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最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。
今回は2021年8月5日に、Steam/Microsoft Store/GOG.comにて早期アクセスが開始されたChucklefishのWindows/Mac/Linux向けソフト『Starmancer』について生の内容をお届けしたいと思います。
『Starmancer』とは
『Starmancer』は宇宙ステーションを管理するAIとなって、クローン再生した入植者の行動を管理して、ステーションを建設・運営するシミュレーションです。自律的に行動するNPCのタスクを管理しながら、生活拠点を建築・発展させていく『RimWorld』や『Dwarf Fortress』の系列に連なる建築シミュレーションとなっています。
プレイヤーが管理するステーションは事故により母船団から切り離され、漂流状態で宇宙の迷子として彷徨っています。ランダム生成される星系間をワープして、輸送船を送って資源を採取し、ステーションの設備を拡充し、廃品業者と交易したり、海賊の襲撃を撃退しながら生き延びます。
遭難した宇宙ステーションを救え
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プレイヤーは宇宙ステーションを管理するAIとのことらしいのですが、いきなりそのステーションが遭難しているところから始まります。プレイヤーとは別のAIらしきプログラムに状況を説明されるのですが、母船団からはぐれて未知の星系で航行不能になっており、ワープドライブも故障しているらしいです。メモリーバンクには入植者(Colonist)の魂が蓄えられているので、彼らを起こして復旧作業に従事させるように言われます。
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チュートリアルプログラムの指示通り培養槽にアクセスすると、ランダム生成された入植者リストが表示されます。最初の3人を起こすまでは何回でも引き直せますが、それ以降はDNA断片(DNA fragment)を消費するとのこと。DNA断片は入植者を起こすのに必要な資源のようです。後々には溜まったDNA断片を消費して、追加の入植者を培養することになるでしょう。ともかく、今は一人目を厳選して起こします。欠点がなく、嫌う仕事のない優秀な人材を何とか引き当てましたのでレッツ培養。
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少し待つと最初のひとりが育成完了。2人も3人も育成できるようなDNA断片は残っていないので、当分の間はワンオペです。ブラックステーションまっしぐらですが、遭難中なのでやむを得ません。
そんなこんなで端末の操作を指示するとSOSビーコンが射出されました。
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早速ビーコンに反応があり通信が入ります。しかしそれは期待したものではなく、宇宙の廃品回収業者(Scavengers)を名乗る者たちでした。回収業者は直接の助けにはなれないが、物品を引き取り、引き換えにザイファー(Zipher)という資源をくれると申し出てきます。ザイファーは単なる通貨ではなく、プログラマブルな資源なので、ステーションの修理や設備の建設に使うことができるとのこと。
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チュートリアルプログラムは、手始めに金属を精錬して売ることを提案し、その手順を説明してくれます。スキャナーが検出した近隣の天体に輸送船で入植者を送り、鉱石を採掘、鉱石精錬装置(Ore rifinery)で金属に変えて廃品回収業者に売るのです。
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入植者が帰ってきたら、ステーションの外に交易ポッド(Trading pod)を建設します。売り物を設定しておくと、在庫ができるたびに入植者がここに保管して、一杯になると自動的に廃品回収業者に売りに行く宇宙船になっているようです。
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交易ポッドの設計図は廃品回収業者が残していったのですぐに建てることができましたが、それ以外の設計図は遭難時のダメージで損傷しているらしく、研究ステーション(Research station)で研究して復元しなければならないとのこと。技術ツリー(Tech tree)から鉱石精錬装置を選んで研究します。
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鉱石精錬装置の研究が終わったら設置します。部屋の真ん中にプレイヤーのコアルームが陣取ってるのでめっちゃ狭い。鉱石精錬装置には電力が必要なのでバッテリーと、そこに電気を貯めるための発電装置も設置。発電機はトレッドミル型で入植者が走って電力を生むんですが、入植者のステータスの表示される行動ログには「ハムスターの真似」なんて表示されて涙を誘います。
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輸送船から持ち帰った鉱石を鉱石精錬装置にかけると金属になり、無事ワープドライブを修理できました。さっそく以前いた星系へとワープします。
こっちも遭難中なのに救難信号
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ワープは無事に成功しますが、残念ながら前に居た星系には母船団はいませんでした。既にどこかへ移動してしまったようです。しかし、別の救難信号をキャッチします。
