ステージには、本作のプロデューサー・藤本則義氏、『ドラクエ』大好きタレント・吉田早希さん、『ドラクエ』といえば集英社「Vジャンプ」編集部・サイトーブイさん、そして『ドラゴンクエスト』の生みの親として知られるゲームデザイナー・堀井雄二氏が登場。実機でのプレイを交えて本作の魅力がたっぷり語られました。
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◆『ドラゴンクエストビルダーズ』とは?
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本作の舞台は、初代『ドラゴンクエスト』の世界としても知られる「アレフガルド」。しかし「竜王」と「勇者」が対峙した際、「竜王」の「わしの味方になれば世界の半分をやろう」という問い掛けに「勇者」が「はい」と答えてしまったがために、完全に「竜王」の支配下に置かれ、世界は荒廃してしまいました。そんな本作の目的は「竜王」に支配された「アレフガルド」を奪還し、荒廃した世界を“自分流に”復活させていくことです。
「アレフガルド」の広大な世界はすべてブロックで作られており、ブロックを使って町や村などを作ったり、拾った素材で武器や道具を作ったりと、さまざまなものを自分で作り出す自由度の高いゲーム性が特徴です。もちろん『ドラクエ』おなじみのモンスターたちも登場します。
堀井氏は「なんていうジャンルがいいですかと聞かれたので、じゃあブロック作るから“ブロックメイクRPG”でいいんじゃないの?と。シンプルに!」とのことで、一般的なサンドボックスゲームよりも、遊ぶ手順がわかりやすく、『ドラクエ』ならではのRPGの要素が強いことも特徴となっています。
◆初代『ドラゴンクエスト』を振り返る
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スクリーンに映された『ドラクエI』の画面写真に、一同「懐かしい!」。29年前に発売されたタイトルなので、ステージ観覧者に「当時まだ生まれていなかった方ー?」と聞くとおよそ半分ほどの人が挙手。歴史の重みを感じます。
ファミコンで本格的なRPGにチャレンジして、ジャンルとして認知されたのが『ドラクエI』です。堀井氏は「RPGというジャンルをぜひ一般の人にやってもらいたいと思って、無理だと言われたファミコンに落としこんだわけです」と、当時開発に挑戦した経緯を振り返りました。
また堀井氏は「当時マップをですね、方眼用紙に手書きで描いてたわけですよ。“ブロック”を描いてたんです、実は。そういう意味では(『ドラクエI』はそもそも)“ブロックの世界”だったんです」と、『ドラクエI』を“ブロックで作る”当時の堀井氏と、“ブロックで作る”ことをゲームとして遊ぶ本作が、ぴったりとリンクしていることを語りました。「今回は皆さんにブロックで作ってもらおうという、ね!」
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集英社を代表して舞台に立っているサイトーブイさんは、『ドラクエI』発売時の「週刊少年ジャンプ」を持参して披露。「ジャンプ」で初めて『ドラクエ』を紹介した記事とのことで、記事の文章はすべて堀井氏が書いていたそうです。サイトーブイさんは「さっき控室でうかがって、堀井さんが全部の記事を書かれてたっていうことで、『ドラクエ』以外のゲームも含めで、堀井さんが書いてるんですよ(笑)。それが不思議な感じで。…コレ(『ドラクエI』の記事の見出しを指して)“ファミコン史上最強のゲームが登場!”って書いてあるんですけど…」と聞くと、堀井氏は「自分で書いてますね!(笑)」と一同大爆笑。「“これこそが本当のロールプレイングゲームだ!”とか!(笑)でも、これを見て当時本当にワクワクしたと思うんですよね。」
◆『ドラゴンクエストビルダーズ』の基本サイクル
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- ・フィールドを探索して素材を集める
・素材を組み合わせて新たなモノを作る
・いろいろなモノを組み立てて拠点となる町を自分流に建てる
これらを繰り返すことが本作の基本サイクルとなっています。その中で、フィールドでモンスターと戦闘したり、村人から頼み事を聞いたりと、RPGの側面も進行していきます。
◆早速実機でプレイ
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助っ人として登場したアシスタントプロデューサーの白石氏がゲームプレイを披露。物語の序盤となる「メルキド」周辺で、主に「フィールドの探索」「モノづくり・家づくり」を中心に紹介していきます。
■フィールド探索
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軽快に動く主人公は、ブロック上のフィールドをどんどん削り取って“土のブロック”を手に入れていきます。逆に取ったブロックはどんどん置いていくことも可能。フィールドには“枝”などさまざまな素材があるので、どんどん集めていきましょう。
