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まもなく終りを迎える2016年。Game*Sparkでは毎年恒例の年末企画をお届けします。本記事では「ゲーム業界で巻き起こったブーム10選!」と題しまして、近年ゲーム業界で巻き起こったいくつかのブームをご紹介。
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“Free-to-Play”いわゆる“基本プレイ無料”の仕組み自体は以前よりアジア地域のMMORPGジャンルで多用されていましたが、2011年頃から欧米でも採用が徐々に増加。2012年以降はコンソール向けの登場や既存タイトルのFree-to-Play化など、各社がこぞってFree-to-Playゲームをリリースしました。
有料製品からF2P化した『Team Fortress 2』では、箱+鍵の課金モデルも生み出した
そのブームに便乗してゲームバランス、課金アイテムの影響(Pay-to-Win)、クオリティに問題を抱えるタイトルが頻出した時期もありましたが、2016年現在はブームも落ち着き、洗練されたタイトルを残して淘汰されていきました。ちなみに、そんなこともあってか従来からの買い切り型タイトルも改めて再評価されるようにもなりました。
国内向けにも展開中の『ハースストーン』
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開発途中の状態でゲームを販売し、資金を稼ぐとともにユーザーからのフィードバックを得るこの仕組みは、2010年に『Minecraft』のアルファ版がヒットしたことで広まりました。2013年にはSteamが新サービス“Steam早期アクセス(Steam Early Access)”を開始したことにより、採用タイトルが爆発的に増加。その結果、これまでの仕組みでは埋もれていたかもしれない優れたインディーゲームに出会えるようになりました。
『DayZ』は早期アクセスの欠点や利点を明らかにした
しかしながら、後に開発が中止される、いつまで経っても正式版にならない、仕組みを理解していないユーザーからの的外れな批判といった問題も存在しており、今後のさらなる発展にはそれらの問題が解決される必要があります。
早期アクセス中に開発者がいなくなってしまった『The Stomping Land』
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オープンワールドゲームの派生とも言えるサンドボックスゲームは、早期アクセスと同様『Minecraft』のヒットからブームが始まりました。プレイヤーの創造力が試される高い自由度はまさにデジタル版LEGOブロックであり、新たなゲームの楽しみ方を提供。以降、宇宙や惑星、海中や恐竜世界、中世やポストアポカリプスなど、様々なテーマのサンドボックスゲームが登場し、現在もそのブームは続いています。
『Minecraft』登場以降、多数のクローンゲームがリリースされた
なお、サンドボックスゲームは早期アクセスでのリリースが多く、いつまで経っても完成しないのではないかと不安視される傾向がありますが、アップデートで少しずつアイテムなどが増えていく過程が面白いという方もいるのではないでしょうか。
なんやかんや言われつつも更新は続く『ARK: Survival Evolved』
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2002年の実写映画版「バイオハザード」のヒットにより、映画業界で再び盛り上がっていたゾンビ物。ゲーム業界では2000年代中盤より『Killing Floor』、『デッドライジング』、『Left 4 Dead』などを皮切りに、“ゾンビサバイバル”ジャンルのゲームが増加していきました。ゾンビ人気はミリタリーFPSシリーズ『Call of Duty』にも影響を与え、『Call of Duty: World at War』のシークレットとしてゾンビモードが登場するまでに至りました。
ゾンビモードの登場で『Call of Duty』シリーズは新たなファンを獲得した
現在PlayStation 4向けに開発中の新作『Days Gone』では溢れんばかりの大量のゾンビを特色としており、ハードウェアの進化がゾンビサバイバルジャンルのさらなる進化に繋がることを確信させます。
大量のゾンビがヤバイ注目作『Days Gone』
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一人称視点で展開するホラーゲームは多々ありますが、中でも主人公が非力で基本的に敵から逃げるタイプのゲームは2010年の『Amnesia: The Dark Descent』からブームに火がついたのではないでしょうか。同作のヒット後は海外の都市伝説を基にした『Slender』 や狂気に満ちた『Outlast』、映画「エイリアン」の世界観で描く『Alien: Isolation』など、優れたゲームが続々と登場しました。
追いかけられるのがかなり怖かった『Amnesia: The Dark Descent』
また、小島秀夫監督手がける最恐ホラー『P.T.』の登場や(配信停止になってしまいましたが……)、『バイオハザード』シリーズ最新作『バイオハザード7 レジデント イービル』が全編一人称視点になったのも、このブームが影響を与えたと言っても良いでしょう。一人称視点サバイバルホラーはVRとも相性が良いので、まだまだブームは続きそうです。
原点のホラーに回帰した『バイオハザード7 レジデント イービル』
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