原告はコネチカット州在住のMichael John McLeod氏で、被告であるValveから『CS:GO』と大量のスキンを購入し、それらを違法賭博で失ったとし、同様の被害にあっている者の代表として提訴したとのこと。同氏によって提出された訴状は、Valve社が『CS:GO』で提供しているコンテンツ「スキン」がチップとして扱われているe-Sportsの賭博サイトがあり、同社がそれらのサイトをサポートし、結果として間接的に利益をあげているというもの。さらに『CS:GO』のプレイヤーの大半は21歳未満のティーンエイジャーであり、Valveの行いを非良心的として非難しています。
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問題となっているのは、Valveが違法賭博サイトと指摘されているそれらのサイトに対してSteam Linkを介した認証を許可していること。原告は、このことからValveが賭博サイトを支援している状況にあると説明しました。また、賭博のチップとして使われている「スキン」はSteamのマーケットプレイスを介して現金などと取引でき、その手数料を受け取ることでValveが利益をあげている構造を指摘。『CS:GO』の売上と利益を増加するため、Valveが意図的にギャンブル要素をゲームに追加したとしています。
訴訟の参考資料にもなっている、2016年4月20日に米経済誌ブルームバーグに掲載された『CS:GO』で横行するギャンブルの違法性を指摘した記事では、こうした違法賭博で、2015年には推定300万人以上が23億ドルの賭けに興じたと報告。多くの未成年者がギャンブラーとして賭けており、最大で数千ドルの損害を生んでいる状況を説明しています。