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ValveのPC向けゲーム配信プラットフォーム「Steam」。2018年9月12日をもってサービス開始から15周年を迎えた同サービスのストアフロント(トップページ)を海外メディアが振り返っています。
PC Gamerは、2003年のSteam開始から各年の同サービスの変遷について紹介。Steamは2003年当時、Valve製品向けのDRMシステムを主眼において開発されました。米国では当時20%しかブロードバンドインターネット環境がなかったことなどから、一部のゲーマーからは、PCゲーム(当時、オフラインでマルチプレイ以外は完全に動作するものが主流であった)に対しての「脅威」として見られたことを語っています。
記事ではその後、2004年のキラータイトル『Half-Life 2』でのSteam導入による(当時は半ば致し方ない形での)サービス普及、2005年『Ragdoll Kung Fu』と『Darwinia』から始まったサードパーティータイトルの取扱、翌年には本格的なゲーム配信ストアとしても始動し、100種類前後のタイトルがストアを飾っていたことを回想。2010年の項目ではセール割引が%表記になった他、画像からは、現在のSteamの形式にUIが大きく近づいたことを確認できます。日本人ゲーマーの中には、それ以前のクライアントでの日本語の表示エラー(一部表記“ー”などが適切にスペーシングされない、「スチムー(スチムー)」などおかしな表示が生じてしまう印象が強いユーザーも居るのではないでしょうか。
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他にも、Steam Greenlight/Steam Directによる広範なゲームの配信開始や、SteamコントローラーやSteamマシーン・Steam OSの登場などなど多くの変化を遂げてきたSteam。ちょうどサービス開始から15周年を迎えた先日には、作品の表現ルールの新基準「明確ないたずら以外は許容する」の先触れとして、成人向けのアダルトタイトルの登場も始まりました。
一方、人気チャットソフトの「Discord」やゲームストリーミング配信「Twitch」のゲームストア開設、大手ゲームメーカーの独自DRMクライアントなどの普及など、Steam一極ではない動きも興っています。また、今日のPCゲームの基幹ソフトでもあるWindowsに目を向ければ、段階的な32bitアプリケーションの縮小や、“UWP”というMicrosoftストアと密接に結びついた仕組みの新アプリケーション規格の推進も行われています。
果たして、5年後の20周年、15年後の30周年で、Steamはどのような形になっているのでしょうか。