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季節はめぐり春、夏、秋、冬。季節の数だけ景色がある。そして景色の数だけ、ギャルゲーもまた存在するのだ。ギャルゲーの主役といえばなんと言っても多種多様なヒロイン達……。この連載はギャルゲーのヒロインを百人攻略するという妄念に取り憑かれた男の飽くなき挑戦の記録である。
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と、いうことで「ギャルゲー百人百景」のコーナー、第二景です。前回に引き続き『恋愛講座 Real Age』をすすめていこう。このゲームのヒロインは(隠しキャラなどが存在しなければ)4人なので、今回2人目の攻略が終わると半分のヒロインを攻略してしまったことになる。早いね!
前回の記事を読んで貰った読者諸君ならわかるだろうが、1人目のヒロインからなかなかの感じだったので、ゲーム開始前には「残念ながらもうあれを超えるインパクトはないだろうな」というようなことを考えてきた。結論から言うと、全然そんなことなかった。
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前回も言及したが、このゲームの冒頭には心理テストが搭載されており、おそらくそれによって最初に出会うヒロインが決定しているようだ。前回はわりと自分の気持ちに正直に答えたので、今回は完全にそれとはまったく逆を選んでプレイを開始してみた。予想通り、前回とは違うプロローグになった。主人公が待ち合わせしている友人のことを完全に忘却しており、友人がそれにツッコミをいれることによって自己紹介をするというめちゃくちゃ無理のある幕開けだ。期待できそう!
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なんやかんやあって、主人公、っていうか私なんですけど、私は本屋で女の子に本をとってあげることになる。その時点では特に自己紹介をしたりもしないが……。
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数日後、電車の中で痴漢をされている彼女を発見し……。
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助けてあげることによって彼女と仲良くなる切っ掛けを掴む。なんか知ってるぞ、その話。彼女の名前は日吉 尚子。おしとやかかつ品があるタイプで、裕福な家庭に育っているらしい。
やっぱりなにかと似ている気がしなくもないが、こちらは学生だし、このゲームは「電車男」(言っちゃった)よりも昔に世に出ているので、偶然の一致と考えるのが自然だろう(そんなに変わったストーリーというわけじゃないし)。
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主人公……っていうか私は「今後も痴漢にあうと危ないのでこれからはなるべく同じ車両に乗ることにしよう」という謎の提案を彼女に持ちかけ、彼女もそれを承諾する。電車の中で逢瀬を重ね、お互いの趣味や嗜好を知り仲良くなっていく二人。
彼女はクラシックや古典映画が好きで、ピアノを習っているらしい。そして、エリート商社マンの父親が過保護で門限などが厳しいという。伏線ですか?そうです。そんな関係がしばらく続いたある日、私は街中で彼女を見かけ、躊躇なく後をつけることにする。なんでなんだ。
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そして、神社で捨て猫の世話をする彼女と出くわすのだった。神社で捨て猫の世話をする人といえば『シェンムー』の涼さんなので、私の中で一気に好感度が爆上がりしたことは言うまでもない。私は子猫の里親を探すという口実で、彼女の電話番号を入手するのだった。このあたり、あまりに手口が卑劣すぎてちょっと笑ってしまった。
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その後主人公はすぐに、謎のおでん屋の親父「宮さん」に猫の里親になってもらうことに成功し、彼女の信頼を勝ち得ることになる。宮さんというと宮崎駿を連想するが、もちろんまったく関係ない。わざわざ書かないでいいんだ、そんなことは。
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電話番号を聞き出したのをいいことに、尚子を毎週デートに連れ出す私。彼女もまんざらでもないのか、私のことをピアノの発表会に招待してくれた。そしてそこで、過保護という噂の父親に彼女が怒られているところを偶然目撃してしまう。ちなみにこの画像はお父さんがワンサイズ小さいのではなく、遠近法でこうなっています。わざわざ書かないでいいんだ、そんなことは。
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父親の心配をよそに親交を深めるふたり。そもそも彼女の側は痴漢から救ってもらった時点でもうすっかり私にホの字だったっぽく、まったく難なく関係が進行してく。どうせあとで父親がらみのめんどくさい展開に巻き込まれるということはわかりきっているが、今のところはまったく順調そのものだ。そしてついに……。
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彼女の友人から教えてもらった通りにしたらなんかうまくいって付き合うことになった。もしこの連載にプレゼント企画があったならキーワードは「海で貝殻」に決まりなのだが、そんなものはないんだ。あと、とうとう画面上に書く彦らしき人物が初登場した記念碑的な瞬間にもなって、非常によかった。
