの静かながらも深く戦略的なゲーム体験の情熱を共有したいと伝えています。
オークマスターの1日はまず農作物のチェックから始まり、土壌の湿気や栄養分、風よけ対策ができているかなどを確認します。農作物の種類によって湿った土壌や、近くにほかの作物が育っていないといった条件が用意されています。収穫した作物からパンやビールを作るのですが、ビールはモルトと麦芽汁によってビールの味とアルコール度数の強さが決定するなどの細かな設定が用意されているようです。
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ゲーム内では宿の建築もプレイヤーが担当することになりますが、プリビルドの家は存在せず、床や壁を設置してデザインしてゆく方式が採用されています。多数の装飾品も用意されており、それぞれの部屋の「快適度」をアップさせればさらに客足も増えるとのこと。夕暮れになると客たちが来店し、ビールを売って利益を出し、新たな農作物の種に投資し、空飛ぶタカの行商人とアイテムを売買する。こうして一夜が過ぎるとオークマスターの1日はようやく終わります。
このほかにもゲーム内には様々なクエストやオーク沼地での漁といったミニゲーム、動物の繁殖や餌付け、自然環境を探索して薪を集めるなどの要素もあるとのこと。平和で忙しいオークライフが楽しめそうな『Orcish Inn』は2015年早期にPCに向けに発売、Mac/Linux版がその後リリース予定となっています。