やがて見えてきたのは、フィールドをうろつくモンスター「スライム」。戦闘で、特に画面が切り替わるようなこともなく、素材集めのアクションと同じ流れのまま、敵を叩くように戦います。また、モンスターを倒すことでも素材が手に入ります。ちなみに「スライム」を倒した際は“あおい油”という素材が手に入っていました。夜になると、出現するモンスターが強力になるようなので、一旦町に戻ります。
■町で壊れた家を修復
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町には一軒の壊れかけた家。この家の修復に取り掛かります。本作における「部屋」の“認識”の条件は2つ。
- ・縦2段以上の壁で囲うこと
・扉を1つ以上つけること
・部屋の中に何かしら灯りを設置すること
これらの条件を満たせば「部屋」として認識されます。家の修復はとりあえずコレだけでも完了です。
■一から作れない人は設計図を活用
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さまざまな方法で手に入る「設計図」を地面に置くと、モノを置く場所がわかりやすく表示されるのはもちろん、完成図や必要な部品の一覧も見れます。設計図になぞって作っていけば簡単に家などを建てることが可能です。さらに、この設計図で作った建物を自分なりにアレンジしていくなど、楽しみ方はさまざまです。
■人々のリアクションを楽しもう
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作って終わりではなく、作った建物に対して村人などが何かしら「反応」してくれます。そのため、自分で作った建物に対して、人々がどう反応するかを見る楽しみもあります。
■モノはすべて作る
家の中に置くベッドなどの家具、さらには自分が装備する武器なども自分で作ります。最初は「ひのきのぼう」でも、強力な武器を装備することで、それまで壊せなかったものが壊せるようになるなど、攻撃力アップ以外にも恩恵があるようです。
■最初に作った部屋をアレンジ
最初に壊れた家を直して作った部屋に、素材から作った「わらのベッド」を2つ設置。すると「空き部屋」という認識から「わらベッドの寝屋」という認識に変わりました。アレンジをしていくことで部屋の認識をどんどんグレードアップさせていくことも可能なようです。「寝屋」になったこの部屋は、夜になると村人が寝に来るようになりました。もちろん自分も寝ることができ、寝ると翌朝になります。
■ブロックで移動範囲を広げる
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普通に歩いては進めない高い岩山なども、ブロックで足場を作りながら登ることが可能です。ブロックは重ねるだけでなく、どこか1か所でも“面”同士がくっついていれば設置できるので、高い壁も、ブロックを階段上に貼り付けるように設置して登ることができます。
■空中に道を作ることも可能
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“面”がくっついていればブロックは設置できるので、例え空中であってもブロックを横に横に置き続けることが可能です。これを応用すれば、空中に自分だけの道を作ることもできます。ただし、高いところ落下するとダメージを受ける仕様となっているため、高所での探索や活動には充分な注意が必要です。
◆堀井雄二氏、情報大盤振る舞い お城発表編
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吉田さんが何気なく「お城とか再現できたらいいかなーとか思うんですけど」と言った一言に一同「ああ~」と何か歯切れの悪いリアクション。「2階が作れるということは、お城も作れたりは…」という言葉に藤本氏は何か思い悩んだ感じで「そうですよねぇ~~…お城ねぇ~~……う~~ん……」「難しいですよね、やっぱり」「お城作りたいですよねぇ~~……」と、どうにもモヤモヤした会話が続く中、切り込み隊長となったのはもちろん、堀井雄二氏。
「もう、言っちゃう!?言っちゃう!?」
おそらく台本にない、もしくは台本の流れとは異なるトークを繰り広げ始めます。
「実はあの~、お城をゼロから作るの大変じゃないですか。だから、さっきみたいに冒険してたら、壊れた城みたいなものが用意されていて、それを修復したり、改築できたりしたら楽しいなーみたいなオーダーをしたんですよ。オーダーしたんですけども!?」
藤本氏は「そうなんですよね。ドラクエの発表会のとき(7月28日)に、そういうオーダーが急に振られて(笑)…え~~…………作りました!!!」
突然の発表に一同驚きのリアクション。
堀井氏は「ちょっと行ったら見つかる、壊れかけのお城。それ、見せられます?」と振ると、藤本氏は困惑気味に「あの~~……(笑)。そ、そうですね!のちほど!のちほど!スライド(写真)でお見せします!」と、サプライズ発表のお城の情報お披露目を約束しました。
サイトーブイさんに「そんな発表のとき(約1か月半前)に言われて、もうできてるの!?」と聞かれた藤本氏はただ一言「頑張りました!」
◆堀井雄二氏、情報大盤振る舞い 藤本P混乱編
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一通り実機でのプレイ紹介が終わったところで「さっきの話はどうなったんだろう?(笑)」と堀井氏。「あっ!……お城ぉ!?(笑)」と、どうも皆が忘れていたらそのまま何気なく終わろうとしていた藤本氏を、堀井氏は逃がしません。「やっぱ見せなきゃいけないっすか?!」とたじたじ。
