
日本人インディーゲームクリエイターのもっぴん氏が制作したiOS/Android/Windows PC向け2Dジャンプアクション・シューティングゲーム『Downwell』。インディーゲームの祭典IGF 2015の学生部門において、ファイナリストにノミネートされた本作は、日本のインディーゲーム業界に新風を巻き起こす意欲作として期待されています。今回は、そんな本作のゲーム概要と共に、先日配信されたiOS版のインプレッションをお届けします。

ゲームは地上からスタート。レトロ風グラフィックに味があり、サウンドも秀逸だ。
『Downwell』は、底の見えない不思議な井戸の下へひたすら潜っていくローグライク型アクションゲーム。主人公は靴底から弾丸が発射されるガンブーツを履いており、それで敵モンスターを倒したり、近づく敵を避けたり、発射の反動で落下速度を落として着地地点を変えたりと、幅広いアクションが楽しめます。操作ボタンは左右方向キーとジャンプボタンのみで、ジャンプボタンを長押しするとショットが撃てるという、ゲーム初心者でも覚えやすいものになっています。

タブレットでプレイすると、ボタンの配置はゲーム画面横に設定されている。
ただし、ステージ1でも苦戦するようなゲーム難易度に設定されていて、ダンジョンも自動生成であるため、攻略のパターンを見極めるのは困難です。プレイヤーは、ガンブーツを使いこなし、敵の行動パターンや特徴を理解しつつ、ひたすらプレイヤースキルを磨くしかありません。だからこそ、自分のテクニックのみでステージをクリアできるようになった時の爽快感は格別で、自分の限界を突破すべく何度も挑戦したくなるのです。

ゲームをプレイしていく内に、パレットがアンロックされ、様々な色彩でゲームを楽しめる。
本作をプレイする上で重要になるのが、敵を倒す事で得られる「ジェム」。アイテムショップでお金として使用できる上、大量に取得すると一時的にパワーアップします。落下中に敵を連続して倒せば、ジェムの取得量が増加するので、ショットや踏み付け攻撃を駆使しながら、スピーディーにステージを進めたいところ。しかし、踏みつけ攻撃が効かない敵も存在し、触れると体力が削られてしまうため、「早すぎず、遅すぎず」のリズムで、慎重かつ迅速にプレイしていくのが吉でしょう。

ボーナスステージ入り口のバリアに入ると時間が止まる。これを利用して敵を一網打尽にする事も……。
ダンジョン内には、回復アイテムや弾数を増加させるバッテリー、ジェムの塊を取得できるボーナスステージが存在。回復アイテムとバッテリーには、武器の種類を変更する効果も付随されています。レーザービームやショットガンをはじめ、それぞれの武器には一長一短があるため、武器の特徴を見極めてから使いたいところです。

ステージをクリアする毎に、主人公の能力がアップグレードされる。
筆者は、iPad Air 2(9.7インチ)とiPhone 6(4.7インチ)で本作をプレイしましたが、画面の大きいiPad Air 2では、左右の方向キーを押し間違える事がありました。人の手のサイズにもよりますが、筆者はiPhone 6の方がプレイしやすいと感じました。

体力ゲージが満タンの状態で回復アイテムを4つゲットすると、体力の限界値が1ポイント上がるぞ。
『Downwell』は、ローグライク要素を上手く取り入れているだけではなく、ゲームオーバーになってもスコアが蓄積され、主人公の初期能力が選べる「スタイル」やグラフィックの色彩を変える「パレット」がアンロックできるので、ゲームの腕には自信がないけど、少しずつ上達したいカジュアルゲーマーでもストレスを感じずに楽しめるようになっています。
本作は、iOS/Windows PCを対象に配信中。iOS版の価格は360円(税込)でPC版は298円(税込)です。なお、Android版は近日中に配信する予定です。
※コメントを投稿する際は「利用規約」を必ずご確認ください