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出展数は約30団体。去年の秋葉原で行われた同イベントに比べると10団体ほど少なくなりましたが、小さな会場には多くの参加者がかけつけとても賑わっていました。今年の特徴はPCゲームやスマートフォンゲームに加えてOculus Riftを利用した多彩なゲームが出展されていたことです。さらに参加者もプロのゲーム開発者からアマチュア開発者、大学生や専門学校生と非常に多様でした。
中でも特に目立っていたのは開発会社の現役社長が手がけたゲームです。こちらは別の記事でまた取り上げたいと思いますが、昨今では社内でゲームジャムを開くなど、小規模開発を研修に利用する事例も珍しくありません。そのため、インディーゲームという潮流は大規模な開発とまったく無縁のものではなく、相互に補完しあう関係に育ちつつあると思います。
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また大学からの参加者の多くはVRコンテンツを展示していたのが興味をひきます。東京工芸大学のHMDチームはOculus RiftとLeap Motionを用いた脱出ゲームを展示。最先端のインターフェイスで深い没入感を得ることができます。石川県の金沢工業高等専門学校のKTC RobLabはOculusRiftとWiiバランスボードを使ったホバーボードによるゴミ集めゲームを展示していました。バランスボードで移動の速度を操るという操作感はかなり斬新。慣れるまでは戸惑いましたが新たな可能性を感じることができました。
さらに東京ロケテゲームショウでは企業による参加も可能です。水戸に拠点を置く有限会社スタジオインデックスは前回に続けての参加となり、今回も『魔王ディフェンダー』を含むスマートフォンのオリジナルタイトルを複数展示。大阪のエープラス株式会社は3DSとPSVita向けの新規タイトルを3点展示していました。特にリアルタイム制のカードバトル『キルカ・ドライブ』は斬新なアイデアの作品で完成が気になります。
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同人ゲームやフリーゲームからの出展も多数ありました。特に完成度が高かったのはRPGツクールを使用したアドベンチャーゲーム『コクラセ』。学園内での愛の告白を援助するという変わった目的のゲームです。多人数キャラクターの操作や時系列を操作するいわゆるザッピングシステムを採用しており、ひとつのエピソードを様々な視点から眺めることができます。またアクが強いキャラクターデザインも魅力的。2、3時間で終わる内容ですが、既に完成版が無料で公開されています。気になった方はぜひともプレイしてみてください。
以上、産学と共にアマチュア開発者が共に肩を並べる多彩なイベントでした。次回の開催予定は未定ですが、国内のインディーゲームシーンを引っ張るイベントとして今後の盛り上がりを期待したいと思います。