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Daniel McGuffy氏(左) Evan Nickel氏(右)
2017年10月12日に発売が迫る、ワーナー・ブラザーステレビジョン&ホームエンターテイメントとMonolith Productionsの『シャドウ・オブ・ウォー(Shadow of War)』。東京ゲームショウ2017でも出展され、デモセッション&ハンズオンレポートをお届けしましたが、来日していた制作スタッフに急遽ミニインタビューを実施したので、その内容をお伝えします。
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――本日はよろしくお願いします。まずは、お二人の自己紹介をしてください。
Daniel McGuffy氏(以下McGuffy): アソシエイトプロデューサーのDaniel McGuffyです。ワーナー側のプロジェクトマネージャーとして、『シャドウ・オブ・ウォー』のプロジェクト全体を管理する役割です。
Evan Nickel氏(以下Nickel): Evan Nickelです。私も彼と同じ役職、役割です。
――お二人は、前作『シャドウ・オブ・モルドール』の制作にも関わっていましたか?
McGuffy: 開発の後半だけですが、関わっていましたよ。
――『シャドウ・オブ・ウォー』の開発がスタートしたのは、いつですか?
McGuffy: 『シャドウ・オブ・モルドール』を発売したすぐ後ですね。実際には、『シャドウ・オブ・モルドール』が発売される前から、デザイナーの時間が空いていたので、コンセプトなどに着手していました。
――開発チームの規模はどれくらいなのでしょうか?
Nickel: 何百人というスタッフが開発に参加しています。
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――『シャドウ・オブ・ウォー』を開発するにあたって最も注力した点は?
McGuffy: 一般的に言えることかもしれませんが、全く新しいゲームを作るときは、そのシステムやテクノロジーを構築するのに心血を注ぐことになりますが、二作目を作るときは、本当に自分たちのやりたかったことや、一作目でできなかったことを叶えるチャンスになります。システムや技術はすでに構築されていて、そこを改善していくだけという土台があるからです。
Nickel: 今作でもっとも意識したのは、プレイヤーごとにユニークなストーリーを生み出せるようなツールを作りたい、ということでした。もちろんゲーム自体にメインストーリーやミッションは存在しますが、実際の復讐の話であったり、冒険だったり、フォロワーとの友情や裏切りだったり、というのはプレイヤーごとの異なるストーリー体験として描かれます。
――前作『シャドウ・オブ・モルドール』は革新的なシステムをもった作品として、高い評価を受けていますが、開発側として、反省点やユーザーからのフィードバックを踏まえて、いちばん変えたかった部分はどこですか?
Nickel: 全部です!(笑) 前作から、あらゆる部分を良いものにしたいと考えていました。ストーリーも大幅に強化しました。また、深いRPGシステムの実装し、「ネメシスシステム」も拡張しました。戦闘システムについてもより多くのアビリティーを追加しています。ゲームワールドはより広大に、高低差が加わり、バリエーションも豊富になっています。
――今作では、ランダムに生成されるオークなど敵のタイプが驚くほど豊富です。戦場の舞台である「砦(Fortress)」についても、外観や雰囲気が変化するようですが、砦内の構造や環境といった部分も変化するのでしょうか?
McGuffy: 「砦」に関しては、外観は変化しますが、構造自体は変化しません。また、Overlordが待ち受ける王座の部屋の見た目も変化します。
Nickel: 砦の構造は同じでも、支配するオークたちの「トライブ」によって毎回異なるイベントが発生します。例えば、海賊型のトライブならお宝を背負っていたり、ビースト型のトライブなら、様々なクリーチャーが出現したりといった具合です。
――主人公や敵の死にパターンはどれくらい存在するのでしょうか? また死に方によって条件などはありますか?
McGuffy: 敵の種類は豊富で、オークには「Hunter」「Saveger」「Warlock」など膨大なタイプが存在し、巨大なトロールも出てきます。それらすべてに異なるデスアニメーションが用意されています。さらに、背後からだったり、正面だったり、遠距離だったり、状況によっても異なるアニメーションになります。
Nickel: 砦に仕掛けられた蜘蛛や毒のトラップ、あるいはドレイクの炎によって殺される場合もありますね。
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――それでは最後に『シャドウ・オブ・ウォー』に期待するゲーマーにメッセージをお願いします。
McGuffy: 本作は、まさにコアなゲーマーファンのために作られています。自分たちのコミュニティーの期待に応えたいと思い、ファンの声に耳を傾けてきました。『シャドウ・オブ・モルドール』が好きなゲーマーなら、絶対に、めちゃくちゃく気に入るはずです(笑)。あと、日本語の吹き替えは最高です! 私は日本の映画やアニメが大好きなのですが、今作の声優の演技は素晴らしいです。
Nickel: 『シャドウ・オブ・ウォー』では前作からあらゆる点を強化しています。決して、『シャドウ・オブ・モルドール1.5』のようなものではなく、正真正銘の全く新しい続編です。サプライズもたくさんありますよ。『シャドウ・オブ・モルドール』が物足りなかった、というゲーマーには、今作で最高難易度となる「ネメシス」を追加したので、挑戦してみてください。
――わかりました。本日はありがとうございました。
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『シャドウ・オブ・ウォー』は、PS4、Xbox One、Windows 10を対象に、国内で2017年10月12日発売予定。価格はパッケージ版7,800円(税別)、DL版7,269円(税別)、CEROレーティングは「Z」指定です。ゲーム本編ストーリー日本語フルローカライズで、音声は日本語と英語両方収録しています。
なお、海外版と異なり、日本版はゲーム内課金(インゲーム通貨「ゴールド」の購入)に非対応の仕様となることが先日公式サイト上で発表されていました。