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Monolith Productionsが開発、ワーナー エンターテイメント ジャパンより2014年12月25日に発売(PS3版は2015年3月5日発売予定)されたPS4/Xbox One用オープンワールド型アクションゲーム『シャドウ・オブ・モルドール(Middle-earth: Shadow of Mordor)』。前回の記事ではゲーム序盤からのプレイレポートをお届けしましたが、今回はさらに深く切り込み、本作のやりこみ要素や奥深い魅力をお伝えしていきます。
『シャドウ・オブ・モルドール』は映画「ホビットの冒険」と「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの間にあたる物語を舞台としたオープンワールド型のアクションゲーム。ゲーム中でプレイヤーを倒した・倒されたなどの経験がウルクを個性付ける「ネメシスシステム」なる独自システムを搭載しており、生き生きとしたキャラクターの描写を楽しむことができます。こうした基本的なゲーム内容は前回の記事で詳しく解説しています。
「1vs多数」の状況を、豊富なアクションと戦術で切り抜けていく
プレイ中で最も多く遭遇し、難しいパターンとなるのが、常に1vs多数の状態での戦いを強いられることでしょう。基本的に開けた場所での戦いになることが多く、運が悪ければ周りからどんどんと敵の別部隊が集結し、最終的には20体かそれ以上のウルク達を、場合によっては小隊長を42体ほど同時に相手しなければならないこともあります。残念ながら本作は殺陣のように、こちらの攻撃中に待ってくれるような優しい仕様ではないため、厳しい状況でとどめを刺しにいこうものなら遠慮なく体力が削られていきます。
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そのような状況を打開するためにも、虫を尋問して情報を吐かせ、少人数で行動している小隊長を積極的に倒してより有利な状況を作りつつ、ルーンやアビリティポイントなどを獲得してスキルの獲得や武器を強化していくことが重要になります。前提条件がないアビリティであれば、ツリー解放を待ってから取ることも可能で、習得順序の自由度は高いです。
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剣、弓、短剣それぞれに豊富に用意されたアビリティがあるため、どのシチュエーションで使用するかを悩んでしまうほど。加えて追撃に便利な短剣投げもあり、様々な方法で敵を倒せます。また、処刑アクションにもモーションが多数用意されており、連続して繰り出しても毎回異なるモーションで敵にとどめを刺していくのは壮観です。
攻略方法はプレイヤー次第! いざ敵の本拠地へ潜入
大量のウルクと小隊長・軍団長が待ち受ける砦へ潜入する方法は、ひとつだけではありません。例えば外側にいるウルクから順にステルスで倒していき、中心部や奥にいる小隊長を出来る限り一人になるようにした上で、あらかじめ探っておいた弱点を突く。弱点を攻撃すると即死、あるいは大きく体力を削れるため、強い相手でも多少楽に倒せられます。また、ハチの巣を落としたり、吊り下げられているモンスターの餌を落とすことで、一切手をかけずにウルクを一掃することも。おすすめは出来ませんが、自信があれば正面から突破し、小隊長を倒して即離脱、という派手な戦法もありでしょう。ステルス・無双どちらも可能にするオープンワールドの自由度が、システム面を含め最大限に生かされているのです。
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更にやりこみ要素がアップするダウンロードコンテンツ
追加ダウンロードコンテンツとなる『シャドウ・オブ・モルドール パワーアップバンドル』が、本編と同時に配信されており、導入することで更にやりこみ要素が増加します。
DLCでは、「知恵試し」「速さ試し」「無限の挑戦」という条件指定のスピードランモードが追加され、リーダーボードの頂点を目指してチャレンジできます。ただし装備やアビリティはストーリーモード依存で経験値やパワーは入手不可能なため、実質的にストーリーモードクリア後のプレイが想定されています。また、「ベルセルクの一団」「強靭兵の一団」「炎の目のガーディアン」「火射兵の一団(PS4版のみ)」「ブラッドハンターの一団(PS4版のみ)」というミッションと、これにあわせたウルクが新規追加され、クリアすると報酬として新たなエピックルーンが手に入ります。
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加えて、「迫り来る嵐のルーン」「隠された剣のルーン」「アルノールの炎のルーン」「危険な射者のルーン」の新たなルーン4種も追加され、より戦闘を有利に進められます。そしてオープニング時のタリオンが身に付けていた、破れていない衣装の「監視長の姿のスキン」が選べるようになります。
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Game of the Yearをはじめ、海外での豊富な受賞実績
本作は、海外の大手ゲームメディアGameSpotの2014年度Game of The Yearに輝き、E3でもBest of E3やEditor's Choiceなどの19の賞を獲得、18の賞にノミネートされています。また、先日行われたDICE 2015 Awardsでも複数部門で受賞するなど、数多くの受賞・ノミネート歴があり、ワーナーの『バットマン :アーカム』シリーズに次ぐ、新たな原作物ゲームフランチャイズの誕生を実感させます。
ダークファンタジー世界にどっぷり浸かりたいゲーマーにおすすめ
J・R・R・トールキンが生んだ「中つ国」を舞台に、「ホビットの冒険」と「指輪物語」の間にあたる時代設定を用意。CERO Zならではのグロテスクな表現は好みが分かれるところですが、ストーリーでは種族を超えた関係も描かれ、原作ファンも必見の内容。やりこみ度を増加させる「ネメシスシステム」やオープンワールド性は、やりこみRPGを好むすべてのゲーマーにおすすめできるタイトルです。
『シャドウ・オブ・モルドール(Middle-earth: Shadow of Mordor)』は、PS4/Xbox Oneをプラットフォームに発売中で、価格は7,600円(税抜)。PS3版も2015年3月5日に発売されます。