「わかりました!じゃあ、どんなお城か、一応スライドを用意しておいたので、じゃあどうぞ、お城!」
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スクリーンに映し出されたのは廃墟感漂うふたつのお城。ひとつは毒沼に囲まれているようで、近付くこともはばかられるような雰囲気を醸し出しています。
「これが壊れかけなので、自分で修復していってもらえればいいのかなぁと。こういうのがフィールド上にポツンとあって、冒険しているとこういうお城が出てくるわけですね」
ここで堀井雄二氏の会心の一撃が藤本氏に炸裂。
「実機でコレ見せられないの?(笑)」
これには藤本氏も「ちょっと!ちょ…(笑)」とHP表示は黄色。
「見たいよね?これ、動いてんの見たいよね!」と会場に振る堀井氏。「それ(本当に)聞いてないですよ!」と自然に力が抜けて、愕然としながら椅子に座る藤本氏に対し「(今日動かしているデモソフトに)入ってないの?」と堀井氏は更に問いかけます。すると、藤本氏と白石氏がコソコソ相談。
その間も「見たいですかー!?見たい人ー!?」という会場への呼びかけに大きな拍手が湧き上がります。
完全に混乱状態の藤本氏は「い、いける?いける!いけます!あ、ちょっと待って!ま、ま、まだダメだ!あ、オッケーオッケー!よし!じゃあ…えーー!?ホントにーー!?じゃ、じゃあいきます…、あ、えーと、い、い、いけそうです。はい!オッケーです!じゃあどうぞ、ゲーム画面…!」
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スクリーンには、半分廃墟と化した巨大なお城が姿を現しました。これにはサイトーブイさんも「おおスゲー!」と感嘆。
「どうせならちょっと中入ってみましょうかね…。ちょっと、もしかしたらホント開発中なんで、変なことになったらごめんなさいね」
想像以上の内部の広さに「この大きさ、なかなかゼロから作れないっすよ」とサイトーブイさん。
「じゃあ、作り終えたら……完成形とか……見たい…?」
と、いつの間にか堀井氏もひっくるめてタメ口をきいている混乱状態の藤本氏。会場からも拍手が起こり、スクリーンは一旦先ほどのスライドに。
「ちょっと待ってください、まだよ、まだですよぉ…!まだですよ、い、今作ってますからね!……もう作れた!(笑)じゃ、じゃあゲーム画面、どうぞ!」
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映し出された綺麗な城に堀井氏も「修復しましたね!」とご満悦。
「じゃあ、中入ってみましょう!音(BGM)聴いてください!」
先ほどまでは廃墟の城に入ってもフィールドと同じく「広野を行く」が流れていたのですが、完成した城では中に入ると『ドラクエI』の城の曲「ラダトーム城」に切り替わりました。こういった音楽が変化する仕掛けはほかにもまだまだありそうです。城の中を案内していると、外を見渡せる見張り台に到着。はしごを登って屋上を目指します。「はしごも作れるんですか?」というサイトーブイさんの質問に「もちろん作れます」と藤本氏。「……今、新情報でしたよ!(笑)」と自分で苦笑い。屋上にたどり着いて、周囲の景色を見渡します。
「あ。ちょっと!今いけないモンスターが!」
と、情報解禁されていないモンスターが映り込み、場が更なる混乱の渦へ。慌てながらも情報整理に務める藤本氏は「これもまだメルキドの周辺ですよ、まだ。こういうところもあるんですよね」と少し落ち着いてきた様子。
「…も、もう勘弁して頂いてよろしいでしょうか?もう何が起こるかわからないので」
と言っているそばから、先ほど映り込んだモンスターが再び映りこみ「あーーー!!」と悲鳴。サイトーブイさんもキャラクターを操作する白石氏に「重ねて見せていくスタイルやめてよー!」とツッコミ。
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「……っていう、感じで」
と、力ない藤本氏の言葉でステージ終了の時間となりました。
◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆
最後に堀井氏は「このゲーム、“竜王”を倒すって目的なんですけど、それを倒してもまだまだ好きに作っていけるし、フィールドもオートマッピングで、何回でも違うフィールドで遊べるみたいなね…」と言いかけたところでサイトーブイさんは「…それも新情報じゃないっすかね?」と指摘すると、藤本氏は「あーーー!!」とまた悲鳴。ポロリ連発で大盛り上がりのステージでした。
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『ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ』は、2016年1月28日発売予定。価格は、PS4版が7,800円(税抜)、PS3版が6,800円(税抜)、PS Vita版が5,980円(税抜)です。
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