目まぐるしく移り変わる世の中、ゲーム業界も光の速さで進歩し、どれが自分に合うゲームなのか見極めるのは誰にとっても悩みどころです。懐の予算や遊ぶ時間と向き合いながら、いますぐ新作ゲームの情報が知りたい。そんなときのための「爆速プレイレポ」でございます。
今回は、Monomi Parkが開発し、PCおよびXbox向けに早期アクセスを開始した『Slime Rancher 2』をプレイして気になる内容を紹介します。
『Slime Rancher 2』とは
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世界1500万人、Steamレビュー8万5000件で圧倒的好評を獲得し、数々のゲームアワードに輝いた傑作ゆるふわ系FPS『Slime Rancher』の続編。その名の通り、「スライムランチャー」とはスライムを育てる牧場主を指し、地球から1000光年離れた惑星ハルカーナで牧場を再建したベアトリクス・ルボーが再び主人公を務めます。
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本作では、何者かによって送られた手紙に誘われ、新たな冒険とスローライフの舞台となるレインボー島へ旅立ちます。そこに秘められた古代の謎や大自然の傍ら、前作にはいなかった新種のスライムを集め、新天地の牧場を再興させましょう。
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未来ガジェットのバキュームで吸ったり、吐いたり、お馴染みのシンプルアクションは前作そのままに。個性豊かなスライムにエサを与えて出たプリットや資源を集め、お金を増やし、作物やインテリアを揃えて拠点となる温室を発展させます。
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本作は、日本語を含めた複数言語に対応し、パッド操作も完備。つるぷにスライムと、のんびりしたゲームデザインを心置きなく楽しめます。
みんなトモダチ!まったり牧場ライフ
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FPSというと、やはり敷居が高いように思われがち。しかし、本作には血で血を洗う激しい銃撃戦もなければ、懐中電灯で幽霊を照らして追い払う必要もありません。ほのぼのとして尖ったところのない雰囲気と、壁に叩きつけても笑って返してくれるスライムは、決してプレイヤーに危害を加えない存在です。
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少なくとも、最初のうちは穏やかなスライムばかりでした。たまに黒いスライムが出て他のスライムを殺戮したり、畑やニワトリを荒らしたり、ちょっとしたハプニングが起きることもあります。そうした場合に備え、ゲーム開始時のオプションでオンオフを切り替えられるので、忙しいゲームが苦手という方は確認しておきましょう。
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ゲーム内容としては、手に持っているバキュームでスライムや他のものを集め、それを然るべき場所にリリースすることが基本動作になります。何かを吸い込むと、スライムペディアというゲーム内の図鑑に登録され、ワンタッチで表示することができます。
スライムはフィールド内を無数に徘徊しており、エサとなるものを与えると、その場でプリットと呼ばれる物体に変換してくれます。このプリットを持ち帰り、温室にあるプリットマーケットに投入することで、現在のレートに応じた金額が支払われる仕組みです。
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そうしてお金を稼いだら、温室施設の拡大やアップグレード、新しいガジェットやエリアの購入に充てることができます。スライムを回収して温室のケージで飼うこともでき、価値の高い種類ほど飼育も難しくなりますが、それだけ効率的に稼げるでしょう。
筆者は空腹で歪むスライムの苦しい表情に耐えられず、マメにエサを与えていたので餓死するかは不明ですが、ケージから逃げ出すことがあるので注意が必要です。スライムという性質上、狭いケージにいくらでも放り込むことができますが、どんどん上に積み重なって飛び越えることもあるので油断できません。多頭飼育は避けた方が無難でしょう。
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絶海の孤島で殺人事件!?ニワトリのなく頃に
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この平和な島にむごたらしい事件が起きたのは、ちょうど、プレイの半ばに差し掛かったころ。前作未経験の筆者がシステムに慣れ、温室のスライム経済も軌道に乗りはじめ、何もかもが順調に進んでいました。
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牧場といえば、やはり家畜だろうと思いつき、フィールドワークで持ち帰ったニワトリを飼いはじめたのです。オス1匹、メス1匹、ついでにヒヨコも1匹ずつ。そこまで余裕があったわけではありませんが、これまで農場経営のシミュレーションを何度かやってきた筆者としては、とりわけ家畜の飼育に熱心でした。