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何かの汚染により侵略を受けているステーションから助けを求められます。応答するとこちらの母船団ことは知らないと言われますが、放っておくわけにもいかないので助けに行きます。
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スターマップを開くと、このイベントがミッションとして表示されているので選択。入植者が輸送船に乗って飛び立っていきます。
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ミッション中の行動にはステーション側からは介入できませんが、しばらく待っていると、送り込んだ入植者から不満タラタラな様子で完了の報告が入ります。スライムみたいな生き物がそこら中にいたものの、救難信号を送ってきた女性の安全は確保されたようです。
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しかし、入植者が戻ってくるなり謎のNPCから通信が。ブッチャー(食肉処理屋)とか不吉な名前で、こっちのことを肉とか言ってます。ぜったい会ったらアカンやつです。
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救出した女性から通信があり、ハイブ(虫の群れ)が追ってきたとか言い出しています。さっきのヤバそうなヤツと関係があるんでしょうか。ともかく、こちらのステーションもいますぐここを離れるように言ってきます。
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もう一度ワープドライブを起動してランダムに移動します。エアロックの外には宇宙ゾンビとかいう、明らかに敵っぽいヤツも迫ってきているので急ぎましょう。
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ワープに成功して、ひとまず危機は脱しました。エアロックの外にいた宇宙ゾンビはワープに耐えられず死んだようです。何かのレシピがドロップしているので拾っておきましょう。
フリープレイに入ったら試行錯誤
どうやらチュートリアルはここまでのようで、この後はしばらく待っても今までのようにイベントが進行することはなくなりました。どうやら、ここからはフリープレイのようです。正直まだゲームの進め方を完全に把握できた感じはしないので、色々と試行錯誤してみます。
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まず、何はともあれクルーです。いつまでもワンオペでは何をするにも非効率なことこの上ない。前述の通り、入植者を培養するにはDNA断片が必要なのですが、いつの間にかあと1人ぐらいは培養できるほど溜まっていました。早速2人目を選抜します。3人ずつ提案される候補はランダムで、ステーションの人口が3人以下の間はDNA消費なしで何度でも更新できるので、今のうちに鬼連打でリセマラします。
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2人目の入植者が培養完了。なんか不機嫌そうなアイコンが表示されていますが、まあこのステーション、まだ何もかも不足しているので、もう少し安定するまで我慢してもらうしかありません。
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この先、できることを増やすには研究ステーションで設備を研究してステーションを拡充していく必要があります。とはいえ、今のステーションはあまりに狭いので、設備を増やしても置き場がありません。そこで、まずはステーション自体を増築して広げます。この辺のことはチュートリアルで言ってくれないので、自分で出来る操作を色々と探して把握するしかありませんでした。
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外壁が完成してしまえば宇宙服なしで作業できるようになります。ひとまず窮屈な場所に押し込められていた鉱石精錬装置を移動して、2人力分のトレッドミルとバッテリーを設置。照明や将来増設する設備に備えます。いずれ食料が尽きるはずなので、農業用の設備なども設置しなければなりません。水はどうしたらいいんだろう? まだ獲得方法がわからない資源が結構残っています。
ひとまずは採掘した鉱石を金属に加工して廃品回収業者に売り、建築用のザイファーを貯めます。あと、早い内にトイレも欲しいところです。人間食べたら出さなきゃいけないわけで、実は今の状態だと、入植者たちはそこら辺の床にアレしてしまっている状況だったりします。まあその結果、床にドロップするBioWaste(生体廃棄物)も廃品回収業者が買い取ってくれるんですが、それを交易ポッドに運ぶのも入植者の仕事で、汚れ仕事が増えるとメンタル面で悪影響がありそうな気がします。
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そんなことをやっているうちに、DNA断片が貯まり、ついに3人目を培養できる準備が整いました。DNA断片は時間で貯まっている印象なのですが、もしかしたら入植者の活動ごとに増えたりしているのかもしれません。
このゲーム、基本的に説明がほとんどないので、自分で色々試しながら仕組みを理解していく必要があります。最近のタイトルに慣れていると不親切に感じることもありそうです。ただ、現状はまだ色々と不具合があるようで、入植者がまったく仕事をしなくなったり、スターマップに一切の天体が表示されなくなるといった、進行不能になるバグが結構発生します。そうした不便もアーリーアクセスだと割り切って遊べる人以外は、もう少し開発が進むのを待った方がいいかもしれません。
対応機種:Windows/Mac/Linux(Steam/Microsoft Store/GOG.com)
記事におけるプレイ機種:PC(Steam)
発売日:2021年8月5日(早期アクセス開始)
記事執筆時の著者プレイ時間:4時間
価格:2050円