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Blizzard Entertainmentが開発・運営を行う『Hearthstone(ハースストーン)』。様々な大会が行われている本作ですが、2017年12月17日には台湾・台北で「2016 Hearthstone ALL STAR」の準決勝・決勝が行われました。厳しい予選を勝ち抜いた4人の精鋭たちが鎬を削る本大会に、日本代表としてmattun選手が出場。結果は準決勝敗退となってしまいましたが、素晴らしい健闘を見せてくれました。
そのmattun選手に、現地取材へ赴いていたGame*Spark編集部がインタビューを敢行。短い時間でしたが、「仁義なきガジェッツァン」が配信された今の環境から来年の抱負まで、様々なことを伺うことができました。
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――まず最初に、今日の試合を終えて、今の率直な気持ちをお聞かせてください。
mattun選手(以下、mattun):やりきったかなというのはありますね。準備もかなりやってきたので…。カードゲームはその日の気もあるので、準備としては出来る限りのことができたので満足しています。悔いはないです。
――つい最近、新しいカードセットの「仁義なきガジェッツァン」が配信されましたが、今の環境をmattun選手としてはどう見ていますか。
mattun:1枚のニュートラルカードで高速化し、早いターンに武器を持てるクラスが一気に強くなったので、弱いクラスと強いクラスの差がガッと離れてしまった気はしますね。トーナメントに与える影響としても、強いクラス同士ひしめく中で、今回のようなBO7(Best of 7、4本先取・最大7戦の対戦形式)だったら弱いクラスを持ってこなければいけないので、それをどのように通すのか、というのがみんな頭使って考えたところかなと思います。
――「仁義なきガジェッツァン」の中でお気に入りのカードはありますか?
mattun:カザカスですね。コントロールウォーロックのレノロックに使われるカザカスは、レノロックを愛用していて一番得意だったのもあるので、力強くて楽しい良いカードだと思います。
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カザカス
――普段はどのぐらいの時間を練習に費やしていますか?
mattun:こういう大きな大会があって準備となると、自分の生命力の限りやっていますね。休みの日だと18時間くらいでしょうか。寝ている時以外は『ハースストーン』をやっているような感じです。
――今回出場されていた他の3選手も含め、最近注目している選手はいますか?
mattun:日本選手のレベルはとても高いと思っていて、世界相手にも勝てると思います。国内の選手を上げだすとキリがないですけど、最近一番結果を出しているSweep選手には注目しています。そのような選手が世界で活躍していけるといいなと思っています。
――このようなe-Sportsの試合中に、一番意識している部分はどのようなところなのでしょうか。
mattun:海外の大会に出る時は緊張でガクガクになってしまい辛かったのですが、慣れてきたものあってリラックスして臨めるようになったと思います。普段と変わらないようにプレイできれば勝てると思っています。
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――今年はクラーケン年と言われていましたが、1年を振り返ってみてどうですか。
mattun:僕は、トッププレイヤーと言われている人たちには全然届かないところにいたのですが、冬の選手権に勝ってからこのような場にご招待いただくことが増えてきました。機会をもらえたからには全力で取り組まなければならないと思ってプレイしてきました。プレイ中には辛いなと思うときもありましたが、振り返れば充実していたなと思います。
――mattun選手は『ハースストーン』のどの部分に魅力を感じているのでしょうか。ずっと遊び続けている理由など。
mattun:ありすぎてちょっと(笑)。発見と驚きがあるからですかね。自分の限界を超えることも、人から学んだりすることもできますし、こんなに奥深いんだなと思っています。
――Blizzardの開発チームに何か要望などはありますか?
mattun:とても面白い追加カードが入ってよかったと思いますね。今後にも期待しています。ただ、あまり環境が変わらないようなエクスパンションはやめてほしいなと思います。ちょっと退屈かなと。
――来年の抱負や目標をお願いします。
mattun:先程も言いましたが、日本には強い選手がいっぱいるので、その人達の海外大会への出場をサポートしたいなと思っています。もちろん、僕自身も地域予選を頑張っていきたいと思っています。
――最後に読者の方に一言お願いします。
mattun:自分の強みが活かせるゲームだと思うので、そこを見つけて一緒に楽しんでいけるといいなと思っています。
――mattun選手、今日はありがとうございました。
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