2022年8月7日から8月8日に行われた「BitSummit」は、10周年を迎え古都京都での恒例のゲーム展示会となりました。ビジネスデイと一般開放日の二日間にわたって行われた本展示会から気になった作品を、本誌ライターがピックアップしてお届け致します。
本記事では展示作品の中でもカワイイキャラクターデザインに目を惹かれた『Cuisineer』を紹介します。
俺の嫁/私の夫という共通言語
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同日の出展タイトルでは目を惹くタイトルというのは数多くありましたが、東側ではスタンドポップの目立つ『電気街の喫茶店』や、入り口の企業ブースなど、今年も特徴あるキャッチーなブースに人が吸い寄せられていました。
西側インディーブースではキャッチーでカワイイキャラクターデザインが目を惹く本作品も例外ではなく、興味を持った数多くの方々が男女問わず訪れていました。
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本作品は相続したレストランの借金を返すため、主人公の猫耳少女である「Pom」がレストランを経営しながら素材や店舗の拡張などを行っていくハクスラと経営シミュレーションが組み合わさった作品となっています。
今回出展しているデモでは日本語字幕やコントローラー対応もまだ未対応でしたが、本作品のエクゼクティブオフィサーのSHAWN TOH氏にお話を伺った所、製品版では日本語を含む8ヶ国語に対応予定で、次回の他の出展までにはコントローラー対応を行う予定とのこと。
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レストランを開店させるとお客が訪れ、注文を出してきます。注文に対して該当の料理器具で調理をすると自動的に料理を受け取り、食事後に会計を受け取る流れになっています。料理の仕出しがスムーズであればあるほどボーナスのチップを受け取れるため、手早く料理を作っていく必要があります。
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お昼やディナー時には混雑し、お客も更に数多くやってくることになり忙しくなります。展示のデモではお客が自動で料理を受け取りに来ていましたが、製品版では客層によっては配膳まで行う必要や、食い逃げへの対処などの突発イベントが追加されるとのことでした。
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23時になるとレストランも閉店し、次の日を迎えることになりますが、空き時間でめぐることができる町中では、レストランの改築やアップグレードも行えます。ですが、お金以外にも素材が必要なため、食材や素材はダンジョンで集めることになります。
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町の外にあるダンジョンはローグライク式の自動生成になっており、敵やオブジェクトを破壊することで回収できます。現段階でもアニメーションなどはスムーズで雑魚を蹴散らした際などは爽快感もありました。
日本ではコントローラーで遊ぶことが主流と聞いていたため、キーボードとマウスでのプレイ展示が非常に不安だったとのことでしたが「別に気にならない」というユーザーも多く「Anshin…ホッとした。」とお話中に漏らしていらっしゃいました。
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最近ではアニメスタイルや日本的なカワイイキャラクターデザインも珍しくはなくなってきましたが、何故このデザインが確立されたのか気になったので聞いてみた所、同社のスタッフの知り合いにはコスプレイヤーが多く、前作『Battlesky Brigade』という作品で「Baddest Cute(可愛いけど怖い/悪い)」をテーマにしたウサギを主軸にした際に「コスプレできない!」と言われたことがキッカケで、「My wife/My husband(原文ママ)」となるように人型のデザインへと移行していったようです。筆者も思わぬ答えに「 Really!?(マジで!?)」と聞き返してしまう程に衝撃を受けましたが、俺の嫁/私の夫という日本のスラングが既に海外のゲームカルチャーでも根付いているというのが意外でした。
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そんな本作品ですが、来年夏の発売を目指して、現在はパブリッシャーを探しているとのこと。カワイイ見た目とは裏腹にハクスラ要素なども手堅く詰め込まれている本作品。今後の展開にも注目したいところです。