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Game*Sparkは、『ハースストーン』の2017年春季選手権「HCT Spring Championship 2017」でブリザード・エンターテイメントのデイブ・コサック氏にインタビューを実施。『ハースストーン』のソロアドベンチャーモードなどを担当する“リードミッションデザイナー”である彼に、新たな拡張パック「凍てつく玉座の騎士団」の詳細や、お気に入りのゲームタイトルなど様々な質問を投げかけました。
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――本日はよろしくお願いします。まず、過去の経歴や現在の役割など、自己紹介をお願いできますか。
デイブ・コサック氏(以下、デイブ氏): よろしくお願いします。ブリザード・エンターテイメントには2009年から入社し、『World of Warcraft』やその拡張パックのクエストデザイン、ストーリーのナレーションを担当しました。現在は『ハースストーン』のゲームクエストや、1人用ゲームプレイにまつわるチームのリーダーとして活動しています。
――「凍てつく玉座の騎士団」では135枚の新カードが追加されるとのことですが、併せて新たなソロアドベンチャーも収録されるとも伺いました。このリリース形式はどのような経緯で採択されたのでしょうか。
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デイブ氏: アドベンチャーモードは『ハースストーン』の物語を伝えるのに重要なものです。そのためには、40枚のカードだけでは語りきれないところがあります。135枚までいくとさすがに多過ぎるので、ソロアドベンチャーも全部足してしまってはどうか、というプランでした。
――新たな拡張パック「凍てつく玉座の騎士団」のミッションで手に入るカード枚数について伺わせてください。
デイブ氏: 今まではミッションをクリアして決まったカードを受取る形式でしたが、今回を機にプロローグをサンプルとして提供します。それをクリアすると、9枚のうちランダムでレジェンダリーカードが入手できます。その後、各チャプターをクリアするごとに「凍てつく玉座の騎士団」のパックを3つ獲得できます。
――『ハースストーン』のソロアドベンチャーモードは、現状「クリアして新カードを獲得する」というのが大きな目標のひとつとして設定されていると思います。このモードにリーダーボードやタイムアタックのような要素を追加して、更にチャレンジングなものにするプランはあるのでしょうか。
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デイブ氏: 今回の新拡張パックのスタイルを始めたことで、新たなゲーム要素を足しやすいものになったと思います。将来的には様々な可能性があると考えられますね。
“生命奪取”のメカニックについて伺わせてください。このカード効果は今回の新拡張パックで追加されますが、“ウィッカーフレイム”の効果(このミニオンがダメージを与える度、そのダメージに等しい分、自分のヒーローの体力を回復する)と同様のものですか。
デイブ氏: “ウィッカーフレイム”の効果と“生命奪取”は同様のものです。今後、“ウィッカーフレイム”のカード効果を説明するテキストには変更が加えられ、“生命奪取”と同等のものであると設定されます。
――デイブさんが「凍てつく玉座の騎士団」の中で最も気に入っているカードを教えてください。そして、そのカードを実際にどのようにプレイしていきたいのかも伺いたいです。
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デイブ氏: “デスナイト”ヒーローのすべてがスゴいと思ってます!その中でも“死線の追跡者レクサー”がお気に入りです。レクサーが大好きなんですよね。“バ獣改造”で“獣”のカードを組み合わせるのも本当に楽しそうと感じてます。
――“海賊パッチーズ”のデザインを担当していたとのことですが、カード効果を考案したのもデイブさんなのでしょうか。何か開発にまつわるエピソードがあれば教えてください。
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“仁義なきガジェッツァン”収録。効果は「自分が海賊を使用した後自分のデッキからこのミニオンを召喚する。」というもの
デイブ氏: “海賊パッチーズは”たくさんのアイデアのうちのひとつですね。思いついたものをボードにバーッと並べて書いて、デザイナーの1人がそこから選んだのです。カード効果を考えたのは私ではありません。直感で選ばれた、という感じですね(笑)。
――デイブさんはインディーゲームがお好きだと聞きました。最後の質問となりますが、2017年にプレイした中でお気に入りのインディーゲームを3本挙げていただけますか。
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デイブ氏: まず、『Dungeon Crawl Stone Soup』です。これは本当に良いゲームでしたよ。あとは『Lovers in a Dangerous Spacetime』。2プレイヤー協力プレイができるゲームで、素晴らしいインディー作品でした。3つめは『FTL: Faster Than Light』。超有名なゲームですが、これもお気に入りですね!
――本日はありがとうございました。
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