ロシアのゲーム関連動画投稿者のАнтишнапс氏は、『S.T.A.L.K.E.R. 2』開発元のGSC Game Worldとの質疑応答動画をYouTubeに投稿(パート1/パート2)しました。
動画では、Антишнапс氏がGSC Game Worldに対し、現在同社が開発中の『S.T.A.L.K.E.R. 2』について、37つの質問を投げかけています。中にはノーコメントでの返答となる質問もある中、本動画での公開が初となるような情報もいくつか存在しました。以下、和訳を掲載します。
- なぜ今発表したのか? ※最初の発表は2018年5月16日 ――(本作の開発は)重大で期待されている出来事であり、ファンに隠さず伝えるべきだと思ったため。
- 過去作のリメイクはあるか? ――現状、確かなことはお伝えできない。
- 本作の開発にはどれだけの人数が(フリーランス含め)従事しているか? ――過去作と比較して、非常に大規模なチームで開発を行っている。
- 次世代家庭用ゲーム機でリリースされる予定はあるか? ――本作の対応機種はまだ公式に発表していない。
- 本作の開発はGSC Game Worldのみで行われているのか、それとも他の企業やスタジオの協力はあるのか? Vostok Games(『Fear the Wolves』の開発元)や4a Games(『メトロ』シリーズの開発元)のメンバーは関わっているのか? ――開発指揮はGSC Game World Studio Teamが行っている。
- プレイヤーの期待を裏切ってしまわないか、恐く感じることはないか? ――そんなことはない。どちらかと言えば、鼓舞させられる。開発チーム全員がシリーズのファンなので、我々が夢見てきたようなゲームを作る。
- 自己資金で開発を行うのか、それとも販売元がつくのか? ――自己資金で開発を行う。
- 本作に協力プレイが導入されるというのは本当か? ――協力プレイの有無については公式発表されていないため、ノーコメント。
- 本シリーズと同じ世界観でのスピンオフ作品等は考えているか(例えば『Fallout 76』のような)? ――いくつもの開発プランは存在するが、現時点ではチームの全主力が『S.T.A.L.K.E.R. 2』に注力しているため、『S.T.A.L.K.E.R. 2』以外について何か公表するのは時期尚早である。
- 現時点で『S.T.A.L.K.E.R. 2』の開発の進捗は何パーセントか? ――ゲーム開発の進捗はパーセントで測れるものではないが、現時点で高いクオリティの開発が行えていると感じるし、自信もある。我々が開発に込めた(そしてこれからも込めていく)熱意や魂というものは、プレイヤーにも伝わると強く信じている。
- GSC Game Worldの仕込んだ謎解きに関して、暗号の第一段階が解読された後、ネットコミュニティの動きが鈍くなってしまっているが、何かヒントはないか? ――今も多くのプレイヤーが様々な解き方をしているので、本当はヒントを教えたくないのだが、頻繁に聞かれるため、もう教えてしまおう。実は、次の暗号は我々が更新したウェブサイトの中で見つけることが出来る。しかし現在、多くの人は間違った箇所で暗号を探している。
- 本作の音楽は単独のコンポーザーによるものか、それとも「Shadow of Chernobyl」のように数人のコンポーザーによるものか? ――本作では、GSC Game World Studio内のチームが音楽を担当している。
- ゲームプレイやグラフィックスに関して、何か革新的な要素を加える予定はあるか? ――ゲームプレイ・ビジュアルの双方で多数の革新的要素が加えられる。
- 開発ブログ等は公開されるか? ――開発の全工程をお見せしたいところだが、現時点では、ファンが開発の様子を体感できるような記録を収集している最中である。
- Kickstarterの実施等で追加の開発資金を調達する予定はあるか? ――そのような予定はない。しかし、過去にリリースした製品を購入してくれれば、開発の助けになるし、とてもありがたい。
- 開発チームの中で、旧作のMod製作経験者は存在するか? ――開発チームには数名のMod製作経験者がいるが、詳細についてはまだ明かせない。
- 映画監督のアンドレイ・ボールギンが『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズを題材にした映画を撮影しているという噂があるが、それは本当か? ――噂についての質問にはお答えしない。
- 『S.T.A.L.K.E.R. 2』の世界観は、シリーズの伝統に沿ったものになるのか、それとも何か新しいものになるのか? ――『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズ独特の雰囲気と、革新的な要素を上手く組み合わせる。
