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2018年9月20日より開催された「東京ゲームショウ 2018」。インディーコーナー、コーラス・ワールドワイドブースでは、日本人にも親和性の高い絵柄の美麗な手描きアニメが特徴のアクションアドベンチャー『フォーゴットン・アン』と、ランダム生成のステージ、シビアなバランスなどが魅力の重厚なRPG『ヴァンブレイス:コールドソウル』が展示されていました。
『フォーゴットン・アン』は、ThroughLine Gamesが手がけたアクションアドベンチャーです。本作の舞台は、人間世界で忘れられたモノ達が集い、命を持ち“フォーゴットンリング”として活動する世界「フォーゴットンランド」。プレイヤーは、フォーゴットンリングたちの管理人「執行官」を務める主人公の人間の女性“アン”を操り、物語を展開していきます。
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キャッチコピーの「アニメーション映画の世界に飛び込もう!」の通り、セルアニメの手法で、手描きで作られたキャラのグラフィックとアニメーションが本作の最大の特徴です。
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もちろん、インタラクティブ要素も十分。ゲームの大部分を占めるパズルやジャンプアクションも備えた横スクロールアドベンチャーパートだけでなく、物語の随所でアンの選択を選び、彼女の性質を形作っていくのはただのアニメ映画ではありえない感覚です。
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一見おとなしいように見えますが、問答無用で反乱者を始末する冷徹さやパワフルさも兼ね備えた“プロフェッショナル”な女性であるアンの姿にも注目です。
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もう一方のタイトル、『ヴァンブレイス:コールドソウル』は、ホラーADV『The Coma』シリーズを手がけたDevespresso Gamesが開発中の2D RPG。
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死んだ父より託された、外すことのできない魔法のヴァンブレイス(腕甲)を身につけた女性“リリック”が、父の遺言に従い訪れた、影の王の手により氷に封印された土地「イセネイア」が本作の舞台。リリックは地下に逃げ、拠点となる街「ダリアーチ」を築き細々と生き残った人々と共に、闇の王率いる邪悪な「グリーンフレイム」よりの地上の開放を目指す冒険を繰り広げることになります。
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ゲームは、基本的には横スクロール画面で展開。複数の横スクロール面「エリア」から構成される、「セクター」を1つずつクリアしていくことになります。各エリアの内容は毎回ランダムとなる上、凶悪なトラップや敵も多数控えています。
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戦闘は、敵味方ともに、手番ごとに攻撃やスキルを使用していく形式。攻撃の届く距離の概念もあります。HPの他精神力も用意されており、こちらが無くなっても死んでしまうことになるので注意です。
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冒険はリリックを含めた4人パーティーで展開しますが、仲間はランダム生成のキャラクターであり、街の集会所で加えていくことになります。一旦死んでしまえば蘇ることはない、ハードコアな仕様です。
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体力だけでなく、各種状態異常を含む、回復が行えるポイントも限られている上、パーティーのスキル次第では休息にペナルティがある可能性もあり、撤退の判断も重要です。またセクターに長居しすぎると画面左下のゲージが溜まっていき、一定量以上で探索続行に大きなペナルティも。
近年その姿を見ることも多くなった、難易度が高くランダム要素の強いハードコアRPGである本作。同系のタイトルと大きく異なるのはストーリーを重視している点で、リリックが身につけたヴァンブレイスや、父の死の謎など多くの物語が展開していきます。クエストの中には目的のアイテムを複数の人物が求めている、といったケースも。
なお、コーラス・ワールドワイドのカントリーマネージャー、大柳氏によれば、今後も同社では本格的な海外インディータイトルを準備しているとのこと。また、それとは別に比較的カジュアルなタイトルや、配信中の懐かしゲームブック原作のRPG『ファイティング・ファンタジー レジェンド ポータル』に代表されるような渋いセンスのタイトルもあるとのことなので期待して待ちましょう。
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『フォーゴットン・アン』、『ヴァンブレイス:コールドソウル』共にPS4/スイッチ向けに2019年春発売予定です。