発売間近の新作『BATTLETECH』機体デザイン訴訟に決着―原作ゲームへの訴訟は継続 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

発売間近の新作『BATTLETECH』機体デザイン訴訟に決着―原作ゲームへの訴訟は継続

Paradox Interactiveから発売予定の、Harebrained Schemesが手がける有名ボードゲームを原作としたシミュレーションRPG『BATTLETECH』。同作の機体デザインを巡り提起されていた訴訟が棄却されました。

PC Windows
発売間近の新作『BATTLETECH』機体デザイン訴訟に決着―原作ゲームへの訴訟は継続
  • 発売間近の新作『BATTLETECH』機体デザイン訴訟に決着―原作ゲームへの訴訟は継続
  • 発売間近の新作『BATTLETECH』機体デザイン訴訟に決着―原作ゲームへの訴訟は継続
  • 発売間近の新作『BATTLETECH』機体デザイン訴訟に決着―原作ゲームへの訴訟は継続
  • 発売間近の新作『BATTLETECH』機体デザイン訴訟に決着―原作ゲームへの訴訟は継続
  • 発売間近の新作『BATTLETECH』機体デザイン訴訟に決着―原作ゲームへの訴訟は継続
Paradox Interactiveから発売予定の、Harebrained Schemesが手がける有名ボードゲームを原作としたシミュレーションRPG『BATTLETECH』。同作の機体デザインを巡り提起されていた訴訟が棄却されました。

これは、「超時空要塞マクロス」の海外配給権を持ち、「Robotech」として同作を独自展開する米ハーモニーゴールド社による訴訟。2017年に提起された同訴訟では、『BATTLETECH』に登場するメック“ATLAS”が「超時空要塞マクロス」の“アーマードバルキリー”に酷似しているなどとして複数の機体デザインに対し著作権侵害が訴えられていました。

裁判資料からの抜粋、左が“ATLAS”

しかしながら、“ATLAS”と“アーマードバルキリー”では共通項を見つけることが難しいほどかけ離れたもの。今回の棄却は順当なものであると思えますが、そこには『BATTLETECH』原作を巡る争いが浮かび上がってきます。元々初期の原作『BATTLETECH』では「超時空要塞マクロス」の機体デザインが無断利用されていた経緯があり、これは20年以上前の訴訟の結果、該当のデザインを持つメックは“Unssen”いわゆる“黒歴史”として半ば闇に葬られる形となっていました。

その後、2010年前後に原作『BATTLETECH』を2018年現在擁するCatalyst Game Labsは“Unseen”の使用権利を得たとして一時的に該当の機体が復活していたものの、ライセンス契約が適切でなかったのか、その後“Unseen”へと戻っています。

この“Unseen”を再び復活させようという動きがあったのが2013年。現在でもサービス運営中の基本無料のオンラインゲーム『MechWarrior Online』を皮切りに、“Unseen”をリデザイン、今度こそ正式な形で復活させようというものです。

結果として次々とリデザインされた“Unseen”がゲームに登場、その後に発表された、Harebrained Schemesの『BATTLETECH』にも登場がアナウンスされていました。(実際の“Unseen”には「太陽の牙 ダグラム」「クラッシャージョウ」などのメカも含まれているものの、これらについてはリデザイン後の問題は現在の所起こっていません。Harebrained Schemesの『BATTLETECH』にも多数が収録されています)

“リデザイン”機の一機、オリジンは“VF-1S スーパーバルキリー”

“リデザイン”機の一機、オリジンは“デストロイド・トマホーク”

今回の訴訟はその“Unseen”復活に対しての動きであり、事実、今回米ハーモニーゴールド社は、Harebrained Schemesの他、『MechWarrior Online』の運営であり、『MechWarrior 5』を製作中のPiranha Games、現在の原作ゲームの権利元であるCatalyst Game Labs、全てを個別に提訴。今回解決した訴訟は「超時空要塞マクロス」のデザインをオリジンに持つ“Unseen”の登場を一時見合わせる形になったHarebrained Schemesの作品に対するもののみで、具体的な“Unseen”のリデザインへの評価などは今後の残された2社への訴訟の結果を待つ形となります。

“リデザイン”機の一機、オリジンは“グラージ”

いずれにしても、発売を間近に控えたこの状態で、少なくとも実装分の機体についての問題が解決したことは喜ばしいことではないでしょうか。Harebrained Schemesの『BATTLETECH』は、Windows/Macを対象に2018年4月25日発売予定。価格は4,100円となっており、Steamなどでリリースされます。
《Arkblade》

関連業界のあちこちにいたりいなかったりしてる人 Arkblade

小さいころからPCゲームを遊び続けて(コンソールもやってるよ!)、あとは運と人の巡りで気がついたら、業界のあちこちにいたりいなかったりという感じの人に。この紹介が書かれた時点では、Game*Sparkに一応の軸足を置きつつも、肩書だけはあちこちで少しづつ増えていったりいかなかったり…。それはそれとしてG*Sが日本一宇宙SFゲームに強いメディアになったりしないかな。

+ 続きを読む
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

PC アクセスランキング

  1. PC版『モンスターハンターワイルズ』トラブル多発で賛否両論…トラブルシューティングと修正予定の不具合情報公開

    PC版『モンスターハンターワイルズ』トラブル多発で賛否両論…トラブルシューティングと修正予定の不具合情報公開

  2. 『モンスターハンターワイルズ』PC版現時点で23種のDLC。そのうち高解像度テクスチャパックなど5種は無料で導入可能

    『モンスターハンターワイルズ』PC版現時点で23種のDLC。そのうち高解像度テクスチャパックなど5種は無料で導入可能

  3. PC版『モンスターハンターワイルズ』発売直後から約100万人のハンター押し寄せる!既に歴代Steam同接記録TOP10入り

    PC版『モンスターハンターワイルズ』発売直後から約100万人のハンター押し寄せる!既に歴代Steam同接記録TOP10入り

  4. 『モンハンワイルズ』新キャラは『モンハン4』“加工屋の娘”?ジャケットの紋章など共通点で考察が白熱

  5. 発売まであと1ヶ月!群馬でも埼玉でもない「群玉県」舞台のドリフトゲー『JDM: Japanese Drift Master』がホンダとのライセンス契約を発表

  6. 『モンハンワイルズ』環境生物「アシアトノコシ」「オメカシプテルス」はどこにいる?出現場所&捕獲のコツをお届け!

  7. 「9周年ありがとう、すべてのゲームを楽しんでくださる方に感謝を」―『Stardew Valley』制作者、パッチを精力的にリリースしつつプレイヤーに感謝を述べる

  8. 『モンスターハンターワイルズ』PC版発売から約6時間でSteam最大同接数100万人突破!まだまだ伸びてる

  9. リメイク版でもアッコさんがスネェェク・イータァア!『MGS Δ』Premium Packにオリジナル版予約特典だった「Snake Eater Japanese Version」復刻収録

  10. 新作対戦ロボゲー『Mecha BREAK』OBTがSteamレビュー「やや不評」…その理由とは

アクセスランキングをもっと見る

page top