- 開発チームはE3等のイベントに参加するか? ――我々は定期的に、専門性の高いカンファレンスや展示会に出席している。
- 本作の開発にあたり、Modなどから要素を取り入れる予定はあるか? ――我々は常にModをチェックしているし、ファンからも「この要素を取り入れてほしい」というリクエストが頻繁にくる。
- 本作は、以前キャンセルされたプロジェクトの開発再開なのか、それとも新規に開発されているものなのか? ――本作は、我々の持つ全てのノウハウが投入されている、新しいプロジェクトだ。
- 『S.T.A.L.K.E.R. 2』がファンの期待に応えられる自信はどれくらいあるか? ――ファン全員の期待に応えることは不可能だろう。しかし、超一流のメンバー達がこのプロジェクトに尽力しており、また全ての面において、出来る限り効率的に作業を行っている。
- 全てのゲームはある種の格付けが為されていると思うが、本作はAAA級の作品となるのか、それとももう少し控えめなものとなるのか? ――最高級のAAA級タイトルだ。
- 現時点での結果に満足しているか? ――この問いに対する最良の答えは、既に弊社のCEO、Sergiy Grygorovychが投稿している。(「現状、気に入っている」とコメントしている。)
- 謎解きに期限はあるのか? ――なるべくプレイヤー自身で答えを見つけてほしいので、待てるだけ待つつもりである。
- 本作の開発に、何か影響を与えた作品等はあるか? ――本や映画、ゲームなど様々なものからインスピレーションを受けるが、やはり一番大きな影響を与えてくれているのは、『S.T.A.L.K.E.R.』3部作だろう。
- どのようにしてプレイヤーに最高の体験を提供するのか? ――先ず『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズ特有の空気感を表現する。これこそ、『S.T.A.L.K.E.R.』ファンが求めているものだからだ。
- バトルロイヤルモードは導入するか? ――バトルロイヤルモードの導入は予定していない。
- 開発チームの気に入っている『S.T.A.L.K.E.R.』Modはあるか? ――もちろんある。好みは人それぞれだが、「Lost Alpha DC」や「Dead Air」など、そして特に「Spatial Anomaly」が人気だ。
- ゲームプレイやグラフィックスについて、現在主流のものと比較した際に、本作はどのような立ち位置か? ――本作は、現在の主流を汲んだ、非常に現代的なものとなる。我々はなるべく最先端・最良のテクノロジーを使用するよう尽力している。
- 開発チームは再びチェルノブイリに取材にいったのか? ――何度も。
- 貴社のCEO、Sergiy Grygorovych氏は以前「『S.T.A.L.K.E.R.』は傑作でなければならない」と発言していたが、今でもそうなのか? ――もちろんその通り。
- 過去の『S.T.A.L.K.E.R.』に携わったメンバーは、現在の開発チームに何人残っているか? ――十分な人数が残っている。「シリーズと共に生きてきた」と言えるような、優秀な人材だ。
- いつ『S.T.A.L.K.E.R. 2』のMod製作が可能になるか?また、Mod製作者へのサポート等はあるか? ――Mod製作に関しては、出来る限り迅速に取り組んでいる。
- VR対応はするか? ――現時点でVRに対応する予定はない。
- もしも出資者や販売元がいる場合、予定していた機能を実装できていない状態で、製品がリリースされてしまうことはないか? ――全て予定通りにいっており、まったく心配ない。我々のアイデアは確実に、ゲーム内で実現するだろう。
- なぜ私の質問に答えてくれたのか? ――我々は質問されれば答える。あなたはとても粘り強く、勇敢だった。
Sergiy Grygorovych:
— S.T.A.L.K.E.R. Official (@stalker_thegame) 2019年5月16日
"I told you about S.T.A.L.K.E.R.2 a year ago.
At the beginning of development, I decided it must be either a cultural phenomenon or nothing. Now I can say that I like it.
And we won't talk a lot this time, we make. The team feels your support, thank you all!" pic.twitter.com/UnQ3TYwj4Y