
2019年9月16日、2年ぶりの大規模会場となる東京・アリーナ立川立飛で行われた「LJL Summer Split 2019 Finals」。選手、実況解説陣、観客、アリーナ演出、全てが調和し機材トラブルによる大会続行の危機を乗り越え、過去最高の盛り上がりとなりました。
2019 Summer Split レギュラーシーズンを1位で通過したDetonatioN FocusMe (以下:DFM)と雌雄を決するのは、レギュラーシーズン3位のV3 Esports(以下:V3)。
V3はレギュラーシーズン2位のCrest Gaming ActをSemi Finalsで破ってのFINALS出場です。事前の表彰式にてMid部門優勝を手にしたAce選手とCeros選手のMid対決に注目が集まりました。
現地の生の声をお届けするため、実況者eyesさん、解説者リクルートさん、MC 霜月めあさん、通訳スイニャンさん、4名に試合途中に結果予想と注目ポイントを伺ってみました。
実況・解説陣は途中経過をどう見た!?

──(Round1を終えて)1戦目は意外にもV3が先取しました、今後の展開はどのように予想されていますか?
eyesまずは予想通りの結果ですね。最終的には3-2でDFMが勝ちます。夏に大きな会場で行う大会は、必ず5戦目までもつれ込みますので。

──(Round2を終えて)2戦目はDFMが取り返して1-1、今後の展開はどのように進みそうですか?
リクルート3-1でDFMが勝つと予想します。僕はDFMとV3の間には非常に力量差があると思っています。DFMはチームとしての安定感がすごい。
1戦目2戦目はお互い様子見だと思います、3戦目からが本当に面白くなってくるでしょう。

──(Round3を終えて)DFMが2-1で先に王手を掛けました。このまま勝ち切るのでしょうか?
霜月めあ個人的にDFMが好きだから応援!でもV3にも頑張ってほしい!どんでん返しを期待しているファンの方もいると思います。
『LOL』の盛り上がりにも繋がるようなエキサイティングな結末が見たいです!

──(全試合を終えて)DFMが3-1で勝利する結果となりました。今の率直な感想を教えてください!
スイニャン個人的にも応援しているDFMのGaeng選手の動きがとにかく凄かった!負けてしまったけどV3のAce選手も動きが覚醒している時のそれだったから、次のシーズンも要チェックですね。
何よりも観客の方々の声援とノリが最高でした。本当にありがとうございました!
驚異の3連覇!DetonatioN FocusMe

V3に対して初戦を落とすも、3連勝で世界大会Worlds 2019の切符を手にしたDFM。Worlds2019はベルリンで開催、DFMは10月2日20時のプレイインステージから登場します。
なお、本試合の詳細な流れについては、既に掲載済のマッチレポートをご覧ください。
試合後Evi選手が語った2017年の屈辱「1戦目取られたときは正直...」

「試合前はイケると思っていたけど、初戦を取られた時は嫌な予感がした……」「2017年のグランドファイナルでの3連敗が頭をよぎりました」
Round1の敗戦後、精神的に負荷があったことを吐露したevi選手。当時、レギュラーシーズン2位のRPGに優勝を明け渡すこととなった2017 LJL SUMMER SPLIT FINALSでの悪夢が脳裏をよぎったとのことです。
下馬評では圧倒的有利との評価がされていたDFM。V3の完勝というRound1での意外ともいえる試合結果から、初戦DFMは様子見をしていたのでは無いかとの見立てもありましたが、一度屈辱的な敗北を知ったDFMに油断はありませんでした。
コスプレイヤーによるスワッグタイム!


物販会場では新作アイテムやメッセージボードも




過去最悪レベルともいえる、長時間にわたる試合中断トラブルも

会場では4試合目の開始前に機材トラブルが発生し、1時間近く進行止まるアクシデントがありました。しかし、実況解説陣がトークで場を繋ぎ、やがては大型スクリーンに映し出された観客席との掛け合いが始まりました。
本来であれば、再開後の盛り上がりに支障が出てもおかしくないレベルの中断時間でしたが、結果的にアリーナ全体の団結力が最大まで高まった状態で試合が再開。結果的に最後の試合となった4試合目も、アリーナを演出で盛り上げ、文字通り会場がひとつになっていました。
ケイン・コスギさんも観戦に駆けつけた

最終的には3-1とDFMの完勝に終わった「LJL Summer Split 2019 Finals」。Gaeng選手操るスレッシュのフックが相手を捕らえる度に会場に地鳴りのような歓声が上がりました。結果やDFMの勝利したゲームだけを見ると圧倒的な差があったかにも見えますが、Ace選手を起点としたRound1の圧倒的な攻勢を見る限り、V3にも全くチャンスが無かったとは思えません。DFMの焦りに付け込み、流れを引き寄せていれば、また違う結果になったのかもと思わせるそんな決勝戦でした。
世界の競合相手に実力を見せつけたWorlds 2018からどのような進化を見せるのか。3連覇の日本王者が世界を目指す戦いからも目が離せません。
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