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先日にも伝えられていたように、米国ラスベガスにて開催されたD.I.C.E. SummitのTreyarchプレゼンテーション「Treyarch's Zombies: Following the Fun to Win Hearts…and Brains」において、『Call of Duty』シリーズの人気コンテンツである“ゾンビモード”の開発舞台裏が語られました。
2008年に発売された『Call of Duty: World at War』のおまけ要素として初登場したゾンビモードは、ウェーブ形式で押し寄せるゾンビを倒しながら長く生き延びるというモードです。Treyarchが担当する作品(『Call of Duty: Black Ops』、『Call of Duty: Black Ops II』)には必ず収録され、モバイル向けには本モードのみのスピンオフ作品『Call of Duty: Zombies』がリリース。
また、Infinity Wardが担当する『Call of Duty: Ghosts』ではシステムを踏襲したエイリアンモードが収録され、Sledgehammer Gamesが担当した最新作『Call of Duty: Advanced Warfare』でもDLCの一部としてゾンビモードが配信されています。このように今やシリーズには欠かせないゾンビモードですが、Mark Lamia氏は『CoD:WaW』の時点で同モードが没になる寸前だった事を明かしました。
『CoD:WaW』が開発されている中、小規模なプログラマグループがオフタイムを利用してゾンビモードのプロトタイプを面白半分に制作。Lamia氏はゲームが苦境に立たされている事に加えて、ゾンビはフランチャイズの設定に適合しないため、彼らに時間の浪費をやめてゲームの主要部分に集中するよう命じるつもりだったそうです。
- 「それは私のキャリアにおいて最大の過ちになっていたかもしれません」 ― 当時を振り返るMark Lamia氏
しかしながら、一度プレイしてみたら非常に楽しいモードであり、ゲームへの価値ある追加要素となる事が判明。結局、Lamia氏はゾンビモードの開発を後押しする事にしました。とはいえ、フランチャイズの首脳陣を説得するのは難しく、一部からは「フランチャイズの恥」とも見られていたようです。
Lamia氏は当時『Call of Duty Zombies』としてのリリースを計画したものの、結局は『CoD:WaW』のキャンペーンクリア時のイースターエッグとして収録されました。後にパッチによって解禁されると人気は急上昇し、オリジナルの物語は時間とともに発展。コミュニティーでは様々な推測や考察が行われるようになりました。
なお、『CoD:BO』においても『CoD:WaW』と同様、ブランド付けやゾンビモードを中心としたマーケティングはできませんでしたが、逆にそれがファンの間でバイラルな感覚を生んだとの事で、Lamia氏は一見不幸に見えた幸運と表現しています。
シリーズの開発サイクルによれば2015年の『Call of Duty』新作はTreyarchが担当予定。現時点では新作の詳細は明かされてませんが、ゾンビモードの搭載は大いに期待できそうです。