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付き合い始めたらドミノ式にあれよあれよという間にコトが進み……。
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画面が明るくなると小鳥のSEが鳴り、完膚なきまでに典型的な朝チュンシーンが訪れた。主人公の年齢は定かではないが、「女子高生相手にいいのか……」と心配になってしまう。プレステのゲームとしてはなかなか攻めた表現である。
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そして枕元には置き手紙。彼女は親にバレないように夜が明ける前に帰ったらしい。この手紙の内容は本当にヤバい。ここではスクショを3枚に絞ったが、マジでこの調子の文章が延々と続く。思わず「文章書く子かよ」とつっこんでしまった。嘘です。ともかく、ちょっとヤバイ感じのひとに手を出してしまったっぽい。万事休すだ。
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それからどんどんヤバイ感じになっていく彼女。途中、正しい選択肢を選ばない限り延々オムライスを食べさせられ続けるくだりがあって映画「イノセンス」みたいだった。今ならヤンデレ気質と表現できるが、おそらく当時はまだこの感じのヤバさを形容する言葉はなかっただろう。かなり時代の先を行っているゲームなんじゃなかろうか。そして、私は、友人の彼女の悩み相談を受けていたところを目撃されてしまい……。
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と、完全な修羅場になってしまう。こちらの事情も聞かずにキレまくる尚子。怒り方も支離滅裂で恐ろしい。公衆の面前で取り乱し一方的にまくしたて、話が一切通じなくなってしまった……そして、ついに。
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書く彦、キレた!!女性にこんな口調でいくのか、書く彦。育ちが出てるぞ、書く彦。
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そして二人の関係は決定的な破局を迎えてしまった……。もちろんストーリーはこの後も続くのだが、ここで擬似ゲームオーバー演出のようなものが入るので結構驚いた。意外と演出が凝っていて面白い。
別れてからしばらく何もやる気が起きなくなり、寝たきり状態と化してしまった書く彦であったが、あるとき「海で貝殻」でお馴染みの尚子の友人から、尚子がピアノをやめてしまったこと、人が変わったように男をとっかえひっかえして遊ぶようになってしまったことを告げられ、なんとかしてほしいと頼まれることとなる。
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そして、街で偶然の再会(尚子が男と言い争いをしているところに出くわしてしまうのだが、たいした修羅場にはならない)。
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いくら男と遊んでも心は晴れず、尚子は自分の本当の気持ちに気付く。やはり、お互いがお互いを必要としていたのだ……ってな感じで意外とあっさり元サヤに戻る。どれぐらいの期間が経過したのかゲーム内ではよくわからないが、いろんな経験を経て尚子からはすっかりヤンデレっぽいところが抜け落ち、良く言えば明るくかわいい感じに、悪く言えばギャルゲーのヒロインとしてはあまりに無個性なキャラになっていた。めでたしめでたし。いや、もうちょっとだけ続くんじゃ。
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元サヤに戻ってしばらくした後、尚子の兄が結婚すること、そしてその式に私も出てほしいということを告げられる。もちろん、と快諾すると……。
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過保護だった尚子の父親がなぜか急にガンダムの最後のほうみたいなことを言い出して、なし崩し的に和解することができた。なんでなんだ。
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こんなオレでも人生で何回か結婚式に出たことがあるんだけども、ブーケトスって実際にやってるの見たことないんだよな。マンガやゲームや映画だとよく見るけど、本当にやる習慣あんのかな、ブーケトスって。なんかある程度若いカップルじゃないとやらなそうだよね。実際にブーケトスの現場に出くわしたらどうする?いや、見てるだけだったらいいけどさ、自分のところに飛んできたらどうする?ぞっとしない?取ります?ブーケ。いやあ気まずいでしょ……だからといって受け取らないで地面に落ちたりした日にゃあその場の空気最悪だろうしさ……あー、絶対イヤだわブーケトスある結婚式……でお馴染みのブーケトスをキャッチすることに成功した尚子。私と尚子の未来は明るい!なんでメチャクチャ右上見てんの!?
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と、いうことで第二回、日吉尚子も無事に攻略完了することができた。ところで上の画像はエピローグの導入部分なのだが、すごいボンヤリしていて驚かされる。まあ、収入が高いに越したことはないし、いいか。
第一景にもまして衝撃的な展開故に、今回も泣く泣く削ったスクリーンショットや、まるまる説明してないおもしろ展開などが数多くあるので、もしどこかのお店で本作と出会ったら迷いなく購入すべきだと思う。本当に面白い『恋愛講座 Real Age』、あと2人のヒロインにもなかなか期待できそうだ。と、いうことで次回の「ギャルゲー百人百景」読者諸君、刮目して待て!