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Gaijin Entertainmentの開発・運営するMMOコンバットゲーム『War Thunder』ですが、2月28日からゲーム内のチャットおよびボイスチャットが無効化されています。これに関して無効化の事実のみがパッチノートにて語られているだけでGaijin Entertainmentは正式な形での説明を行っていませんが、2月24日のロシアによるウクライナ侵攻を念頭に、プレイヤー間のトラブル回避のためではないかと考えられています。
『War Thunder』は第二次大戦期から現代までの戦車・航空機・軍艦を操作し赤青の2チームに分かれて戦闘を行うゲームで、操作が簡略されたアーケードバトル、少し複雑化したリアリスティックバトル、本格的なフライトシムに準じた操作を求められるシミュレーターバトルという操作難易度の異なる複数モードの存在が特徴で、初心者から上級者まで幅広く遊ばれているゲームです。
この『War Thunder』には自機のカスタマイズ要素があり、各種迷彩や多種多様なデカールが存在しています。中には複数の文字や数字を組み合わせてあたかも別の模様を作るといった工夫もされており、それ自身はユーザーのオリジナリティを存分に発揮できるとして好評を得ている要素ではありますが、今回のチャット無効化の一因ではないかとの指摘もあります。
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ウクライナ侵攻では、ロシア軍は自軍の戦車等の識別のために英字を使用していますが、今回、ゲーム内でもそれを複数のデカールの組み合わせで再現しようとするユーザーがおり、それを不愉快に思うユーザーとの間でトラブルになったこともあるとのこと。しかしながら、理由が理由だけに難しいところですが、チャットの無効化が味方への情報共有という点でゲーム自体に影響しているのは確実です。
この『War Thunder』ですが、先の3月24日には"Wind of Change"アップデートが実装されました。このアップデートでは衝撃波や環境エフェクトといった各種表現の強化に加え、イスラエル陸軍のツリー拡張、またかの有名な対地攻撃機であるA-10攻撃機の実装などがされました。
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ともあれ、こうした「戦争モノ」がゲームとして楽しめるのは平和あってのこと。連日のように現実世界での戦争が報じられる中で、ゲームとはいえ本心からは楽しめなくなったという人もおられるのではないでしょうか。少しでも早い事態の解決が願ってやまれません。