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NVIDIAは、ゲーミングノートPCを“より薄く、より静かに、より高速にする”という新しいデザインアプローチの「Max-Q」を国内向けに発表し、製品の説明会をNVIDIA Japanオフィス内で実施しました。
今回のプレスブリーフィングには、アジア太平洋地域担当のテクニカルマーケティング・ディレクターであるジェフ・イェン氏が登壇。「Max-Q」の説明に入る前に、NVIDIAのディスプレイ同期技術であるG-Syncとゲーミングディスプレイの特徴を改めて述べました。G-Syncは、ティアリングなどを抑える技術で、対応ディスプレイは240Hzのものや35インチワイドディスプレイ、ノートPC、HDR対応ディスプレイなど多岐に渡ります。また、HDRに対応したAcer Predator X35とAsus ROG Swift PG35を紹介しました。
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成長が伸び悩むノートPC分野の中でも、NVIDIAのGTXを搭載したノートPCは最も早く成長しているとのことで、2015年の出荷台数は1000万台、2016年には2000万台に登ったのだとか。ゲーミングノートPCにおいて、この成長率をいかに維持するかが重要と語ります。
■ジェフ・イェン氏が語る「Max-Q」
「Max-Q」は、NASAのロケット打ち上げミッションにおいて、大気圏飛行の際に、ロケットにかかる動圧が最大になる時点という意味で、最大の推進力と圧力に耐えうるミドルポイントを呼びます。NVIDIAのゲーミングノートPCに向けたデザインアプローチとしての「Max-Q」は、最も軽くて薄く、そして最高のパフォーマンスを出すというのがポイントです。重要なのは、ピークパフォーマンスではなくピーク効率に注目したもので、最も軽くて薄いノートPCで最高のパフォーマンスを出したいというところです。
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2年前のゲーミングノートPCは、51mmの厚さで10ポンド(約4.5kg)、1倍のパフォーマンス、GTX 880を積んでいましたが、Max-Qデザインでは18mmの厚さ、5ポンド(約2.3kg)3.3倍のパフォーマンス、GTX 1080を搭載したより薄く、軽く、高パフォーマンスです。これを実現したのはPascalアーキテクチャーのGPUと、最適なゲーム設定、冷却によるものです。また、パフォーマンスはパワーをかければかけるほど上昇しますが、あるポイントを超えると、その上昇効率は著しく下がってしまいます。
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また、ウィスパーモードは消費電力において最も効率の良いゲーム設定を調整するもの。60fps動作を目標とした『オーバーウォッチ』では、最高設定より一歩手前が最適であることを示しています。特徴としては、消費電力におけるゲーム設定の最適化、ゲームのフレームレートを調整、400以上のゲームプロファイルに対応という3点です。
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最後に「Max-Q」設計の“Clevo P950”と“Asus Zephyrus GX501”、そして“MSI GS63”を紹介し、このプレスブリーフィングを終えました。
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■「Max-Q」ゲーミングノートPCを体験プレイ
プレスブリーフィング終了後に、「Max-Q」デザインのゲーミングノートPCを体験。従来のゲーミングノートPCは極厚な印象がありましたが、「Max-Q」デザインでは各ゲーミングPCともに非常に薄く、重量もそこそこなのが魅力的です。重量は、GTX 1080を搭載し『Mass Effect Andromeda』をデモするAsus Zephyrusが2.2kg、GTX 1070を搭載し『鉄拳7』を動作させるMSI GS63が1.8kg、『Ghost Recon Wildlands』動作されたClevo P950が1.9kgです。
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実際にプレイしてみると、3モデルとも60fps以上をキープしており、グラフィックやスペック犠牲にすることなく快適な動作をしていることに驚きました。3モデルとも重量が2kg弱、もしくは1kg強という重さはモバイルにもとても便利で、パワフルなスペックからゲームだけでなくUnreal EngineやUnity、さらにモデリングや動画編集などにも対応できることはとても強みであるでしょう。
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極厚になることが多いゲーミングノートPCでこの薄さは魅力的
しかしながら、3モデルすべてで懸念点となったのが“発熱”です。特にClevo P950はキーボード+マウスでプレイした際に、GPUやCPUから出る熱がフレームに伝わることでWASDでの操作時にキーボードから手を離したくなるような、かなりの熱を持っていたことが気になりました。
Asus Zephyrus 紹介映像。底面が少し開くことによって熱を逃がしている
排熱について少し疑問が残ったものの、全体を通してみると、その軽さと薄さ、そして高い性能が非常に魅力的であることには変わりません。「Max-Q」設計のゲーミングノートPC新製品の更なる登場にも期待したいところです。