EGOSOFTは、ドイツの本社にてプレス及びファン向けの発表会を行い、同社の宇宙シム最新作『X4: FOUNDATIONS』の正式発表を行いました。
同シリーズは、詳細に構築された経済システム及び、それに伴って動作するAIの形作るオープンワールド、及び非常に自由度の高い内容が人気のシングルプレイヤーのスペースシム。
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2013年11月にリリースされ、2017年7月28日にVR版の発売も始まった『X Rebirth』から4年ぶりの新作となる本作は、登場する全ての船の操縦が可能となるなどを始めとして、ゲームの規模を大幅に『X Rebirth』以前の過去のナンバリング作品へと近づけた形になっています。
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ゲームの主な特徴は下記。
- ■ 全ての船が操縦可能
・『X4』では、小さな偵察船から巨大な母艦まで、すべての船がコックピット視点及び外部視点で操縦可能
・また、幾つかのドローンや乗り物は遠隔操縦が行える
・船の間の乗降は完全にシームレスで行われ、他の船に乗り換えるときは、実際にその船の中に入って操縦席のパイロットをクリックすることで簡単に乗り換えが可能となっている
■ モジュール式のステーションと船のアップグレード
・ステーションは生産モジュール、居住区画、ドックまたは他の多くのタイプの部品から構成される。新たなマップシステムでは、それらのモジュールをドラッグで接続でき、独自のユニークなステーションを完全に自由にデザイン可能
・船のエンジンや武器、その他の機器といったアップグレードも、グラフィカルなエディタで追加することが可能で、実際に船に反映される
■ 最もダイナミックなXユニバース
・プレイヤーは『X』シリーズで初めて自身の種族と帝国を設立できるように
・帝国は、ステーションの作成と同じような柔軟性を持っている
・種族は、自身の需要と供給に基づいて勢力を拡大していくので、全てのプレイヤーの行動が宇宙全体に影響する、非常にダイナミックな宇宙へと繋がる
■ 強力なマップシステムで帝国を管理
・プレイヤーの部下となる多くの船と、パイロット、乗組員、またはステーションマネージャーとして働くNPCを管理するためのマップシステム
・船は、シンプルなクリックとドラッグ&ドロップ操作で目的地とコマンドを設定することが可能に
・グラフィカルに、貿易ルートの設定や、艦隊の攻撃目標の設定、遠隔探険ミッションへの船の派遣などが行える
■ 最も詳細な経済システム
・『X』シリーズでは、何百ものステーションによって生産され、何千もの船によって輸送される商品は、NPCによって実際に取引されて経済が実際にシミュレートされています。『X4』では更にそれを一歩進めて、ゲーム内のNPC経済の全ての内容がリソースから製造されるようになる。武器や弾薬だけでなく、アップグレードや船本体、ステーションまで、全てがシミュレートされた経済の中で発生
■ 研究とテレポート
・プレイヤーの基地でテレポーテーションの技術を開発すると、任意の船へとワープして、NPCが遭遇した緊急事態を自身で体験・解決することができる
・プレイヤーがNPCの船を操縦した場合、NPC船に与えられていた命令は、プレイヤーのミッション目標となる。プレイヤーが船のコントロールをNPCに返すと、再びNPCは以前の命令を再開する
■ ゲーム開始
『X4』では、独自の役割、各種族との関係、様々な船舶や技術を持った複数のキャラクターから、ゲームスタートが用意。どのキャラクターを選択したとしても、その後はいつでも自由に行動することができる
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また、公式掲示板では、この発表が行われた発表会のTwitch中継チャット内で行われたFAQの内容が、ユーザーによって纏められています。抜粋はこちら。
- ■ Modサポート
・Steamワークショップをサポート
・モデルの作成要件が過去作に比べ厳しいため、難しいながらも船のModは可能。また、デフォルトのメッシュをModdingすることもできるがトリッキー
・スクリプティングはXMLベースのものが用いられているものの、『X3』系列とは多少異なる内容
■ 船関連
・総数は未だ未定
・詳細は示すことができないが、過去作に登場する“Aran”や“Valhalla”のような巨大船も登場する
・船の内部の部屋などをカスタムすることはできないものの、エンジンや武器を変更することは可能
・全ての船は使用可能
・過去作の要素“ドッキングコンピュータ”“SETA”も導入
・過去作のような形ではないものの、幾つかの船のバリエーション自体は存在する予定
■ 世界関連
・海賊セクターと海賊船の登場は不明
・水棲生物である関係で、過去作の種族“Boron”は登場しない
・セクター総数は、プレイヤーが探検するために公開されない
・過去作の種族“Kha'ak”については「そのうち分かる」
■ エンジン
・完全な新エンジン。『X Rebirth VR Edition』のようにVulkanを使用している
・VR版も別のゲームクライアントとしてリリース
・戦闘での船の総数にはPCパフォーマンス以外の制限はない
・最低・推奨環境の公開は未だ先
・ゲームはC++と一部pythonで作られている
・『The Elder Scroll』シリーズや『Fallout』シリーズのCreation-KitのようなMod用のエディタは用意されない
・開発ツールも提供されない。宇宙は3DS Maxとプラグインで作られていますが、このプロ向けの3Dモデリングソフトをユーザーに渡す手段がない
■ 開発状況
・2018年リリース予定
・クローズドアルファ/ベータを行う予定
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『X3: Reunion』の発売から考えれば、間に単体動作型拡張パック『X3: Terran Conflict』や、その更なる拡張『X3: Albion Prelude』、そして『X Rebirth』を挟んでいるものの、実に11年ぶりのナンバリング新作発表に、興奮を隠せないファンも少なくないのではないでしょうか。
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『X4: FOUNDATIONS』は2018年発売予定。プラットフォームについては公表されていませんが、過去のシリーズは全てPCのみでのリリースとなっています。