そういう事情もあり、少ないお金でニワトリ用のケージを購入。ほとんど奴隷に近い扱いのスライムたちがひしめき合う、その真横で食用家畜を飼いはじめたのです。
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そして、事件は起きてしまいました。朝に弱いという光るスライムを地下室へ連れていったわずかな間に、アップグレードを怠っていたケージから桃色スライムが脱走。すぐ横にあったニワトリ小屋に侵入し、あとに残されていたのは、食後のプリット3個と血溜まりならぬピンク色の粘つく体液だけです。
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筆者は自分を責めました。スライムペディアによれば、ピンクスライムは最も飼いやすい種であるが故に、あらゆるものを食べ尽くす雑食性なのです。そのくせ、出てくるプリットも最安値となっており、全く報われません。
容疑者と思われるピンクスライム数匹は裁判なしで死刑となり、即刻、海に放出されました。このような悲劇を二度と繰り返さないために、ただちに対策としてケージの柵をアップグレードしたほか、あまり価値のない同類のピンクスライムを1匹残らず排除。はじめは可愛くて飼いはじめたものの、いらなくなったら捨てるというのは、現実社会の闇を感じさせる展開です。
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最悪の脅威が牧場を襲う!ウサギのなく頃に解
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その後、ピンクスライム追放と対策経費が予想外の出費となりましたが、温室は失われた時間を取り戻して少しずつ回復します。飼育する種類を草食性のバニースライムに限定し、エサとなるニンジンやレタスの畑も整備して、再導入したニワトリの数も前より大きく増加しました。
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バニースライムの好物であるキャベツを捜索中に、偶然にも出くわしたシッポ付きのタビースライムを発見し、こちらも回収して温室のケージに放り込んでおきます。
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タビースライムは肉食ですが、先の事件の反省も踏まえ、遠く離れた別のケージに隔離。もし脱走して食べたとしても、タビースライムのプリットは現時点で最高額なので、それはそれとして割り切れます。また、違う種類のスライムを一緒にしておくと、合体してラルゴという巨大種になることもあるので気を付けましょう。
ところが、またもや事件は起きてしまいます。これまた筆者が目を離した隙に、RPGの最初の町で流れるような優しい曲から一転、ピアノを乱暴に弾き叩く物々しい戦闘BGMに変化したのです。
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何事かと思って振り返ったときには、もう手遅れでした。手当たり次第に回収し、奴隷同然に押し込めていたバニースライムが突然に蜂起したかのように、巨大な黒いスライムとなって襲いかかってきたのです。
すべてを飲み込むタールスライムは、ラルゴ種となったスライムが別のプリットを食べることで発生し、他のスライムを手当たり次第に捕食して増殖します。あまりに突然で、濁流のごとく巨大で数えきれなかったのもあり、筆者は逃げ惑うバニースライムを見捨てて逃げるしかありませんでした。
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この度の災厄でニワトリは無事でしたが、なんとか救出できたバニースライム1匹とタビースライム3匹を除き、牧場は壊滅。タールスライムは何をするわけでもなく、朝がくると勝手に消滅し、何事もなかったかのように消えてしまいました。
スライムの犠牲は甚大でしたが、成り行きで新しいエリアを発見して新種のスライムを次々と捕獲し、空いたスペースはすぐに補われました。ほとんど拠点の周囲でやりくりしてストーリーは全く進んでいませんが、序盤の金策、ピンチや達成感といった経営面のゲーム性もしっかり備わっています。
いつもは過保護なほど家畜を労わるプレイで通していますが、本作においては、スライムならではの特徴もあって人権を全く考慮せずに搾取することになりました。自分の内なる人間性を確かめるには、良いゲームかもしれません。
『Slime Rancher 2』は、2022年9月23日からPC(Steam/Epic Gamesストア)、Xbox Series X|S向けに早期アクセス中です。
(((タイトル:Slime Rancher 2
対応機種:筆者がプレイした機種:PC(Steam)
発売日:2022年9月23日
記事執筆時の著者プレイ時間:4時間
価格:Steamでは3,090円、Epicでは3,080円、Xbox版は3,700円
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