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野生であれば、どんなポケモンでも必ず捕まえられる「マスターボール」。作中では基本的に1個しか手に入らないため、使いどころに悩んでしまう…という人も多いのではないでしょうか。
そして誰もが一度は、「なんでマスターボールはこんなにも貴重なんだろう」と思ったことがあるはず。もちろん、ゲームバランスの調整という都合もあるでしょうが、それだけではありません。実は「マスターボール」が貴重であることには、ちゃんとしたワケが存在するようです。
「マスターボール」はどうして貴重なの?
最初にこのアイテムが登場したのは、ポケモンシリーズの第1作目である『ポケットモンスター 赤・緑』。作中では「ロケット団」が「ヤマブキシティ」にある「シルフカンパニー」のビルを占拠する事件が発生。それを解決した際に、同社の社長からお礼として「マスターボール」を授けられるのでした。
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そもそも「シルフカンパニー」とは、「モンスターボール」や「キズぐすり」などのアイテムを生産している会社。ほぼ同業種である「ホウエン地方」の「デボンコーポレーション」とは、ライバル関係にあるのだそう。
そんな「シルフカンパニー」が、秘密裏に開発していたのが「マスターボール」。「ロケット団」が同社を占拠したのも、実はそれを手に入れることが目的でした。
「ロケット団」のせいで生産中止へ…
主人公の活躍もあり、「ロケット団」の野望は潰えました。その一方で、彼らが起こした大事件が原因で、生産計画は中止へ。つまり『赤・緑』の時点では、主人公がもらった試作品が世界に唯一存在する「マスターボール」だったのです。
しかしご存じの通り、その後のシリーズでもほぼ必ずと言っていいほど再登場を果たしています。「誰かが量産に成功した…?」と考えたくなりますが、そうではありません。公式情報サイト『ポケモンだいすきクラブ』の『もやもやドガース ポケモン世界紀行』によると、世界には「マスターボール」の試作品が“いくつか”存在しているのだとか。
おそらく『赤・緑』に登場した試作品とは別の「マスターボール」が、各タイトルの主人公の手元へと出回っているのでしょう。
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「ロケット団」さえいなければ、生産計画が完了し、「モンスターボール」よろしく店頭で販売されていた可能性は十分あります。あるいは、むしろ「ロケット団」のおかげでゲームバランスが保たれたと考えられるかも…。
ちなみに、『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ』には、毎日合法的に「マスターボール」を拾える場所があるとのこと。一体どんな原理になっているのでしょうか。
今となっては叶わぬ夢となった「マスターボール」の店頭販売。もし販売されていたら、お値段はどれほど高値だったのか気になりますね。